lqi
線形 2 次積分制御
構文
[K,S,e] = lqi(SYS,Q,R,N)
説明
lqi
は、次の図に示すトラッキング ループに対する最適な状態フィードバック制御則を計算します。
プラント sys
に次の状態空間方程式 (または離散時間での等価な方程式) が成り立つとします。
状態フィードバック制御は、次の形式となります。
ここで、xi は積分器の出力です。この制御則は、出力 y が設定値 r を追従するようにします。MIMO システムの場合、積分器の数は、出力 y の次元と同じです。
[K,S,e] = lqi(SYS,Q,R,N)
は、プラントの状態空間モデル SYS
と重み行列 Q
、R
、N
とで最適なゲイン行列 K
を計算します。制御則 u = –Kz = –K[x;xi] は、次のコスト関数を最小化します (r = 0 の場合)
(連続時間)
(離散時間)
離散時間の場合、lqi
は次の前進オイラー式を使用して積分器の出力 xi を計算します。
ここで、Ts は SYS
のサンプル時間です。
行列 N
を省略すると、N
は 0 に設定されます。また lqi
は、関連する代数リカッチ方程式の解 S
と閉ループの固有値 e
を返します。
制限
拡張された積分器をもつプラントで、次の状態空間システムを考えます。
問題のデータは以下の条件を満たさなければなりません。
(A,B) のペアは可安定でなければならない。
R は正定値でなければならない。
は半正定値 (つまり ) でなければならない。
の虚軸 (離散時間の場合は単位円) に不可観測モードがあってはならない。
ヒント
lqi
は正則な E をもつ記述子モデルをサポートします。lqi
の出力 S
は、次の等価な陽的状態空間モデルに対するリカッチ方程式の解です。
参考文献
[1] P. C. Young and J. C. Willems, "An approach to the linear multivariable servomechanism problem", International Journal of Control, Volume 15, Issue 5, May 1972 , pages 961–979.
バージョン履歴
R2008b で導入