incrementalLearner
説明
は、IncrementalMdl
= incrementalLearner(Mdl
)Mdl
の従来式の学習済み線形モデル オブジェクトまたは線形モデル テンプレート オブジェクトを使用して、インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデル IncrementalMdl
を返します。
従来式の学習済みモデルを指定する場合、そのプロパティの値は Mdl
から得られた知識 (モデルのパラメーターとハイパーパラメーター) を反映した内容になります。そのため、IncrementalMdl
は新しい観測値に対してラベルの予測を行うことができます。また "ウォーム" となるため、予測性能が追跡されます。
は、1 つ以上の名前と値の引数によって指定された追加オプションを使用します。一部のオプションでは、予測性能の追跡を行う前に IncrementalMdl
= incrementalLearner(Mdl
,Name,Value
)IncrementalMdl
に学習させる必要があります。たとえば、'MetricsWarmupPeriod',50,'MetricsWindowSize',100
は、50 個の観測値から成る、パフォーマンス メトリクスの追跡前のインクリメンタル学習の予備期間を指定し、ウィンドウ パフォーマンス メトリクスを更新する前に 100 個の観測値を処理することを指定します。
例
従来式の学習済みモデルのインクリメンタル学習器への変換
fitclinear
を使用してバイナリ学習用の線形分類モデルに学習させ、それをインクリメンタル学習器に変換します。
データの読み込みと前処理
人の行動のデータ セットを読み込みます。
load humanactivity
データ セットの詳細については、コマンド ラインで Description
を入力してください。
応答は、次の 5 つのクラスのいずれかになります。Sitting
、Standing
、Walking
、Running
、または Dancing
。被験者が移動しているかどうか (actid
> 2) を基準に、応答を二分します。
Y = actid > 2;
線形分類モデルの学習
線形分類モデルをデータ セット全体に当てはめます。
TTMdl = fitclinear(feat,Y)
TTMdl = ClassificationLinear ResponseName: 'Y' ClassNames: [0 1] ScoreTransform: 'none' Beta: [60x1 double] Bias: -0.2005 Lambda: 4.1537e-05 Learner: 'svm'
TTMdl
は従来式の学習済み線形分類モデルを表す ClassificationLinear
モデル オブジェクトです。
学習済みモデルの変換
従来式の学習済み線形分類モデルを、インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデルに変換します。
IncrementalMdl = incrementalLearner(TTMdl)
IncrementalMdl = incrementalClassificationLinear IsWarm: 1 Metrics: [1x2 table] ClassNames: [0 1] ScoreTransform: 'none' Beta: [60x1 double] Bias: -0.2005 Learner: 'svm'
IncrementalMdl
は、SVM を使用するインクリメンタル学習用に準備された incrementalClassificationLinear
モデル オブジェクトです。
関数
incrementalLearner
は、学習した係数を、TTMdl
が学習データから抽出した他の情報と共に渡して、インクリメンタル学習器を初期化します。IncrementalMdl
はウォーム (IsWarm
が1
) です。これは、インクリメンタル学習関数がパフォーマンス メトリクスの追跡を開始できることを意味します。fitclinear
が BFGS ソルバーを使用してTTMdl
に学習させるのに対し、incrementalClassificationLinear
は適応型スケール不変ソルバーを使用してモデルに学習させます。
応答予測
従来式の学習済みモデルから変換して作成したインクリメンタル学習器は、追加の処理なしで予測を生成できます。
両方のモデルを使用して、すべての観測値の分類スコアを予測します。
[~,ttscores] = predict(TTMdl,feat); [~,ilscores] = predict(IncrementalMdl,feat); compareScores = norm(ttscores(:,1) - ilscores(:,1))
compareScores = 0
モデルによって生成されたスコアの差は 0 です。
SGD ソルバーを指定した予測子データの標準化
SGD または ASGD ソルバーを使用して線形分類モデルに学習させる場合、incrementalLearner
は、線形分類モデルを変換するときに、ソルバー、線形モデル タイプ、および関連するハイパーパラメーター値を保持します。
人の行動のデータ セットを読み込みます。
load humanactivity
データ セットの詳細については、コマンド ラインで Description
を入力してください。
応答は、次の 5 つのクラスのいずれかになります。座る、立つ、歩く、走る、または踊る。被験者が移動しているかどうか (actid
> 2) を基準に、応答を二分します。
Y = actid > 2;
データをランダムに 2 分割します。最初の半分は従来式のモデルの学習用、残りの半分はインクリメンタル学習用です。
n = numel(Y); rng(1) % For reproducibility cvp = cvpartition(n,'Holdout',0.5); idxtt = training(cvp); idxil = test(cvp); % First half of data Xtt = feat(idxtt,:); Ytt = Y(idxtt); % Second half of data Xil = feat(idxil,:); Yil = Y(idxil);
