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comm.APPDecoder
APP 法を使用した畳み込み符号の復号化
説明
APPDecoder
System object™ は、畳み込み符号の事後確率 (APP) 復号化を実行します。
APP 法を使用して畳み込み符号を復号化するには、次を行います。
comm.APPDecoder
オブジェクトを作成し、そのプロパティを設定します。関数と同様に、引数を指定してオブジェクトを呼び出します。
System object の機能の詳細については、System object とはを参照してください。
作成
構文
説明
appDec = comm.APPDecoder
は、APP 法を使用して畳み込み符号を復号化する、APP 復号化器 System object appDec
を作成します。
appDec = comm.APPDecoder(
は、1 つ以上の名前と値のペアを使用してプロパティを設定します。たとえば、Name
,Value
)comm.APPDecoder('Algorithm','True APP')
は、真の事後確率復号化を実装するように System object appDec
を構成します。各プロパティ名を引用符で囲みます。
appDec = comm.APPDecoder(trellis,
は、TrellisStructure プロパティが Name
,Value
)trellis
に設定された APP 復号化器オブジェクト appDec
を作成します。
プロパティ
使用法
説明
入力引数
出力引数
オブジェクト関数
オブジェクト関数を使用するには、System object を最初の入力引数として指定します。たとえば、obj
という名前の System object のシステム リソースを解放するには、次の構文を使用します。
release(obj)
例
アルゴリズム
この System object は、[1]および[2]に従って軟入力軟出力 APP 復号化アルゴリズムを実装します。
Algorithm
プロパティの 'True APP'
オプションは、[1] のセクション V にある方程式 20 ~ 23 に従って APP 復号化を実装します。速度を上げるために、Algorithm
プロパティの 'Max*'
と 'Max'
の値は、 のような式を他の量で近似します。'Max'
オプションは、max(ai) を近似として使用します。'Max*'
オプションは、max(ai) に式 によって求められる補正項を加えて使用します。
Algorithm
プロパティを 'Max*'
に設定すると、この System object の NumScalingBits
プロパティが有効になります。このプロパティは、この System object が処理するデータ (入力と 2NumScalingBits
を乗算し、同じ係数で事前出力を除算する) をスケーリングするビット数を表します。このプロパティを使用すると、計算中の精度低下を避けることができます。
参照
[1] Benedetto, S., G. Montorsi, D. Divsalar, and F. Pollara. "A Soft-Input Soft-Output Maximum A Posterior (MAP) Module to Decode Parallel and Serial Concatenated Codes." Jet Propulsion Lab TDA Progress Report, 42–127, (November 1996).
[2] Viterbi, A.J. “An Intuitive Justification and a Simplified Implementation of the MAP Decoder for Convolutional Codes.” IEEE Journal on Selected Areas in Communications 16, no. 2 (February 1998): 260–64. https://doi.org/10.1109/49.661114.
[3] Benedetto, S., and G. Montorsi. “Performance of Continuous and Blockwise Decoded Turbo Codes.” IEEE Communications Letters 1, no. 3 (May 1997): 77–79. https://doi.org/10.1109/4234.585802.
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R2012a で導入