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fvtool

フィルターの周波数応答のプロット

説明

fvtool(rcfilter) は、指定したフィルターの振幅応答をプロットします。

fvtool(rcfilter,options) は、options で指定された応答をプロットします。

たとえば、指定したフィルターのインパルス応答をプロットするには、options'impulse' に設定します。

fvtool(rcfilter,'impulse');

fvtool(____,Name,Value) は、前の構文にある任意の入力引数の組み合わせに加えて名前と値の引数を 1 つ以上使用して、追加のオプションを指定します。

その他の入力オプションについては、関数 FVTool を参照してください。

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ルート レイズド コサイン (SRRC) 送信フィルター System object™ を作成してから、フィルター応答をプロットします。結果には、線形フィルター ゲインが 1 より大きいことが示されます。特に、通過帯域ゲインは 0 dB より大きくなります。

txfilter = comm.RaisedCosineTransmitFilter;
fvtool(txfilter)

Figure Figure 1: Magnitude Response (dB) contains an axes object. The axes object with title Magnitude Response (dB), xlabel Normalized Frequency ( times pi blank rad/sample), ylabel Magnitude (dB) contains an object of type line.

オブジェクト関数coeffsを使用してフィルター係数を取得し、フィルター ゲインをユニット エネルギーに合わせて調整します。

b = coeffs(txfilter);

1 の通過帯域ゲインをもつフィルターは、合計が 1 になるようなフィルター係数をもたなければならないため、線形フィルター ゲインをフィルター タップ係数 b.Numerator の合計の逆数に設定します。

txfilter.Gain = 1/sum(b.Numerator);

結果のフィルター係数の合計が 1 になることを確認します。

bNorm = coeffs(txfilter);
sum(bNorm.Numerator)
ans = 1.0000

フィルターの周波数応答をもう一度プロットします。結果には通過帯域ゲインが 0 dB (1 のゲイン) であることが示されます。

fvtool(txfilter)

Figure Figure 2: Magnitude Response (dB) contains an axes object. The axes object with title Magnitude Response (dB), xlabel Normalized Frequency ( times pi blank rad/sample), ylabel Magnitude (dB) contains an object of type line.

入力引数

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フィルター。次のいずれかの System object として指定します。

フィルター解析オプション。次のいずれかの値として指定します。

  • 'magnitude' –– 振幅応答

  • 'phase' –– 位相応答

  • 'freq' –– 周波数応答

  • 'grpdelay' –– 群遅延

  • 'phasedelay' –– 位相遅延

  • 'impulse' –– インパルス応答

  • 'step' –– ステップ応答

  • 'polezero' –– 極/零点プロット

  • 'coefficients' –– 係数ベクトル

  • 'info' –– フィルター情報

  • 'magestimate' –– 振幅応答推定

  • 'noisepower' –– ノイズ パワー スペクトルの丸め誤差

名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: fvtool(rcfilter,'Arithmetic','single')

サンプリング レート。スカラーとして指定します。この値 Fs により、関数がチャネライザーのフィルターの周波数応答を表示するナイキスト区間 [–Fs/2, Fs/2] が決まります。

データ型: single | double

解析で使用する演算を指定します。演算入力が指定されず、フィルター System object がロック解除状態の場合、解析ツールは倍精度フィルターであると仮定します。'Arithmetic' プロパティを 'Fixed' に設定した場合にのみ、固定小数点プロパティがフィルター System object に適用されます。

この引数を 'Fixed' として指定すると、関数は倍精度の参照フィルターとフィルターの量子化バージョンをプロットします。関数は、以下を指定した場合を除き、それぞれのフィルター System object の CoefficientsDataType プロパティを使用して options のフィルター解析値の量子化バージョンを作成します。

  • 'magestimate' –– 振幅応答推定

  • 'noisepower' –– ノイズ パワー スペクトルの丸め誤差

これら 2 つの解析オプションの場合、関数はすべての固定小数点設定を使用してフィルターの量子化バージョンを解析します。

データ型: char | string

バージョン履歴

R2013b で導入