~ の範囲で対数間隔で配置された 11 個の正則化強度を作成します。
Lambda = logspace(-6,-0.5,11);
変数のスケールは異なるため、暗黙的な拡張を使用して予測子データを標準化します。
Xtt = (Xtt - mean(Xtt))./std(Xtt);
5 分割交差検証を適用して、L2 正則化パラメーターを調整します。標準 SGD ソルバーを指定します。
TTCVMdl = fitclinear(Xtt,Ytt,'KFold',5,'Learner','logistic',... 'Solver','sgd','Lambda',Lambda);
TTCVMdl
は、交差検証中に作成された 5 つのモデルを表す ClassificationPartitionedLinear
モデルです (TTCVMdl.Trained
を参照)。交差検証の手順には、指定された正則化値ごとの学習が含まれます。
各モデルおよび正則化に対する交差検証分類誤差を計算します。
cvloss = kfoldLoss(TTCVMdl)
cvloss = 1×11
0.0054 0.0039 0.0034 0.0033 0.0030 0.0027 0.0027 0.0031 0.0036 0.0056 0.0077
cvloss
は、Lamba
の各正則化値に対するテスト標本の分類損失を含んでいます。
分類誤差が最小となる正則化値を選択します。選択した正則化値を使用して、モデルに再度学習させます。
[~,idxmin] = min(cvloss); TTMdl = fitclinear(Xtt,Ytt,'Learner','logistic','Solver','sgd',... 'Lambda',Lambda(idxmin));
TTMdl
は ClassificationLinear
モデルです。
従来式の学習済み線形分類モデルを、インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデルに変換します。
IncrementalMdl = incrementalLearner(TTMdl);
IncrementalMdl
は incrementalClassificationLinear
モデル オブジェクトです。incrementalLearner
は、ソルバーと正則化強度を、TTMdl
の学習から得られた他の情報と共に IncrementalMdl
に渡します。
関数 fit
を使用して、インクリメンタル モデルをデータの残りの半分に当てはめます。各反復で次を行います。
10 個の観測値を一度に処理して、データ ストリームをシミュレート。
前のインクリメンタル モデルを、入力観測値に当てはめた新しいモデルで上書きします。
を保存して、学習中の進化の推移を確認。
% Preallocation nil = numel(Yil); numObsPerChunk = 10; nchunk = floor(nil/numObsPerChunk); learnrate = [IncrementalMdl.LearnRate; zeros(nchunk,1)]; beta1 = [IncrementalMdl.Beta(1); zeros(nchunk,1)]; % Incremental fitting for j = 1:nchunk ibegin = min(nil,numObsPerChunk*(j-1) + 1); iend = min(nil,numObsPerChunk*j); idx = ibegin:iend; IncrementalMdl = fit(IncrementalMdl,Xil(idx,:),Yil(idx)); beta1(j + 1) = IncrementalMdl.Beta(1); end
IncrementalMdl
は、ストリーム内のすべてのデータで学習させた incrementalClassificationLinear
モデル オブジェクトです。
をプロットして、進化の推移を確認します。
plot(beta1) ylabel('\beta_1') xline(IncrementalMdl.EstimationPeriod/numObsPerChunk,'r-.') xlabel('Iteration')
の初期値は –0.22 であり、インクリメンタル近似中に値が –0.37 に近づきます。
パフォーマンス メトリクス オプションの構成
学習済みの線形分類モデルを使用して、インクリメンタル学習器を初期化します。メトリクスのウォームアップ期間を指定して、インクリメンタル学習器を準備します。その間、関数updateMetricsAndFit
はモデルの当てはめのみを行います。メトリクス ウィンドウ サイズを観測値 500 個に指定します。
人の行動のデータ セットを読み込みます。
load humanactivity
データ セットの詳細については、コマンド ラインで Description
を入力してください。
応答は、次の 5 つのクラスのいずれかになります。座る、立つ、歩く、走る、踊るです。被験者が移動しているかどうか (actid
> 2) を基準に、応答を二分します。
Y = actid > 2;
データ セットは行動ごとにグループ化されているため、データをシャッフルして単純にします。次に、データをランダムに 2 分割します。最初の半分は従来式のモデルの学習用、残りの半分はインクリメンタル学習用です。
n = numel(Y); rng(1) % For reproducibility cvp = cvpartition(n,'Holdout',0.5); idxtt = training(cvp); idxil = test(cvp); shuffidx = randperm(n); X = feat(shuffidx,:); Y = Y(shuffidx); % First half of data Xtt = X(idxtt,:); Ytt = Y(idxtt); % Second half of data Xil = X(idxil,:); Yil = Y(idxil);
