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RegressionGAM
説明
RegressionGAM
オブジェクトは、回帰用の一般化加法モデル (GAM) オブジェクトです。これは、一変量および二変量の形状関数の和を使用して応答変数を説明する解釈可能なモデルです。
関数 predict
を使用して新しい観測値の応答を予測し、関数 plotLocalEffects
を使用して観測値の予測 (応答値) に対する各形状関数の効果をプロットできます。RegressionGAM
のオブジェクト関数の完全な一覧については、オブジェクト関数を参照してください。
作成
RegressionGAM
オブジェクトの作成には fitrgam
を使用します。予測子の線形項と交互作用項の両方を指定して、学習済みモデルに一変量の形状関数 (予測子木) と二変量の形状関数 (交互作用木) をそれぞれ含めることができます。
学習済みモデルは resume
または addInteractions
を使用して更新できます。
関数
resume
は、モデル内の既存の項の学習を再開します。関数
addInteractions
は、線形項のみを含むモデルに交互作用項を追加します。
プロパティ
GAM のプロパティ
BinEdges
— 数値予測子のビンのエッジ
数値ベクトルの cell 配列 | []
この プロパティ は読み取り専用です。
数値予測子のビンのエッジ。p 個の数値ベクトルが含まれている cell 配列を指定します。p は予測子の個数です。各ベクトルには、数値予測子のビンのエッジを含めます。カテゴリカル予測子はビン化されないので、カテゴリカル予測子の場合は、この cell 配列の要素を空にします。
数値予測子がビン化されるのは、木学習器を使用してモデルに学習をさせるときに名前と値の引数 'NumBins'
として正の整数スカラーを指定した場合だけです。'NumBins'
の値が空 (既定) である場合、BinEdges
プロパティは空になります。
学習済みモデル mdl
の BinEdges
プロパティを使用することにより、ビン化された予測子データ Xbinned
を再現できます。
X = mdl.X; % Predictor data
Xbinned = zeros(size(X));
edges = mdl.BinEdges;
% Find indices of binned predictors.
idxNumeric = find(~cellfun(@isempty,edges));
if iscolumn(idxNumeric)
idxNumeric = idxNumeric';
end
for j = idxNumeric
x = X(:,j);
% Convert x to array if x is a table.
if istable(x)
x = table2array(x);
end
% Group x into bins by using the discretize
function.
xbinned = discretize(x,[-inf; edges{j}; inf]);
Xbinned(:,j) = xbinned;
end
Xbinned
に格納されます。カテゴリカル予測子の場合、Xbinned
の値は 0 になります。X
に NaN
が含まれている場合、対応する Xbinned
の値は NaN
になります。
データ型: cell
Interactions
— 交互作用項のインデックス
正の整数の 2 列の行列 | []
この プロパティ は読み取り専用です。
交互作用項のインデックス。正の整数の t
行 2 列の行列を指定します。ここで、t
はモデル内の交互作用項の数です。行列の各行は 1 つの交互作用項を表し、交互作用項の予測子データ X
の列インデックスを格納します。モデルに交互作用項が含まれない場合、このプロパティは空 ([]
) になります。
交互作用項は、p 値に基づく重要度の順序でモデルに追加されます。交互作用項がモデルに追加される順序を確認するには、このプロパティを使用します。
データ型: double
Intercept
— モデルの切片項
数値スカラー
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの切片 (定数) 項。予測子木と交互作用木における切片項の和です。数値スカラーを指定します。
データ型: single
| double
IsStandardDeviationFit
— 標準偏差モデルを当てはめるかどうかを示すフラグ
false
| true
応答変数の標準偏差のモデルを当てはめるかどうかを示すフラグ。false
または true
を指定します。標準偏差のモデルを当てはめるには、fitrgam
の名前と値の引数 'FitStandardDeviation'
として true
を指定します。
IsStandardDeviationFit
が true
の場合は、predict
または resubPredict
を使用して、それぞれ新しい観測値または予測子値の学習観測値で標準偏差を評価できます。これらの関数は、特定の観測値で評価した応答変数の予測区間も返します。
データ型: logical
ModelParameters
— モデルの学習に使用するパラメーター
モデル パラメーター オブジェクト
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの学習に使用されたパラメーター。モデル パラメーター オブジェクトとして指定されます。ModelParameters
には、モデルの学習に使用された名前と値の引数の値などのパラメーター値が格納されます。推定パラメーターは ModelParameters
に格納されません。
