サーマル イメージングの赤外線カメラは、セキュリティ、消防、ガス漏れの検出、実験と計測など、商業用アプリケーションで幅広く使用されています。カメラに内蔵されている FPGA は、センサーや検出器で生成された信号をフィルターにかけて処理します。通常、新しい信号処理コンセプトから量産カメラでリアルタイムに実行されるアルゴリズムを開発する場合、アルゴリズム担当エンジニアが開発したアルゴリズムをハードウェア担当エンジニアが HDL に変換しなければなりません。しかし、ハードウェア担当エンジニアがアルゴリズムの機能に精通しているとは限らないため、これは時間のかかる作業となります。
FLIR Systems では、MATLAB® で高度なアルゴリズムを開発、シミュレーションし、HDL Coder™ を使用してこれらのアルゴリズムを 短期間でFPGAに実装しています。FLIR の Manager of Image Processing Technology である Nicholas Hogasten 氏は次のように述べています。「以前では、アイデアが製品に組み込まれるまで長時間がかかったため、顧客にシミュレーションを見せることはほとんどありませんでした。しかし最近、新しいサーマル イメージング フィルターのシミュレーションを主要な顧客に見せる機会がありました。これは、当社が今までに開発した中でも、最も複雑なフィルターです。数か月後、HDL Coder を使用してこの新しいフィルターを生成し、実際のカメラに組み込んでこの顧客に見せたところ、カメラが MATLAB のシミュレーション通りに機能したため、非常に感心していただきました。」