データの最初の半分に線形分類モデルを当てはめます。
TTMdl = fitclinear(Xtt,Ytt);
従来式の学習済み線形分類モデルを、インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデルに変換します。次を指定します。
メトリクスのウォームアップ期間は観測値 2000 個
メトリクス ウィンドウ サイズは観測値 500 個
分類誤差およびヒンジ損失を使用してモデルの性能を測定
IncrementalMdl = incrementalLearner(TTMdl,'MetricsWarmupPeriod',2000,'MetricsWindowSize',500,... 'Metrics',["classiferror" "hinge"]);
関数 updateMetricsAndFit
を使用して、インクリメンタル モデルをデータの残りの半分に当てはめます。各反復で次を行います。
20 個の観測値のチャンクを処理するデータ ストリームをシミュレート。
前のインクリメンタル モデルを、入力観測値に当てはめた新しいモデルで上書きします。
、累積メトリクス、およびウィンドウ メトリクスを保存し、インクリメンタル学習中にそれらがどのように進化するかを確認。
% Preallocation nil = numel(Yil); numObsPerChunk = 20; nchunk = ceil(nil/numObsPerChunk); ce = array2table(zeros(nchunk,2),'VariableNames',["Cumulative" "Window"]); hinge = array2table(zeros(nchunk,2),'VariableNames',["Cumulative" "Window"]); beta1 = [IncrementalMdl.Beta(1); zeros(nchunk,1)]; % Incremental fitting for j = 1:nchunk ibegin = min(nil,numObsPerChunk*(j-1) + 1); iend = min(nil,numObsPerChunk*j); idx = ibegin:iend; IncrementalMdl = updateMetricsAndFit(IncrementalMdl,Xil(idx,:),Yil(idx)); ce{j,:} = IncrementalMdl.Metrics{"ClassificationError",:}; hinge{j,:} = IncrementalMdl.Metrics{"HingeLoss",:}; beta1(j + 1) = IncrementalMdl.Beta(1); end
IncrementalMdl
は、ストリーム内のすべてのデータで学習させた incrementalClassificationLinear
モデルです。インクリメンタル学習中およびモデルがウォームアップされた後、updateMetricsAndFit
は入力観測値でモデルの性能をチェックし、モデルをその観測値に当てはめます。
パフォーマンス メトリクスと が学習中にどのように進化するかを確認するには、それらを別々のタイルにプロットします。
t = tiledlayout(3,1); nexttile plot(beta1) ylabel('\beta_1') xlim([0 nchunk]) xline(IncrementalMdl.MetricsWarmupPeriod/numObsPerChunk,'r-.') nexttile h = plot(ce.Variables); xlim([0 nchunk]) ylabel('Classification Error') xline(IncrementalMdl.MetricsWarmupPeriod/numObsPerChunk,'r-.') legend(h,ce.Properties.VariableNames,'Location','northwest') nexttile h = plot(hinge.Variables); xlim([0 nchunk]) ylabel('Hinge Loss') xline(IncrementalMdl.MetricsWarmupPeriod/numObsPerChunk,'r-.') legend(h,hinge.Properties.VariableNames,'Location','northwest') xlabel(t,'Iteration')
プロットは、updateMetricsAndFit
が次を行うことを示しています。
をインクリメンタル学習のすべての反復で当てはめます。
パフォーマンス メトリクスをメトリクスのウォームアップ期間後にのみ計算します。
累積メトリクスを各反復中に計算します。
ウィンドウ メトリクスを 500 個の観測値 (25 回の反復) の処理後に計算します。
入力引数
Mdl
— 従来式の学習済みモデルまたはモデル テンプレート
ClassificationLinear
モデル オブジェクト | 線形モデル テンプレート
従来式の学習済み線形モデルまたは線形モデル テンプレート。fitclinear
によって返される ClassificationLinear
モデル オブジェクト、または templateLinear
によって返されるテンプレート オブジェクトとして指定します。
メモ
Mdl
のLambda
プロパティは数値スカラーでなければなりません。Lambda
が従来式の学習済み線形モデルの数値ベクトルの場合、selectModels
を使用して、正則化パス内の 1 つの正則化強度に対応するモデルを選択する必要があります。インクリメンタル学習関数は、数値の入力予測子データのみをサポートします。
Mdl
に categorical データで学習させた場合、インクリメンタル学習関数を使用するには符号化したバージョンの categorical データを準備する必要があります。dummyvar