ModelParameters
のフィールドにアクセスするには、ドット表記を使用します。たとえば、交互作用木あたりの決定分岐の最大数にアクセスするには Mdl.ModelParameters.MaxNumSplitsPerInteraction
を使用します。
PairDetectionBinEdges
— 交互作用項を検出するためのビンのエッジ
数値ベクトルの cell 配列
この プロパティ は読み取り専用です。
数値予測子の交互作用項を検出するためのビンのエッジ。p 個の数値ベクトルの cell 配列として指定されます。p は予測子の個数です。各ベクトルには、数値予測子のビンのエッジを含めます。カテゴリカル予測子はビン化されないので、カテゴリカル予測子の場合は、この cell 配列の要素を空にします。
交互作用項の検出プロセスを高速化するために、最大 8 個の同確率のビンに数値予測子がビン化されます。予測子に含まれる一意の値が 8 より少なければ、ビンの数を 8 より少なくすることができます。
データ型: cell
ReasonForTermination
— 学習の停止理由
構造体
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの学習が停止した理由。PredictorTrees
と InteractionTrees
の 2 つのフィールドをもつ構造体として指定されます。
このプロパティは、指定した数の木がモデルに含まれているかどうかを線形項 ('NumTreesPerPredictor'
) と交互作用項 ('NumTreesPerInteraction'
) のそれぞれについて確認する場合に使用します。関数 fitrgam
で指定した数の木を追加する前に学習が終了した場合、このプロパティに終了理由が格納されます。
データ型: struct
他の回帰のプロパティ
CategoricalPredictors
— カテゴリカル予測子のインデックス
正の整数のベクトル | []
この プロパティ は読み取り専用です。
カテゴリカル予測子のインデックス。正の整数のベクトルとして指定します。CategoricalPredictors
には、対応する予測子がカテゴリカルであることを示すインデックス値が格納されます。インデックス値の範囲は 1 ~ p
です。p
はモデルの学習に使用した予測子の数です。どの予測子もカテゴリカルではない場合、このプロパティは空 ([]
) になります。
データ型: double
ExpandedPredictorNames
— 展開された予測子名
文字ベクトルの cell 配列
この プロパティ は読み取り専用です。
展開された予測子名。文字ベクトルの cell 配列を指定します。
ExpandedPredictorNames
は、一般化加法モデルの PredictorNames
と同じです。
データ型: cell
NumObservations
— 観測値の数
数値スカラー
この プロパティ は読み取り専用です。
X
および Y
に格納されている学習データ内の観測値の個数。数値スカラーを指定します。
データ型: double
PredictorNames
— 予測子変数名
文字ベクトルの cell 配列
この プロパティ は読み取り専用です。
予測子変数の名前。文字ベクトルの cell 配列を指定します。PredictorNames
の要素の順序は、予測子名が学習データに現れる順序に対応します。
データ型: cell
ResponseName
— 応答変数名
文字ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
応答変数名。文字ベクトルを指定します。
データ型: char
ResponseTransform
— 応答変換関数
'none'
| 関数ハンドル
応答変換関数。'none'
または関数ハンドルを指定します。ResponseTransform
は、生の応答値を変換する方法を表します。
MATLAB® 関数やユーザー定義関数の場合は、関数ハンドルを入力します。たとえば、Mdl.ResponseTransform = @function
を入力できます。ここで function
は、元の応答の数値ベクトルを受け入れ、変換した応答が格納されている同じサイズの数値ベクトルを返します。
データ型: char
| function_handle
RowsUsed
— 当てはめに使用した行
[]
| logical ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
RegressionGAM
モデルの当てはめに使用した元の学習データの行。logical ベクトルを指定します。すべての行を使用した場合、このプロパティは空になります。
データ型: logical
W
— 観測値の重み
数値ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの学習に使用された観測値の重み。n 行 1 列の数値ベクトルとして指定されます。n は観測値の個数 (NumObservations
) です。
W
の要素の合計が 1 になるように、名前と値の引数 'Weights'
で指定された観測値の重みが正規化されます。
データ型: double
X
— 予測子
数値行列 | テーブル
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの学習に使用された予測子。数値行列または table として指定されます。
X
の各行は 1 つの観測値に対応し、各列は 1 つの変数に対応します。
データ型: single
| double
| table
Y
— 応答
数値ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
