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Stateflow チャートの複素数データ

"複素数データ" とは、その値が複素数に該当するデータです。たとえば、Simulink® モデルの Stateflow® チャートでは、3 + 5i という値の入力信号は複素数です。複素数信号 (Simulink)を参照してください。

複素数データの定義

  1. Stateflow データの追加の説明に従って、データ オブジェクトをチャートに追加します。

  2. データ オブジェクトの [実数/複素数] プロパティを [オン] に設定します。詳細については、実数/複素数を参照してください。

  3. データ プロパティの設定の説明に従って、データ オブジェクトの名前、スコープ、サイズ、基本データ型、その他のプロパティを指定します。

    • [定数] スコープでは複素数データはサポートされません。

    • 複素数データは、基本データ型 [ml][struct]、および [boolean] をサポートしていません。

複素数データを使用する場合

通信システムやデジタル信号処理のアプリケーションをモデル化する場合に、複素数データを使用します。たとえば、この設計パターンを使用して、以下のように通信システムのフレーム同期アルゴリズムをモデル化できます。

  1. Simulink ブロック (フィルターなど) を使用して、複素数信号を処理します。

  2. チャートを使用して、フレーム同期用のモード ロジックを実装します。

  3. チャートによる複素数入出力データへのアクセスを許可し、MATLAB® 入れ子関数によるモード ロジックの駆動を可能にします。

フレーム同期アルゴリズムのモデル化の例については、フレーム同期を使用した有効な伝送データの検出を参照してください。

メモ

複素数型の連続時間変数は、サポートされていません。詳細については、ローカル変数での連続状態情報の格納を参照してください。

複素数データを使用できる場所

複素数データは、以下の Stateflow 階層のレベルで定義できます。

  • チャート

  • サブチャート

  • ステート

  • 関数

複素数データの使用方法

複素数データは、以下を定義する目的で使用できます。

  • 複素数ベクトル

  • 複素数行列

複素数データは、以下の引数としても使用できます。

メモ

エクスポートされた関数は、引数としての複素数データをサポートしません。

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