を使用して、各カテゴリカル変数をダミー変数で構成される数値行列に変換します。その後、学習関数での categorical データの符号化と同じ方法で、すべてのダミー変数行列とその他の数値予測子を連結します。詳細については、ダミー変数を参照してください。Mdl
が線形モデル テンプレート オブジェクトの場合、incrementalLearner
は予測子変数を標準化するかどうかをモデル テンプレート オブジェクトのStandardize
プロパティに基づいて決定します。詳細については、データの標準化を参照してください。
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前では、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: 'Solver','scale-invariant','MetricsWindowSize',100
は、目的関数の最適化用に適応型スケール不変ソルバーを指定し、ウィンドウ パフォーマンス メトリクスを更新する前に 100 個の観測値を処理することを指定します。
Solver
— 目的関数の最小化手法
'scale-invariant'
| 'sgd'
| 'asgd'
目的関数の最小化手法。'Solver'
と次の表の値で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。
値 | 説明 | メモ: |
---|---|---|
'scale-invariant' |
| |
'sgd' | 確率的勾配降下法 (SGD) [3][2] |
|
'asgd' | 平均化確率的勾配降下法 (ASGD) [4] |
|
Solver
の既定値は入力モデル オブジェクト Mdl
に応じて異なります。
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、IncrementalMdl
は同じソルバーを使用します。(
Mdl
が従来式の学習済みモデルの場合、Mdl.ModelParameters.Solver
でSolver
の値を確認できます。Mdl
がモデル テンプレートの場合、コマンド ウィンドウまたは変数エディターでオブジェクトを表示してSolver
の値を確認できます。)それ以外の場合、
Solver
の既定値は'scale-invariant'
です。
例: 'Solver','sgd'
データ型: char
| string
EstimationPeriod
— ハイパーパラメーターの推定のために処理する観測値の数
非負の整数
ハイパーパラメーターの推定のために、パフォーマンス メトリクスの学習または追跡の前にインクリメンタル モデルが処理する観測値の数。'EstimationPeriod'
と非負の整数で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。
メモ
Mdl
をインクリメンタル学習用に準備する場合 (学習に必要なすべてのハイパーパラメーターを指定する必要があります)、incrementalLearner
はEstimationPeriod
を0
に強制します。Mdl
をインクリメンタル学習用に準備しない場合、incrementalLearner
はEstimationPeriod
を1000
に設定します。
詳細は、推定期間を参照してください。
例: 'EstimationPeriod',100
データ型: single
| double
BatchSize
— ミニバッチのサイズ
正の整数
ミニバッチのサイズ。'BatchSize'
と正の整数から構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。学習中の各学習サイクルで、incrementalLearner
は BatchSize
個の観測値を使用して劣勾配を計算します。
最後のミニバッチ (fit
または updateMetricsAndFit
の各関数呼び出しにおける最後の学習サイクル) に使用する観測値の数は、BatchSize
より小さくてもかまいません。たとえば、fit
または updateMetricsAndFit
に 25 個の観測値を指定した場合、関数は最初の 2 つの学習サイクルに 10 個の観測値を使用し、最後の学習サイクルに 5 個の観測値を使用します。
BatchSize
の既定値は入力モデル オブジェクト Mdl
に応じて異なります。
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、BatchSize
を設定することはできません。代わりに、incrementalLearner
によってBatchSize
が従来式の学習済みモデルのMdl.ModelParameters.BatchSize
またはモデル テンプレートのBatchSize
プロパティに設定されます。それ以外の場合、
BatchSize
の既定値は10
です。
例: 'BatchSize',1
データ型: single
| double
Lambda
— リッジ (L2) 正則化項の強度
非負のスカラー
リッジ (L2) 正則化項の強度。非負のスカラーとして指定します。
Lambda
の既定値は入力モデル オブジェクト Mdl
に応じて異なります。
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、Lambda
を設定することはできません。代わりに、incrementalLearner
によってLambda
がMdl
のLambda
プロパティに設定されます。それ以外の場合、
Lambda
の既定値は1e-5
です。
メモ
incrementalLearner
は、LASSO 正則化をサポートしていません。Mdl
の Regularization
プロパティが 'lasso (L1)'
の場合、incrementalLearner
はリッジ正則化を代わりに使用し、名前と値の引数 Solver
を既定で 'scale-invariant'
に設定します。