応答。数値ベクトルを指定します。
Y
の各行は、X
の対応する行の観測された応答を表します。
データ型: single
| double
ハイパーパラメーター最適化のプロパティ
HyperparameterOptimizationResults
— ハイパーパラメーターの交差検証最適化の説明
BayesianOptimization
オブジェクト | テーブル
この プロパティ は読み取り専用です。
ハイパーパラメーターの交差検証最適化の説明。BayesianOptimization
オブジェクト、またはハイパーパラメーターおよび関連する値が含まれているテーブルを指定します。オブジェクトの作成時に fitrgam
の名前と値の引数 'OptimizeHyperparameters'
が 'none'
(既定値) 以外であった場合、このプロパティは空以外になります。HyperparameterOptimizationResults
の値は、オブジェクト作成時の fitrgam
の構造体 HyperparameterOptimizationOptions
における Optimizer
フィールドの設定によって変化します。
Optimizer フィールドの値 | HyperparameterOptimizationResults の値 |
---|---|
'bayesopt' (既定の設定) | BayesianOptimization クラスのオブジェクト |
'gridsearch' または 'randomsearch' | 使用したハイパーパラメーター、観測された目的関数の値 (交差検証損失)、および最低 (最良) から最高 (最悪) までの観測値の順位が格納されているテーブル |
オブジェクト関数
CompactRegressionGAM
の作成
compact | 機械学習モデルのサイズの縮小 |
RegressionPartitionedGAM
の作成
crossval | 機械学習モデルの交差検証 |
GAM の更新
addInteractions | 一変量の一般化加法モデル (GAM) への交互作用項の追加 |
resume | 一般化加法モデル (GAM) の学習の再開 |
予測の解釈
lime | Local Interpretable Model-agnostic Explanations (LIME) |
partialDependence | 部分依存の計算 |
plotLocalEffects | 一般化加法モデル (GAM) 内の項のローカルな効果のプロット |
plotPartialDependence | 部分依存プロット (PDP) および個別条件付き期待値 (ICE) プロットの作成 |
shapley | シャープレイ値 |
学習データでの予測性能の評価
resubPredict | 学習済み回帰モデルを使用した学習データについての応答の予測 |
resubLoss | 再代入回帰損失 |
例
一般化加法モデルの学習
予測子の線形項が格納されている一変量の GAM に学習させます。その後、関数plotLocalEffects
を使用して指定のデータ インスタンスについての予測を解釈します。
データ セット NYCHousing2015
を読み込みます。
load NYCHousing2015
データ セットには、2015 年のニューヨーク市における不動産の売上に関する情報を持つ 10 の変数が含まれます。この例では、これらの変数を使用して売価 (SALEPRICE
) を解析します。
データ セットを前処理します。外れ値を削除し、datetime
配列 (SALEDATE
) を月番号に変換して、応答変数 (SALEPRICE
) を最後の列に移動します。
idx = isoutlier(NYCHousing2015.SALEPRICE); NYCHousing2015(idx,:) = []; NYCHousing2015.SALEDATE = month(NYCHousing2015.SALEDATE); NYCHousing2015 = movevars(NYCHousing2015,'SALEPRICE','After','SALEDATE');
テーブルの最初の 3 行を表示します。
head(NYCHousing2015,3)
BOROUGH NEIGHBORHOOD BUILDINGCLASSCATEGORY RESIDENTIALUNITS COMMERCIALUNITS LANDSQUAREFEET GROSSSQUAREFEET YEARBUILT SALEDATE SALEPRICE _______ ____________ ____________________________ ________________ _______________ ______________ _______________ _________ ________ _________ 2 {'BATHGATE'} {'01 ONE FAMILY DWELLINGS'} 1 0 4750 2619 1899 8 0 2 {'BATHGATE'} {'01 ONE FAMILY DWELLINGS'} 1 0 4750 2619 1899 8 0 2 {'BATHGATE'} {'01 ONE FAMILY DWELLINGS'} 1 1 1287 2528 1899 12 0
売価の一変量の GAM に学習させます。BOROUGH
、NEIGHBORHOOD
、BUILDINGCLASSCATEGORY
および SALEDATE
の変数をカテゴリカル予測子として指定します。
Mdl = fitrgam(NYCHousing2015,'SALEPRICE','CategoricalPredictors',[1 2 3 9])
