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固定小数点
デジタル ハードウェア内では、数値は固定小数点または浮動小数点データ型として表します。これら両方のデータ型では、ワード サイズは特定のビット数に固定されています。ただし、固定小数点値の動的範囲は、同等のワード サイズの浮動小数点値をはるかに下回ります。浮動小数点プロセッサを使用すると、システムのリアルタイムの実装を大幅に簡略化し、実際の数値を効果的に近似できますが、固定小数点プロセッサにはその他の多くの利点があります。一般的に、固定小数点プロセッサは小さく、消費電力も多くありません。また、実行に必要なメモリ量とプロセッサ時間が少なくて済みます。
固定小数点数を使用するモデルをシミュレートするには、Fixed-Point Designer™ 製品をインストールしなければなりません。固定小数点ブロックのあるモデルを編集、または固定小数点データ型を指定するためには、Fixed-Point Designer 製品は必要ありません。
関数
fixdt | 固定小数点または浮動小数点データ型を記述した Simulink.NumericType オブジェクトの作成 |
fixpt_look1_func_approx | ルックアップ テーブルのデータ点を内挿することによって、非線形関数の固定小数点近似を最適化 |
fixpt_evenspace_cleanup | ルックアップ テーブルのブレークポイントが等間隔になるように修正 |
fixpt_look1_func_plot | ルックアップ テーブルの固定小数点近似関数をプロットする |
fixpt_set_all | サブシステム内の各固定小数点ブロックのプロパティを設定 |
fixptbestexp | 値の固定小数点表現を最高の精度で表現できる指数 |
fixptbestprec | 値を固定小数点で表現する際に可能な最高精度の導出 |
トピック
- 固定小数点データ型の指定
Fixed-Point Designer がない場合でも、他のユーザーと共有する固定小数点モデルを確認したり使用することができます。
- データ型アシスタントを利用したデータ型の指定
整数、固定小数点、列挙型などのデータ型をモデル内のデータ項目に対話式に適用します。
- 固定小数点モデルの共有
Fixed-Point Designer がない場合の既存の固定小数点モデルの確認と使用。
- 固定小数点の計測機能およびデータ型オーバーライドの制御
Fixed-Point Designer がない場合、固定小数点の計測機能をオフにしてデータ型オーバーライドをスケーリングされた double に設定することで、固定小数点設定が行われている Simulink® ブロックを含むモデルを使用できます。
- 固定小数点数
コンピューター メモリでは、固定小数点データの項目は整数として格納されます。データを実際値として解釈するために、コンピューターは数学的なスケーリングを整数に適用します。スケーリングは固定されるため、実行中に変わることはありません。
- 固定小数点ハードウェアを使用する利点
固定小数点設計は浮動小数点設計よりも高速に実行でき、消費するコンピューティング リソースも少なく済みます。
- スケーリング、精度、範囲
固定小数点データに適用するスケーリング、データが表現できる実際値の精度、データが表現できる実際値の範囲の相互作用を調べます。
- MATLAB および Simulink の固定小数点データ
固定小数点データ型を Simulink モデル内のデータと MATLAB® コード内のデータに適用します。