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コンポーネント間のポート インターフェイスの定義
System Composer™ のシステムズ エンジニアリング ソリューションには、コンポーネント間のインターフェイスの正式な定義が含まれます。接続は 2 つのコンポーネント間に出力と入力の関係があることを示し、インターフェイスはデータの型、次元、単位、および構造を定義します。
メモ
既存のインターフェイス データ ディクショナリを読み込むと、Simulink® によって Simulink データ ディクショナリの [Architectural Data] セクションにそれらが自動的に移行されます。インターフェイスおよび値のタイプの管理と変更は、インターフェイス エディターに加え、アーキテクチャ データ エディターや Simulink.dictionary.ArchitecturalData
のプログラム インターフェイスを使用して行うこともできます。アーキテクチャ データの管理の詳細については、Store Shared Data in Architectural Data SectionおよびStore Data in Architectural Data Section Programmaticallyを参照してください。
ポート インターフェイスのワークフローに関連する概念は次のとおりです。
"インターフェイス データ ディクショナリ" は、アーキテクチャ内のインターフェイスと値のタイプおよびそれらが使用されているアーキテクチャ内の場所を示す統合リストです。
System Composer モデルのローカル インターフェイスは、インターフェイス エディターを使用してインターフェイス データ ディクショナリに保存できます。与えられた一連のインターフェイス、要素、および値のタイプを使用する必要があるモデル間でデータ ディクショナリを再利用できます。モデルにリンクするデータ ディクショナリは別個の SLDD ファイルに保存されます。
"データ インターフェイス" は、ポートを流れる情報の種類を定義します。同じインターフェイスを複数のポートに割り当てることができます。データ インターフェイスは複合にできます。つまり、インターフェイス信号のプロパティを表すデータ要素を含めることができます。
データ インターフェイスはコネクタを通じて共有される情報を表し、ポートを通じてコンポーネントに出入りします。データ インターフェイスとデータ要素を作成および管理し、それらをインターフェイス データ ディクショナリに保存してモデル間で再利用するには、インターフェイス エディターを使用します。
"データ要素" は、インターフェイスの各部分を記述したものです。通信メッセージ、計算または測定されるパラメーター、そのインターフェイスの他の分解要素などがあります。
データ要素に分解されるデータ インターフェイスは次のとおりです。
コネクタまたはハーネスのピンやワイヤー。
バスで送信されるメッセージ。
コンポーネント間で共有されるデータ構造。
"値のタイプ" は、ポートのインターフェイスとして、そのポートを流れるデータのアトミックな部分を定義するために使用できます。最上位の型、次元、単位、実数/複素数、最小値、最大値、および説明があります。
値のタイプにデータ インターフェイスのデータ要素のタイプを割り当てることもできます。インターフェイス エディターを使用して値のタイプをデータ ディクショナリに追加し、値のタイプをインターフェイスまたはデータ要素として再利用できるようにします。
"所有インターフェイス" は、特定のポートに対してローカルであり、データ ディクショナリやモデル ディクショナリで共有されないインターフェイスです。
所有インターフェイスは、ポートに対してローカルな値のタイプやデータ インターフェイスを表すために作成します。
"アダプター" は、ポートのインターフェイスに互換性がない 2 つのコンポーネントを 2 つのインターフェイス間のマッピングを行うことで接続します。アダプターは単位遅延、レート変換、またはマージとして機能します。バスの作成にもアダプターを使用できます。アダプターは Adapter ブロックを使用して実装します。
アダプターを使用して、Interface Adapterダイアログ ボックスで以下の機能を実行できます。
入力インターフェイスと出力インターフェイスの間のマッピングの作成と編集を行います。
インターフェイス変換
UnitDelay
を適用して代数ループを回避します。インターフェイス変換
RateTransition
を適用して参照モデルの異なるサンプル時間レートを調整します。インターフェイス変換
Merge
を適用して 2 つ以上のメッセージまたは信号の線をマージします。出力インターフェイスが未定義の場合、バス作成モードで入力インターフェイスを使用して所有出力インターフェイスを作成できます。
ヒント
System Composer の概念をシステムズ エンジニアリング設計に適用する方法の詳細については、System Composer Conceptsを参照してください。
インターフェイスを使用して、ポートを介した接続を通じてコンポーネント間で送信される情報を記述します。次の表にインターフェイスの使用に関するトピックを示します。
トピック | 説明 |
---|---|
Create Interfaces | インターフェイス エディターで、データ インターフェイス、データ要素、および値のタイプを使用して、インターフェイスと入れ子になったインターフェイスを設計します。 |
Assign Interfaces to Ports | データ インターフェイスとデータ要素をポートに割り当てます。ポートに対してローカルな所有インターフェイスを定義します。 |
Manage Interfaces with Data Dictionaries | 異なるモデル間で再利用する外部のインターフェイス データ ディクショナリを保存し、データ ディクショナリをアーキテクチャ モデルにリンクし、データ ディクショナリからデータ インターフェイスを削除します。 |
Reference Data Dictionaries | データ ディクショナリを参照し、モデル間でインターフェイス定義を選択的に共有できるようにします。モデル エクスプローラーで参照データ ディクショナリを管理します。 |
Interface Adapter | Adapter ブロックを使用して、ポートのインターフェイスに互換性がない 2 つのコンポーネントを 2 つのインターフェイス間のマッピングを行うことで接続できるようにします。 |
メモ
System Composer の接続されたポートは、互換性のあるインターフェイスの種類および構造を共有していれば互換性があります。インターフェイスが割り当てられていないポートは接続の他のポートから自動的に継承します。インターフェイスの互換性に関するコンパイル時のチェックを有効にするには、ツールストリップで [ブロック線図の更新] をクリックします。接続のいずれかの終端のインターフェイスに互換性がない場合は、Adapter ブロックでInterface Adapterを使用して調整できます。
以下のアーキテクチャ モデルは、アダプター、インターフェイス データ ディクショナリ、データ インターフェイス、データ要素、および値のタイプを表しています。
メモ
System Composer のインターフェイスは、バスと値のタイプを使用する Simulink のインターフェイスをミラーリングします。Simulink の動作を System Composer のコンポーネントにリンクする予定の場合は、次のリソースを参考にしてください。
Simulink インターフェイスにおけるバスについては、合成インターフェイスのガイドラインを参照してください。
バス要素ポートをもつモデル インターフェイスの使用については、バス要素端子を使用したサブシステム インターフェイスとモデル インターフェイスの簡略化を参照してください。
Simulink インターフェイスにおける値のタイプについては、Specify Common Set of Signal Properties as Value Typeを参照してください。