Mdl = RegressionGAM PredictorNames: {'BOROUGH' 'NEIGHBORHOOD' 'BUILDINGCLASSCATEGORY' 'RESIDENTIALUNITS' 'COMMERCIALUNITS' 'LANDSQUAREFEET' 'GROSSSQUAREFEET' 'YEARBUILT' 'SALEDATE'} ResponseName: 'SALEPRICE' CategoricalPredictors: [1 2 3 9] ResponseTransform: 'none' Intercept: 3.7518e+05 IsStandardDeviationFit: 0 NumObservations: 83517
Mdl
は RegressionGAM
モデル オブジェクトです。モデル表示には、モデルのプロパティの一部のみが表示されます。プロパティの完全な一覧を表示するには、ワークスペースで変数名 Mdl
をダブルクリックします。Mdl
の変数エディターが開きます。あるいは、コマンド ウィンドウでドット表記を使用してプロパティを表示できます。たとえば、Mdl
の推定された切片 (定数) 項を表示します。
Mdl.Intercept
ans = 3.7518e+05
学習データの最初の観測値について売価を予測し、予測に対する Mdl
内の項の局所的効果をプロットします。
yFit = predict(Mdl,NYCHousing2015(1,:))
yFit = 4.4421e+05
plotLocalEffects(Mdl,NYCHousing2015(1,:))
関数predict
で、最初の観測値の売価を 4.4421e5
として予測します。関数plotLocalEffects
で、予測に対する Mdl
内の項の局所的効果を示す横棒グラフを作成します。局所的効果の各値は、予測売価への各項の寄与を示します。
交互作用項をもつ GAM の学習
3 つの異なる方法で、予測子の線形項と交互作用項が格納された一般化加法モデルに学習させます。
入力引数
formula
を使用して交互作用項を指定します。名前と値の引数
'Interactions'
を指定します。線形項をもつモデルを構築してから、そのモデルに関数
addInteractions
を使用して交互作用項を追加します。
carbig
データ セットを読み込みます。このデータ セットには、1970 年代と 1980 年代初期に製造された自動車の測定値が格納されています。
load carbig
予測子変数 (Acceleration
、Displacement
、Horsepower
、および Weight
) と応答変数 (MPG
) を格納する table を作成します。
tbl = table(Acceleration,Displacement,Horsepower,Weight,MPG);
formula
の指定
4 つの線形項 (Acceleration
、Displacement
、Horsepower
、および Weight
) と 2 つの交互作用項 (Acceleration*Displacement
および Displacement*Horsepower
) が格納された GAM に学習させます。'Y ~ terms'
という形式の式を使用して項を指定します。
Mdl1 = fitrgam(tbl,'MPG ~ Acceleration + Displacement + Horsepower + Weight + Acceleration:Displacement + Displacement:Horsepower');
交互作用項は重要度の順序でモデルに追加されます。Interactions
プロパティを使用して、モデル内の交互作用項とそれらが fitrgam
でモデルに追加された順序を確認できます。Interactions
プロパティを表示します。
Mdl1.Interactions
ans = 2×2
2 3
1 2
Interactions
の各行は 1 つの交互作用項を表し、交互作用項の予測子変数の列インデックスを格納します。
'Interactions'
の指定
学習データ (tbl
) と tbl
内の応答変数の名前を fitrgam
に渡し、それ以外のすべての変数の線形項が予測子として含まれるようにします。logical 行列を使用して名前と値の引数 'Interactions'
を指定して、2 つの交互作用項 x1*x2
と x2*x3
を含めます。
Mdl2 = fitrgam(tbl,'MPG','Interactions',logical([1 1 0 0; 0 1 1 0])); Mdl2.Interactions
ans = 2×2
2 3
1 2
'Interactions'
では、交互作用項の数を指定したり、'all'
を指定して利用可能なすべての交互作用項を含めることもできます。fitrgam
は、指定された交互作用項の中から p 値が 'MaxPValue'
の値以下であるものを特定し、それらをモデルに追加します。'MaxPValue'
の既定値は 1 であり、指定したすべての交互作用項がモデルに追加されます。
'Interactions','all'
を指定し、名前と値の引数 'MaxPValue'
を 0.05 に設定します。
Mdl3 = fitrgam(tbl,'MPG','Interactions','all','MaxPValue',0.05);
Warning: Model does not include interaction terms because all interaction terms have p-values greater than the 'MaxPValue' value, or the software was unable to improve the model fit.
