MATLAB および Simulink のアップグレード
新しい MATLAB リリースへの移行に関するベストプラクティス
常に MATLAB® と Simulink® の最新のソフトウェア バージョンを使用することにより、新機能の活用、パフォーマンスの改善、最新の規制への準拠が可能となります。多くのユーザーはリリースのたびにアップグレードしますが、組織の利便性に合わせて他のサイクルを検討することもできます。
大規模組織向けのロールアウト計画やすばやく参照できるチェックリストなどのアップグレード プロセスについては、ホワイトペーパー「MATLAB および Simulink のバージョン アップグレード」を参照してください。
「プロセスを改善できる新しいツールが利用できるようになったら、それを活用する成長の機会を逃さないようにする必要があります。」
Danilo Viazzo, Millennium Engineering and Integration Company
ツール
現在お使いのソフトウェア バージョンとアップグレード バージョンに応じて、アップグレードをサポートする各種のツールを使用できます。R2017a 以降の場合は、プロジェクトのアップグレードツールを使用して、1 つのプロジェクト内のモデルをすべてアップグレードするか、すべてのプロジェクトのモデル、ライブラリ、MATLAB コードを最新リリースにアップグレードしてください。R2012b から R2016b の場合は、アップグレード アドバイザーを使用してモデルをアップグレードしてください。
その他、以下のツールやリソースも利用できます。
MATLAB
- MATLAB コードの互換性アナライザー: コードを解析し、互換性の問題をリストして、互換性の問題に対処する手順を提供します。
- GUIDE to App Designer Migration tool for MATLAB: GUIDE アプリを App Designer アプリに変換します。
- MATLAB ユニット テスト フレームワーク: 提供されるテストツールでプログラムのユニットテストを記述できます。
Simulink
- Simulink パフォーマンス アドバイザー: より適切な構成設定を推奨するレポートを作成して自動的に実装し、アクセラレータモードでシミュレーションを実行することで、シミュレーションのパフォーマンスを向上させます。
- Simulink モデルの比較: 2 つのバージョン間のモデルを比較し、差分をマージします。
- Simulink Test: モデル、生成コード、シミュレーションされたハードウェアや物理的ハードウェアの体系的なシミュレーション ベースのテストを作成、管理、実行するためのツールを提供します。
- 複数の MATLAB リリースでのテスト実行: 使用したい Simulink リリースでテストを実行しながら、それ以降のリリースの機能をテストできます。
- 等価性テスト: 別のリリースで実行された 2 つの Simulink モデル シミュレーションの機能的等価性を比較します。
- Requirements Toolbox: MATLAB または Simulink 内で、要件の作成、リンク、妥当性確認を行うことができます。
- 要件ベースのテスト: モデルの検証、テスト結果の解釈、レポート作成を行います。
- Simulink Coverage: モデルおよびコードカバレッジ解析を実行することで、モデルおよび生成コードのテストの網羅率を測定します。
- コードカバレッジ: ソフトウェアインザループ (SIL) およびプロセッサインザループ (PIL) シミュレーション中にコード カバレッジ メトリクスを収集できます。
- 継続的インテグレーション (CI): CI を使用して、MATLAB コードと Simulink モデルを自動的にテストおよび検証し、新しいリリースのコードを生成します。
Embedded Coder
- Embedded Coder によるリリース間のサポート: 以前のリリースから生成されたコードと現在のリリースから生成されたコードを統合します。
- リリース間のコードの統合: 別のリリースから生成されたコードをテストしたり、以前のリリースの既存コードを修正なしで再利用したりできます。
「新しい選択肢が増えると、発想も変わってきます。そのおかげで、わくわくしながら仕事に取り組むことができます。」
Tom Allen, Triumph Engine Control Systems LLC