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Display

  • Display block

ライブラリ:
Simulink / Sinks
HDL Coder / Sinks

説明

Display ブロックは、入力データの値を表示します。表示の頻度を指定できます。数値入力データの場合、表示の形式も指定できます。

ブロック入力が配列の場合、最初の要素だけでなく、その他の要素も表示するように、ブロックのサイズを垂直方向または水平方向に変更できます。ブロック入力がベクトルの場合、ブロックは左から右、および上から下へ表示フィールドを連続的に追加します。ブロックにはできる限り多くの値が表示されます。黒い三角形は、ブロックがすべての入力配列要素を表示していないことを示します。

Display ブロックは、ベクトル信号の最初の 200 要素および行列信号の最初の 20 行と 10 列を表示します。

メモ

値のすべての桁を表示できるほど大きくない数値表示形式を指定した場合、表示される値の精度が低下する可能性があります。結果はコンピューターのハードウェアとオペレーティング システムによって異なります。

表示の省略形

Display ブロックには、値の形式がわかるように、次のような省略形が表示されます。

表示表示される値

(SI)

格納された整数値

メモ

(SI) は、信号が整数データ型のときには表示されません。

hex

16 進数形式

bin

2 進数形式

oct

8 進数形式

string の表示

文字列を扱うときに、Display ブロックに以下が表示されます。

  • 二重引用符で囲まれた string。

  • 改行などの特殊文字がエスケープされたシーケンスとして表示される (たとえば '\n')。

  • 表示不可能な文字がエスケープされた 8 進数として表示される (たとえば '\201')。

入力信号の型が string である場合、[数値表示形式] パラメーターの選択は string の表示に影響しません。

すべて展開する

この例では、Sum ブロックでの入力の並べ替えの方法を示します。- 符号を最初の演算として使用すると、可能な場合は、ブロックで入力が並べ替えられて + 演算が使用されます。たとえば、式 output = -a-b+c では、output = c-a-b となるように、Sum ブロックにより入力が並べ替えられます。アキュムレータを初期化するには、Sum ブロックでは最初の + 入力端子を使用します。

ブロックでは最初のオペランド a で単項マイナス演算が実行されるのを避けます。単項マイナス演算が実行されると a の値が固定小数点データ型用に変更されてしまうためです。その場合、出力値は、abc の値の累計結果と異なります。

どちらの定数入力でも int8 データ型が使用されます。Sum ブロックはアキュムレータと出力データ型にも int8 を使用し、[整数オーバーフローで飽和] が有効になっています。Sum ブロックで入力が並べ替えられて、127 の理想的な結果が得られます。

  1. 入力を (-Input1 + Input2) から (Input2 - Input1) に並べ替えます。

  2. 最初の + 入力端子を使用して、アキュムレータを初期化します。Accumulator = int8(-1) = -1

  3. 値の累積を続けます。Accumulator = Accumulator - int8(-128) = 127

  4. ブロック出力を計算します。Output = int8(127) = 127

Sum ブロックで入力が並べ替えられない場合は、理想的ではない結果 126 が算出されます。

  1. 最初の入力端子を使用して、アキュムレータを初期化します。Accumulator = int8(-(-128)) = 127

  2. 飽和が on に設定されているため、アキュムレータの初期値は 127 で飽和し、ラップしません。

  3. 値の累積を続けます。Accumulator = Accumulator + int8(-1) = 126

  4. ブロック出力を計算します。Output = int8(126) = 126

output = -a-b+c の単項マイナス演算を明示的に指定するには、Math Operations ライブラリの Unary Minus ブロックを使用できます。

この例では、スカラー拡張を使用してベクトルを出力する Coulomb & Viscous Friction ブロックへのスカラー入力をもつモデルを説明します。

摩擦ブロックをダブルクリックしてパラメーターを表示します。[粘性摩擦係数 (Gain)] はスカラー値 2 ですが、[クーロン摩擦値 (Offset)] はベクトル値 [1 3 2 0] です。したがって、ブロックは要素単位のスカラー拡張を使用して、出力を計算します。