Mdl3.Interactions
ans = 0x2 empty double matrix
Mdl3
には交互作用項が含まれていません。これは、すべての交互作用項に 0.05 より大きな p 値があるか、または交互作用項を追加してもモデルの当てはめが改善されないことを示します。
関数 addInteractions
の使用
予測子の線形項が格納されている一変量の GAM に学習させ、学習済みのモデルに関数addInteractions
を使用して交互作用項を追加します。addInteractions
の 2 番目の入力引数を fitrgam
の名前と値の引数 'Interactions'
と同じ方法で指定します。交互作用項のリスト (logical 行列を使用)、交互作用項の数、または 'all'
を指定できます。
交互作用項の数を 3 と指定して、学習済みのモデルに上位 3 つの重要な交互作用項を追加します。
Mdl4 = fitrgam(tbl,'MPG');
UpdatedMdl4 = addInteractions(Mdl4,3);
UpdatedMdl4.Interactions
ans = 3×2
2 3
1 2
3 4
Mdl4
は一変量の GAM、UpdatedMdl4
は Mdl4
のすべての項と 3 つの追加の交互作用項を格納する更新された GAM です。
GAM 内の交互作用木の学習の再開
線形項と交互作用項の両方が格納されている回帰 GAM に学習させます。反復回数を少なくして交互作用項に学習させるように指定します。反復回数を増やして交互作用項に追加で学習させてから、再代入損失を比較します。
carbig
データ セットを読み込みます。このデータ セットには、1970 年代と 1980 年代初期に製造された自動車の測定値が格納されています。
load carbig
予測子変数 (X
) として Acceleration
、Displacement
、Horsepower
および Weight
を、応答変数 (Y
) として MPG
を指定します。
X = [Acceleration,Displacement,Horsepower,Weight]; Y = MPG;
X
内の使用可能なすべての線形項と交互作用項が格納されている GAM に学習させます。交互作用項あたりの木の数を 2 と指定します。fitrgam
は、線形項についてはブースティング アルゴリズムを 300 回 (既定) 反復し、交互作用項については反復回数の指定に従ってアルゴリズムを反復します。それぞれのブースティング反復において、線形項ごとに 1 つの木または交互作用項ごとに 1 つの木が追加されます。'Verbose'
を 1 と指定して、10 回の反復ごとに診断メッセージを表示します。
Mdl = fitrgam(X,Y,'Interactions','all','NumTreesPerInteraction',2,'Verbose',1);
|========================================================| | Type | NumTrees | Deviance | RelTol | LearnRate | |========================================================| | 1D| 0| 2.4432e+05| - | - | | 1D| 1| 9507.4| Inf| 1| | 1D| 10| 4470.6| 0.00025206| 1| | 1D| 20| 3895.3| 0.00011448| 1| | 1D| 30| 3617.7| 3.5365e-05| 1| | 1D| 40| 3402.5| 3.7992e-05| 1| | 1D| 50| 3257.1| 2.4983e-05| 1| | 1D| 60| 3131.8| 2.3873e-05| 1| | 1D| 70| 3019.8| 2.2967e-05| 1| | 1D| 80| 2925.9| 2.8071e-05| 1| | 1D| 90| 2845.3| 1.6811e-05| 1| | 1D| 100| 2772.7| 1.852e-05| 1| | 1D| 110| 2707.8| 1.6754e-05| 1| | 1D| 120| 2649.8| 1.651e-05| 1| | 1D| 130| 2596.6| 1.1723e-05| 1| | 1D| 140| 2547.4| 1.813e-05| 1| | 1D| 150| 2501.1| 1.8659e-05| 1| | 1D| 160| 2455.7| 1.386e-05| 1| | 1D| 170| 2416.9| 1.0615e-05| 1| | 1D| 180| 2377.2| 8.534e-06| 1| | 1D| 190| 2339| 7.6771e-06| 1| | 1D| 200| 2303.3| 9.5866e-06| 1| | 1D| 210| 2270.7| 8.4276e-06| 1| | 1D| 220| 2240.1| 8.5778e-06| 1| | 1D| 230| 2209.2| 9.6761e-06| 1| | 1D| 240| 2178.7| 7.0622e-06| 1| | 1D| 250| 2150.3| 8.3082e-06| 1| | 1D| 260| 2122.3| 7.9542e-06| 1| | 1D| 270| 2097.7| 7.6328e-06| 1| | 1D| 280| 2070.4| 9.4322e-06| 1| | 1D| 290| 2044.3| 7.5722e-06| 1| | 1D| 300| 2019.7| 6.6719e-06| 1| |========================================================| | Type | NumTrees | Deviance | RelTol | LearnRate | |========================================================| | 2D| 0| 2019.7| - | - | | 2D| 1| 1795.5| 0.0005975| 1| | 2D| 2| 1523.4| 0.0010079| 1|
fitrgam
で指定した数の木の学習が実行されたかどうかを確認するには、学習済みモデルの ReasonForTermination
プロパティを表示し、表示されるメッセージを確認します。
Mdl.ReasonForTermination
ans = struct with fields:
PredictorTrees: 'Terminated after training the requested number of trees.'