例: 'Lambda',0.01
データ型: single
| double
LearnRate
— 初期学習率
'auto'
| 正のスカラー
初期学習率。'auto'
または正のスカラーとして指定します。
学習率は、目的の劣勾配をスケールすることによって最適化のステップ サイズを制御します。LearnRate
は学習率の初期値を指定し、LearnRateSchedule
によって後続の学習サイクルの学習率が決まります。
'auto'
を指定した場合、次のようになります。
初期学習率は
0.7
となります。EstimationPeriod
>0
の場合、fit
およびupdateMetricsAndFit
は、EstimationPeriod
の最後にこの比率を1/sqrt(1+max(sum(X.^2,obsDim)))
に変更します。obsDim
の値は、観測値が推定期間に収集された予測子データX
の列である場合は1
、それ以外の場合は2
です。
LearnRate
の既定値は入力モデル オブジェクト Mdl
に応じて異なります。
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、LearnRate
を設定することはできません。代わりに、incrementalLearner
によってLearnRate
が従来式の学習済みモデルのMdl.ModelParameters.LearnRate
またはモデル テンプレートのLearnRate
プロパティに設定されます。それ以外の場合、
LearnRate
の既定値は'auto'
です。
例: 'LearnRate',0.001
データ型: single
| double
| char
| string
LearnRateSchedule
— 学習率スケジュール
'decaying'
(既定値) | 'constant'
学習率スケジュール。'LearnRateSchedule'
と次の表の値で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。ここで、LearnRate
は初期学習率 ɣ0 を指定します。
値 | 説明 |
---|---|
'constant' | すべての学習サイクルの学習率を ɣ0 とする。 |
'decaying' | 学習サイクル t での学習率を次とする。
|
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、LearnRateSchedule
を設定することはできません。代わりに、incrementalLearner
によって LearnRateSchedule
が 'decaying'
に設定されます。
例: 'LearnRateSchedule','constant'
データ型: char
| string
Shuffle
— バッチ内観測値のシャッフル フラグ
true
(既定値) | false
各反復でのバッチ内観測値のシャッフル フラグ。'Shuffle'
と次の表の値で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。
値 | 説明 |
---|---|
true | ソフトウェアが、関数 fit でモデルを当てはめる前に、データの入力チャンクをシャッフルします。このアクションにより、抽出スキームによって誘発されるバイアスが低減されます。 |
false | ソフトウェアが、受信した順序でデータを処理します。 |
例: 'Shuffle',false
データ型: logical
Metrics
— インクリメンタル学習中に追跡するモデルのパフォーマンス メトリクス
"classiferror"
(既定値) | string ベクトル | 関数ハンドル | cell ベクトル | 構造体配列 | "binodeviance"
| "exponential"
| "hinge"
| "logit"
| "quadratic"
関数 updateMetrics
または updateMetricsAndFit
を使ってインクリメンタル学習中に追跡するモデルのパフォーマンス メトリクス。組み込みの損失関数の名前、名前の string ベクトル、関数ハンドル (@metricName
)、関数ハンドルの構造体配列、または名前、関数ハンドル、構造体配列の cell ベクトルとして指定します。
次の表は、組み込みの損失関数名の一覧です。string ベクトルを使用して、複数指定できます。
名前 | 説明 |
---|---|
"binodeviance" | 二項分布からの逸脱度 |
"classiferror" | 分類誤差 |
"exponential" | 指数損失 |
"hinge" | ヒンジ損失 |
"logit" | ロジスティック損失 |
"quadratic" | 二次損失 |
組み込み損失関数の詳細については、loss
を参照してください。
例: 'Metrics',["classiferror" "hinge"]
パフォーマンス メトリクスを返すカスタム関数を指定するには、関数ハンドル表記を使用します。関数は次の形式でなければなりません。
metric = customMetric(C,S)
出力引数
metric
は n 行 1 列の数値ベクトルです。ここで、各要素は、学習サイクル中にインクリメンタル学習関数によって処理されたデータの対応する観測値の損失です。関数名 (
customMetric
) を指定します。C
は n 行 2 列の logical 行列であり、対応する観測値が属するクラスを各行が示します。列の順序はインクリメンタル学習用のモデルにおけるクラスの順序に対応します。C
を作成するには、指定されたデータの各観測値について観測値
がクラスp
に属する場合にq
C(
=p
,q
)1
を設定します。行
の他の要素をp
0
に設定します。S
は、予測分類スコアの n 行 2 列の数値行列です。S
はpredict
の出力score
に似ています。ここで、行はデータの観測値に対応し、列の順序はインクリメンタル学習用のモデルにおけるクラスの順序に対応しています。S(
は、クラスp
,q
)