各出力は次の式を使用して計算されます。

$y = sign(x) .* (Gain .* abs(x) + Offset)$

たとえば、最初のオフセット 1 は次のように計算されます。

$y = - * ((2 * 5) + 1)$

$y = -11$

入力および Offset の次元が同じ場合、例外は不要です。

端子

入力

すべて展開する

表示する入力データ。

データ型: single | double | half | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | string | Boolean | fixed point | enumerated

パラメーター

すべて展開する

表示される数値データの形式を指定します。

選択した形式ブロックの表示
short 5 桁のスケーリングされた固定小数点値を表示します。
long 15 桁のスケーリングされた固定小数点値を表示します。
short_e 5 桁の浮動小数点値を表示します。
long_e 16 桁の浮動小数点値を表示します。
bank 固定したドルとセントの形式で値を表示します (ただし、$ やコンマは付きません)。
hex (Stored Integer) 固定小数点入力の格納された整数値を 16 進形式で表示します。
binary (Stored Integer) 固定小数点入力の格納された整数値を 2 進形式で表示します。
decimal (Stored Integer) 固定小数点入力の格納された整数値を 10 進形式で表示します。
octal (Stored Integer) 固定小数点入力の格納された整数値を 8 進形式で表示します。

Display ブロックへの数値入力のデータ型が singledouble、または half であり、表示形式が整数格納である場合、出力の表示には long 形式が使用されます。

Display ブロックへの数値入力が列挙データ型である場合、次のようになります (Simulink 列挙型およびSimulink 列挙型の定義を参照)。

  • ブロックは、列挙値を表示しますが、基となる整数値は示しません。

  • [数値表示形式]Stored Integer のいずれかに設定すると、エラーになります。

入力信号の型が string である場合、[数値表示形式] パラメーターの選択は文字列の表示に影響しません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Format
型: 文字ベクトル
値: 'short' | 'long' | 'short_e' | 'long_e' | 'bank' | 'hex (Stored Integer)' | 'binary (Stored Integer)' | 'decimal (Stored Integer)' | 'octal (Stored Integer)'
既定の設定: 'short'

データを表示する頻度を指定します。

表示されるデータの量とデータを表示するタイム ステップは、[間引き] ブロック パラメーターと SampleTime プロパティに依存します。

  • [間引き] パラメーターにより、n 番目のサンプルごとにデータを表示することができます。n は間引き係数です。既定の間引き係数は 1 であり、タイム ステップごとにデータを表示します。

    メモ

    Display ブロックは、[間引き] 値が 1 より大きい場合でも、初期時間に表示を更新します。

  • [サンプル時間] プロパティにより、ポイントを表示するサンプリング間隔を指定することができます。このプロパティは、set_param を使って設定できます。このプロパティは、タイム ステップの間隔が同じでない可変ステップ ソルバーを使用する場合に役立ちます。既定のサンプル時間である -1 の場合、ブロックはサンプリング間隔を無視して、表示するポイントを決めます。

    メモ

    ブロックが Inf のサンプル時間を継承する場合、[間引き] パラメーターは無視されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Decimation
型: 文字ベクトル
値: '1' | 整数
既定の設定: '1'

ブロックをフローティング表示として使用するには、[フローティング表示] チェック ボックスをオンにします。ブロック入力端子が消えて、ブロックは選択されたラインの信号値を表示します。

[フローティング表示] を選択した場合:

  • モデルの信号ストレージ再利用をオフにします。詳細については、信号ストレージの再利用 (Simulink Coder)を参照してください。

  • 多次元信号をフローティング表示に接続しないでください。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Floating
: 文字ベクトル
: 'on' | 'off'
既定の設定: 'on'

ブロックの特性

データ型

Boolean | double | enumerated | fixed point | half | integer | single | string

直達

はい

多次元信号

いいえ

可変サイズの信号

はい

ゼロクロッシング検出

いいえ

拡張機能

PLC コード生成
Simulink® PLC Coder™ を使用して構造化テキスト コードを生成します。

固定小数点の変換
Fixed-Point Designer™ を使用して固定小数点システムの設計とシミュレーションを行います。

バージョン履歴

R2006a より前に導入