InteractionTrees: 'Terminated after training the requested number of trees.'
学習データの回帰損失を計算します。
resubLoss(Mdl)
ans = 3.8277
モデルの学習を再開し、100 回の反復を追加で実行します。Mdl
には線形項と交互作用項の両方が格納されているため、関数 resume
は交互作用項の学習を再開し、それらについての木 (交互作用木) を追加します。
UpdatedMdl = resume(Mdl,100);
|========================================================| | Type | NumTrees | Deviance | RelTol | LearnRate | |========================================================| | 2D| 0| 1523.4| - | - | | 2D| 1| 1363.9| 0.00039695| 1| | 2D| 10| 594.04| 8.0295e-05| 1| | 2D| 20| 359.44| 4.3201e-05| 1| | 2D| 30| 238.51| 2.6869e-05| 1| | 2D| 40| 153.98| 2.6271e-05| 1| | 2D| 50| 91.464| 8.0936e-06| 1| | 2D| 60| 61.882| 3.8528e-06| 1| | 2D| 70| 43.206| 5.9888e-06| 1|
UpdatedMdl.ReasonForTermination
ans = struct with fields:
PredictorTrees: 'Terminated after training the requested number of trees.'
InteractionTrees: 'Unable to improve the model fit.'
resume
は、木を追加してもモデルの当てはめの逸脱度が改善されなくなると学習を終了します。
更新されたモデルを使用して回帰損失を計算します。
resubLoss(UpdatedMdl)
ans = 0.0944
反復回数を増やして resume
でモデルを更新すると、回帰損失が減少します。
詳細
回帰用の一般化加法モデル (GAM)
一般化加法モデル (GAM) は、予測子の一変量および二変量の形状関数の和を使用して応答変数を説明する解釈可能なモデルです。
fitrgam
では、各予測子および必要に応じて予測子の各ペアの形状関数としてブースティング木を使用するため、予測子と応答変数の間の非線形関係を取得できます。予測 (応答値) に対する個々の形状関数の寄与が十分に分離されるため、このモデルは解釈が容易です。
標準の GAM では、各予測子の一変量の形状関数を使用します。
y は応答変数で、平均 μ および標準偏差 σ をもつ正規分布に従います。g(μ) は恒等リンク関数、c は切片 (定数) 項です。fi(xi) は i 番目の予測子についての一変量の形状関数で、予測子の線形項のブースティング木 (予測子木) になります。
重要な交互作用項の二変量の形状関数をモデルに追加して、予測子同士の交互作用をモデルに含めることができます。
fij(xixj) は i 番目と j 番目の予測子についての二変量の形状関数で、予測子の交互作用項のブースティング木 (交互作用木) になります。
fitrgam
は、重要な交互作用項を F 検定の p 値に基づいて特定します。詳細については、交互作用項の検出を参照してください。
fitrgam
の 'FitStandardDeviation'
として false
(既定値) を指定した場合、fitrgam
は平均 μ についてモデルに学習させます。'FitStandardDeviation'
として true
を指定した場合、fitrgam
は標準偏差 σ について追加のモデルに学習させて、GAM オブジェクトの IsStandardDeviationFit
プロパティを true
に設定します。
参照
[1] Lou, Yin, Rich Caruana, and Johannes Gehrke. "Intelligible Models for Classification and Regression." Proceedings of the 18th ACM SIGKDD International Conference on Knowledge Discovery and Data Mining (KDD ’12). Beijing, China: ACM Press, 2012, pp. 150–158.
[2] Lou, Yin, Rich Caruana, Johannes Gehrke, and Giles Hooker. "Accurate Intelligible Models with Pairwise Interactions." Proceedings of the 19th ACM SIGKDD International Conference on Knowledge Discovery and Data Mining (KDD ’13) Chicago, Illinois, USA: ACM Press, 2013, pp. 623–631.
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