Main Content

Stateflow.DataProps

データとメッセージに対するデータ仕様のプロパティ

    説明

    Stateflow.DataProps オブジェクトは、データ オブジェクトまたはメッセージに対するデータのプロパティを指定するために使用します。

    作成

    データ オブジェクトおよびメッセージには、それぞれに独自の Stateflow.DataProps オブジェクトがあります。Stateflow.DataProps オブジェクトにアクセスするには、Stateflow.Data オブジェクトまたは Stateflow.Message オブジェクトの Props プロパティを使用します。

    プロパティ

    すべて展開する

    Stateflow® API オブジェクトには、Stateflow エディターで設定した値に対応するプロパティがあります。プロパティにアクセスするかプロパティを変更するには、ドット表記を使用します。複数の API オブジェクトの複数のプロパティにアクセスするか、それらを変更するには、関数 get および関数 set をそれぞれ使用します。詳細については、Stateflow オブジェクトのプロパティの変更と関数の呼び出しを参照してください。

    データ型のプロパティ。次のプロパティをもつ Stateflow.DataType オブジェクトとして指定します。

    • Method — データ オブジェクトまたはメッセージの型を設定する方法。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

      • ローカル データ、入力データ、出力データ、またはパラメーター データの場合は、"Inherited""Built-in""Bus Object""Enumerated""Expression"、または "Fixed point" を使用。

      • 定数データの場合は、"Built-in""Expression"、または "Fixed point" を使用。

      • データ ストア メモリのデータの場合は、"Inherited" を使用。

      • メッセージの場合は、"Inherited""Built-in""Bus Object""Enumerated""Expression"、または "Fixed point" を使用。

      このプロパティは、モデル エクスプローラーのデータ型アシスタントおよび [データ プロパティ] ダイアログ ボックスにおける [モード] フィールドと等価です。詳細については、Stateflow データの型の指定を参照してください。

    • BusObject — データ オブジェクトまたはメッセージのデータを定義する Simulink.Bus オブジェクトの名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Bus Object" である場合にのみ適用されます。詳細については、Stateflow 構造体を介したバス信号へのアクセスを参照してください。

    • EnumType — データ オブジェクトまたはメッセージのデータを定義する列挙型の名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Enumerated" である場合にのみ適用されます。詳細については、列挙データを使用した名前による値の参照を参照してください。

    • Expression — データ オブジェクトまたはメッセージのデータのデータ型として評価される式。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Expression" である場合にのみ適用されます。詳細については、MATLAB 式を使用したデータ プロパティの指定を参照してください。

    • Signed — 符号属性。数値あるいは logical の 1 (true) または 0 (false) として指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Fixed point" である場合にのみ適用されます。詳細については、Stateflow チャートの固定小数点データを参照してください。

    • WordLength — 語長 (ビット単位)。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Fixed point" である場合にのみ適用されます。詳細については、Stateflow チャートの固定小数点データを参照してください。

    • Fixpt.ScalingMode — データ オブジェクトまたはメッセージの固定小数点データのスケーリング方法。"Binary point""Slope and bias"、または "None" として指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Fixed point" である場合にのみ適用されます。詳細については、Stateflow チャートの固定小数点データを参照してください。

    • Fixpt.FractionLength — 小数部の長さ (ビット単位)。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、Method プロパティが "Fixed point" であり、Fixpt.ScalingMode プロパティが "Binary point" である場合にのみ適用されます。

    • Fixpt.Slope — 勾配。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、Method プロパティが "Fixed point" であり、Fixpt.ScalingMode プロパティが "Slope and bias" である場合にのみ適用されます。

    • Fixpt.Bias — バイアス。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、Method プロパティが "Fixed point" であり、Fixpt.ScalingMode プロパティが "Slope and bias" である場合にのみ適用されます。

    • Fixpt.Lock固定小数点ツール (Fixed-Point Designer)で選択されているオートスケールされた型によって固定小数点型が置き換えられるのを防止するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true) または 0 (false) として指定します。このプロパティは、データ オブジェクトの Method プロパティが "Fixed point" である場合にのみ適用されます。

    配列のプロパティ。次のプロパティをもつ Stateflow.DataArray オブジェクトとして指定します。

    • Size — データ オブジェクトまたはメッセージのデータのサイズ。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。詳細については、Stateflow データのサイズの指定を参照してください。

    • IsDynamic — データ オブジェクトが可変サイズかどうか。数値あるいは logical の 1 (true) または 0 (false) として指定します。このプロパティは、[プロパティ インスペクター]、モデル エクスプローラー、または [データ プロパティ] ダイアログ ボックスの [可変サイズ] チェック ボックスと等価です。詳細については、Stateflow チャートでの可変サイズ データの宣言を参照してください。

    • FirstIndex — 配列データ オブジェクトの最初の要素のインデックス。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、C をアクション言語として使用するチャート内の配列データにのみ適用されます。詳細については、最終値をベース ワークスペースへ保存を参照してください。

    データ オブジェクトまたはメッセージが複素数値を受け入れるかどうか。"On" または "Off" として指定します。詳細については、Stateflow チャートの複素数データを参照してください。

    初期値。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

    データ オブジェクトの許容される値の範囲。次のプロパティをもつ Stateflow.DataRange オブジェクトとして指定します。

    • Minimum — 最小値。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

    • Maximum — 最大値。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

    このプロパティはメッセージのデータには適用されません。詳細については、制限範囲を参照してください。

    データ オブジェクトがモデルまたはベース ワークスペースで定義される Simulink.Signal オブジェクトに解決されるかどうか。数値あるいは logical の 1 (true) または 0 (false) として指定します。このプロパティはメッセージのデータには適用されません。詳細については、Simulink の信号オブジェクトからのデータ プロパティの解決を参照してください。

    入出力データ オブジェクトの測定単位。次のプロパティをもつ Stateflow.Unit オブジェクトとして指定します。

    • Name — 測定単位の名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

    このプロパティは、入出力データに対してのみ適用されます。詳細については、Stateflow データの単位の指定を参照してください。

    すべて折りたたむ

    Stateflow.Data オブジェクト xStateflow.PropsStateflow.DataType、および Stateflow.FixptType の各オブジェクトにアクセスします。

    properties = x.Props;
    type = properties.Type;
    fixpt = type.Fixpt;

    固定小数点プロパティを指定します。

    type.Method = "Fixed point";
    type.Signed = true;
    type.WordLength = "5";
    fixpt.ScalingMode = "Binary point";
    fixpt.FractionLength = "2";
    

    データ型を確認します。

    x.DataType
    ans =
        'fixdt(1,5,2)'
    

    Stateflow.Data オブジェクト xStateflow.Props オブジェクトと Stateflow.DataArray オブジェクトにアクセスします。

    properties = x.Props;
    array = properties.Array;

    データ オブジェクトのサイズを指定します。

    array.size = "[2 3]";

    Stateflow.Data オブジェクト xStateflow.Props オブジェクトと Stateflow.DataRanges オブジェクトにアクセスします。

    properties = x.Props;
    range = properties.Range;

    許容される最小値と最大値を指定します。

    range.Minimum = "0";
    range.Maximum = "1024";

    Stateflow.Data オブジェクト xStateflow.Props オブジェクトと Stateflow.Unit オブジェクトにアクセスします。

    properties = x.Props;
    unit = properties.Unit;

    単位をメートルとして指定します。

    unit.Name = "m";

    バージョン履歴

    R2006a より前に導入