に分類されている観測値q
の分類スコアです。p
複数のカスタム メトリクスを指定し、それぞれにカスタム名を割り当てるには、構造体配列を使用します。組み込みメトリクスとカスタム メトリクスの組み合わせを指定するには、cell ベクトルを使用します。
例: 'Metrics',struct('Metric1',@customMetric1,'Metric2',@customMetric2)
例: 'Metrics',{@customMetric1 @customMetric2 'logit' struct('Metric3',@customMetric3)}
updateMetrics
および updateMetricsAndFit
は、table で指定したメトリクスをプロパティ IncrementalMdl.Metrics
に保存します。Metrics
のデータ型によって、table の行名が決まります。
'Metrics' 値のデータ型 | Metrics プロパティの行名の説明 | 例 |
---|---|---|
string または文字ベクトル | 対応する組み込みメトリクスの名前 | "classiferror" の行名は "ClassificationError" |
構造体配列 | フィールド名 | struct('Metric1',@customMetric1) の行名は "Metric1" |
プログラム ファイルに格納されている関数への関数ハンドル | 関数名 | @customMetric の行名は "customMetric" |
無名関数 | CustomMetric_ 。ここで、 は Metrics のメトリクス
| @(C,S)customMetric(C,S)... の行名は CustomMetric_1 |
パフォーマンス メトリクス オプションの詳細については、パフォーマンス メトリクスを参照してください。
データ型: char
| string
| struct
| cell
| function_handle
MetricsWarmupPeriod
— パフォーマンス メトリクスを追跡する前に当てはめる観測値の数
0
(既定値) | 非負の整数
インクリメンタル モデルが Metrics
プロパティのパフォーマンス メトリクスを追跡する前に当てはめなければならない観測値の数。非負の整数として指定します。インクリメンタル モデルは、インクリメンタル近似関数が (EstimationPeriod
+ MetricsWarmupPeriod
) 個の観測値をインクリメンタル モデルに当てはめた後にウォームになります。
パフォーマンス メトリクス オプションの詳細については、パフォーマンス メトリクスを参照してください。
例: 'MetricsWarmupPeriod',50
データ型: single
| double
MetricsWindowSize
— ウィンドウ パフォーマンス メトリクスの計算に使用する観測値の数
200
(既定値) | 正の整数
ウィンドウ パフォーマンス メトリクスの計算に使用する観測値の数。正の整数として指定します。
パフォーマンス メトリクス オプションの詳細については、パフォーマンス メトリクスを参照してください。
例: 'MetricsWindowSize',100
データ型: single
| double
出力引数
IncrementalMdl
— インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデル
incrementalClassificationLinear
モデル オブジェクト
インクリメンタル学習用のバイナリ分類線形モデル。incrementalClassificationLinear
モデル オブジェクトとして返されます。IncrementalMdl
は新しいデータに基づいて予測を生成するようにも構成されます (predict
を参照)。
インクリメンタル学習用に IncrementalMdl
を初期化するために、incrementalLearner
は、次の表の Mdl
プロパティの値を IncrementalMdl
の対応するプロパティに渡します。
入力オブジェクト Mdl のタイプ | プロパティ | 説明 |
---|---|---|
ClassificationLinear モデル オブジェクトまたは線形モデル テンプレート オブジェクト | Beta | 線形モデル係数。数値ベクトル |
Bias | モデル切片。数値スカラー | |
Learner | 線形分類モデルのタイプ。文字ベクトル | |
モデル オブジェクトの ModelParameters.FitBias またはテンプレート オブジェクトの FitBias | 線形モデルの切片使用フラグ。logical スカラー | |
ClassificationLinear モデル オブジェクト | ClassNames | バイナリ分類のクラス ラベル。2 要素のリスト |
NumPredictors | 予測子の数。正の整数 | |
Prior | 前のクラス ラベルの分布。数値ベクトル | |
ScoreTransform | スコア変換関数。関数名または関数ハンドル |
Mdl
がリッジ正則化と SGD または ASGD ソルバーを使用する場合、incrementalLearner
は次の表のプロパティも渡します。
入力オブジェクト Mdl のタイプ | プロパティ | 説明 |
---|---|---|
ClassificationLinear モデル オブジェクトまたは線形モデル テンプレート オブジェクト | Lambda | リッジ (L2) 正則化項の強度。非負のスカラー |
モデル オブジェクトの ModelParameters.LearnRate またはテンプレート オブジェクトの LearnRate | 学習率。正のスカラー | |
モデル オブジェクトの ModelParameters.BatchSize またはテンプレート オブジェクトの BatchSize | ミニバッチのサイズ。正の整数 | |
モデル オブジェクトの ModelParameters.Solver またはテンプレート オブジェクトの Solver | 目的関数の最小化手法。文字ベクトル |
