matlab.net.http.Credentials クラス
名前空間: matlab.net.http
スーパークラス: handle
HTTP 要求を認証するための資格情報
説明
Credentials
クラスは、要求メッセージを送信するための認証資格情報を指定します。Credentials
オブジェクトを HTTPOptions
オブジェクト内に指定します。
RequestMessage.send
メソッドは、資格情報を使用してサーバーまたはプロキシからの認証チャレンジに応答します。認証チャレンジは AuthenticateField
ヘッダー フィールド内にあり、サーバーまたはプロキシが要求を満たすために受け入れる 1 つ以上の認証スキームを指定します。
動作は認証スキームによって異なります。一般に MATLAB® は、要求 URI に適用される、指定された認証スキームをサポートする資格情報を Credentials
オブジェクトのベクトルで検索します。その後 MATLAB は適切な資格情報を AuthorizationField
ヘッダーに入れて元の要求を再送信します。適用される資格情報が複数ある場合、MATLAB は最も強力なスキーム用の最も特定的な Credentials
オブジェクトを使用します。重複する Credentials
オブジェクトが存在する場合、MATLAB は最初のオブジェクトを使用します。
MATLAB が自動的に実装する認証スキームを確認するには、AuthenticationScheme
を参照してください。サーバーによって他のスキームが要求される場合、または要求されたスキームの資格情報を提供しない場合、認証応答メッセージは StatusCode 401 または 407 を返します。この場合、適切な応答を自分で実装しなければなりません。
Windows® 上の NTLM のように、Username
プロパティと Password
プロパティが不要なスキームの場合、既定の Credentials
オブジェクトを使用できます。既定の Credentials
オブジェクトには既定または空のプロパティがあり、サポートされるすべてのスキームと URI に適用されます。認証の資格情報は、ログインの際にシステムに保存された Kerberos チケットなどの情報から取得されます。特定のスキームが使用される条件を制約するには、Scope、Realm などの追加プロパティを指定します。たとえば、これらの値を設定して、一部の URL には NTLM、他の URL には Kerberos を使用し、それらの URL およびスキームに一致しないサーバーからの認証要求を拒否します。
Username
プロパティおよび Password
プロパティを要求するスキームで、MATLAB が Credentials
オブジェクトを使用して認証する場合、MATLAB は結果をこのオブジェクトに保存します。MATLAB はサーバーからの認証チャレンジを待たずに、後続の要求に対してこれらの資格情報を適用できます。ショートカットを利用するには、後続の要求で、同じ、または他の HTTPOptions
オブジェクトに、同じ Credentials
オブジェクトを指定します。
Credentials
オブジェクトはハンドル オブジェクトで、以前に成功した認証に関する情報を内部に蓄積します。したがって、後続のメッセージでその情報を再使用することができます。このオブジェクトを複数の HTTPOptions
オブジェクトに挿入する場合、Credentials
オブジェクトは使用するたびに更新される可能性があります。copy
メソッドを使って Credentials
をコピーすると、MATLAB は設定した可視のプロパティのみをコピーし、内部状態はコピーしません。
matlab.net.http.Credentials
クラスは handle
クラスです。
作成
説明
obj = matlab.net.http.Credentials(Name,Value)
は 1 つ以上の名前と値のペアの引数で指定された追加のプロパティを使用して、HTTP 資格情報を作成します。Name
はプロパティ名で、Value
は対応する値です。Name1,Value1,...,NameN,ValueN
のように、複数の名前と値のペアの引数を任意の順番で指定できます。未指定のプロパティは既定値に設定されます。
引数を指定せずにこのコンストラクターを呼び出した場合、Credentials
オブジェクトが適用され、すべての URI とすべての認証スキームに認証が許可されます。ただし、このオブジェクトは、ユーザー名前またはパスワードを必要としないスキームでのみ機能します。たとえば、Windows 上では、オブジェクトはログインしたユーザーの資格情報を使用して、NTLM および Kerberos の認証を有効にします。
プロパティ
例
バージョン履歴
R2016b で導入