Mdl
の従来式学習済みモデルの Cost
プロパティは、incrementalClassificationLinear
でサポートされないため、incrementalLearner
で使用されないことに注意してください。
詳細
インクリメンタル学習
"インクリメンタル学習" ("オンライン学習") は、予測子変数の分布、予測関数や目的関数の素性 (調整パラメーターの値を含む)、観測値にラベル付けがされているか等についてほぼ知識が無い時に、データ ストリームから入ってくるデータを処理することに関係している機械学習の一分野です。従来の機械学習は、モデルへの当てはめに十分にラベル付けされたデータを使用でき、交差検証を実施してハイパーパラメーターを調整し、予測子の分布を推論するもので、インクリメンタル学習と異なります。
入力観測値に対し、インクリメンタル学習モデルは、次のいずれかの方法 (通常はこの順序) でデータを処理します。
ラベルを予測します。
予測性能を測定します。
モデルの構造的な破綻やドリフトについてチェックします。
入力観測値へモデルを当てはめます。
詳細については、インクリメンタル学習の概要を参照してください。
インクリメンタル学習用の適応型スケール不変ソルバー
"インクリメンタル学習用の適応型スケール不変ソルバー" ([1]で紹介) は、線形予測モデルに学習させるための勾配降下法ベースの目的ソルバーです。ソルバーはハイパーパラメーターを持たず、予測子変数のスケールの違いの影響を受けず、予測子変数の分布の事前知識が不要です。これらの特徴は、インクリメンタル学習に適しています。
標準 SGD および ASGD ソルバーは、予測子変数間のスケールの違いの影響を受けやすいため、モデルの性能低下につながることがあります。SGD および ASGD を使用して精度を向上させるには、予測子データを標準化し、正則化と学習率のパラメーターを調整できます。従来の機械学習では、交差検証と予測子を標準化してハイパーパラメーター調整を行うのに十分なデータが利用できます。しかし、インクリメンタル学習の場合、十分なデータが利用できず (たとえば、観測値が一度に 1 つしか利用できない場合があります)、予測子の分布が未知である場合があります。このような特徴があるため、インクリメンタル学習中のパラメーター調整と予測子の標準化は困難または不可能です。
分類用のインクリメンタル近似関数 fit
および updateMetricsAndFit
は、アルゴリズムのより積極的な ScInOL2 バージョンを使用します。
アルゴリズム
推定期間
推定期間中、インクリメンタル近似関数 fit
および updateMetricsAndFit
は、最初の EstimationPeriod
個の入力観測値を使用して、インクリメンタル学習に必要なハイパーパラメーターを推定 (調整) します。推定は EstimationPeriod
が正の場合にのみ発生します。次の表は、ハイパーパラメーターとそれらが推定または調整される条件について説明します。
ハイパーパラメーター | モデル プロパティ | 使用法 | 条件 |
---|---|---|---|
予測子の平均および標準偏差 |
| 標準化された予測子データ | 次のいずれの条件にも当てはまる場合は、ハイパーパラメーターが推定されます。
|
学習率 | LearnRate | ソルバーのステップ サイズの調整 | 次のいずれの条件にも当てはまる場合は、ハイパーパラメーターが推定されます。
|
推定期間中には、fit
がモデルを当てはめることも、updateMetricsAndFit
がモデルを当てはめたりパフォーマンス メトリクスを更新したりすることもありません。推定期間の満了時に、関数はハイパーパラメーターを格納するプロパティを更新します。
データの標準化
予測子変数を標準化するようにインクリメンタル学習関数が構成されている場合、インクリメンタル学習モデル IncrementalMdl
の Mu
および Sigma
プロパティに保存されている平均と標準偏差を使用して標準化が行われます。
templateLinear
の名前と値の引数Standardize
を使用してStandardize=true
を設定した場合、Mdl.Mu
およびMdl.Sigma
のプロパティが空のときは次の条件が適用されます。推定期間が正の場合 (
IncrementalMdl
のEstimationPeriod
プロパティを参照)、インクリメンタル近似関数は推定期間の観測値を使用して平均と標準偏差を推定します。推定期間が 0 の場合、
incrementalLearner
は推定期間を1000
に強制します。その結果、インクリメンタル近似関数が推定するのは、強制された推定期間中の新しい予測子変数の平均と標準偏差になります。
インクリメンタル近似関数が予測子の平均と標準偏差を推定するとき、関数は推定期間の観測値を使用して加重平均と加重標準偏差を計算します。具体的には、関数は予測子 j (xj) の標準化のために次を使用します。
xj は予測子 j、xjk は推定期間内の予測子 j の観測値 k です。
pk はクラス k の事前確率です (インクリメンタル モデルの
Prior
プロパティ)。wj は観測値の重み j です。
パフォーマンス メトリクス
関数
updateMetrics
およびupdateMetricsAndFit
は、インクリメンタル モデルが "ウォーム" (IsWarm
プロパティ) のときに、新しいデータからモデルのパフォーマンス メトリクス ('Metrics'
) を追跡するインクリメンタル学習関数です。インクリメンタル モデルは、fit
またはupdateMetricsAndFit
がインクリメンタル モデルを'MetricsWarmupPeriod'
個の観測値 ("メトリクスのウォームアップ期間") に当てはめた後、ウォームになります。'EstimationPeriod'
> 0 の場合、関数はモデルをデータに当てはめる前にハイパーパラメーターを推定します。そのため、関数は、モデルがメトリクスのウォームアップ期間を開始する前にEstimationPeriod
個の観測値を追加で処理しなければなりません。インクリメンタル モデルの
Metrics
プロパティは、各パフォーマンス メトリクスの 2 つの形式を table の変数 (列)Cumulative
およびWindow
とし、個々のメトリクスを行に格納します。インクリメンタル モデルがウォームになると、updateMetrics
およびupdateMetricsAndFit
は次の頻度でメトリクスを更新します。Cumulative
— 関数は、モデルの性能追跡の開始以降の累積メトリクスを計算します。関数は、関数が呼び出されるたびにメトリクスを更新し、提供されたデータ セット全体に基づいて計算を行います。Window
— 関数は、名前と値のペアの引数'MetricsWindowSize'
によって決定されたウィンドウ内のすべての観測値に基づいてメトリクスを計算します。'MetricsWindowSize'
によってソフトウェアがWindow
メトリクスを更新する頻度も決まります。たとえば、MetricsWindowSize
が 20 の場合、関数は提供されたデータの最後の 20 個の観測値に基づいてメトリクスを計算します (X((end – 20 + 1):end,:)
およびY((end – 20 + 1):end)
)。ウィンドウ内のパフォーマンス メトリクスを追跡するインクリメンタル関数は、次のプロセスを使用します。
指定された各メトリクスについて長さ
MetricsWindowSize
のバッファーを保存し、観測値の重みのバッファーを保存します。入力観測値のバッチに基づくモデル性能をメトリクス バッファーの要素に入力し、対応する観測値の重みを重みバッファーに格納します。
バッファーがいっぱいになると、
IncrementalMdl.Metrics.Window
をメトリクス ウィンドウの性能の加重平均で上書きします。関数が観測値のバッチを処理するときにバッファーがあふれる場合、最新の入力観測値MetricsWindowSize
がバッファーに入り、最も古い観測値がバッファーから削除されます。たとえば、MetricsWindowSize
が 20 で、メトリクス バッファーには前に処理されたバッチからの 10 個の値が存在し、15 個の値が入力されるとします。長さ 20 のウィンドウを構成するため、関数は 15 個の入力観測値からの測定値と前のバッチからの最新の 5 個の測定値を使用します。
Cumulative
とWindow
のパフォーマンス メトリクスの値を計算する際、スコアがNaN
の観測値は省略されます。
参照
[1] Kempka, Michał, Wojciech Kotłowski, and Manfred K. Warmuth. "Adaptive Scale-Invariant Online Algorithms for Learning Linear Models." Preprint, submitted February 10, 2019. https://arxiv.org/abs/1902.07528.
[2] Langford, J., L. Li, and T. Zhang. “Sparse Online Learning Via Truncated Gradient.” J. Mach. Learn. Res., Vol. 10, 2009, pp. 777–801.
[3] Shalev-Shwartz, S., Y. Singer, and N. Srebro. “Pegasos: Primal Estimated Sub-Gradient Solver for SVM.” Proceedings of the 24th International Conference on Machine Learning, ICML ’07, 2007, pp. 807–814.
[4] Xu, Wei. “Towards Optimal One Pass Large Scale Learning with Averaged Stochastic Gradient Descent.” CoRR, abs/1107.2490, 2011.
バージョン履歴
R2020b で導入
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
Select a Web Site
Choose a web site to get translated content where available and see local events and offers. Based on your location, we recommend that you select: .
You can also select a web site from the following list:
How to Get Best Site Performance
Select the China site (in Chinese or English) for best site performance. Other MathWorks country sites are not optimized for visits from your location.
Americas
- América Latina (Español)
- Canada (English)
- United States (English)
Europe
- Belgium (English)
- Denmark (English)
- Deutschland (Deutsch)
- España (Español)
- Finland (English)
- France (Français)
- Ireland (English)
- Italia (Italiano)
- Luxembourg (English)
- Netherlands (English)
- Norway (English)
- Österreich (Deutsch)
- Portugal (English)
- Sweden (English)
- Switzerland
- United Kingdom (English)