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ifourier

説明

ifourier(F)F逆フーリエ変換を返します。既定では、独立変数は w、変換変数は x です。Fw を含まない場合、ifourier は関数 symvar を使用します。

ifourier(F,transVar) は、x の代わりに transVar を変換変数として使用します。

ifourier(F,var,transVar) は、wx の代わりに vartransVar をそれぞれ独立変数および変換変数として使用します。

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exp(-w^2/4) の逆フーリエ変換を計算します。既定では、x に関して逆変換されます。

syms w
F = exp(-w^2/4);
ifourier(F)
ans =
exp(-x^2)/pi^(1/2)

exp(-w^2-a^2) の逆フーリエ変換を計算します。既定では、独立変数と変換変数はそれぞれ wx です。

syms a w t
F = exp(-w^2-a^2);
ifourier(F)
ans =
exp(- a^2 - x^2/4)/(2*pi^(1/2))

変換変数として t を指定します。関数を 1 つだけ指定した場合、その変数が変換変数になります。独立変数は w のままです。

ifourier(F,t)
ans =
exp(- a^2 - t^2/4)/(2*pi^(1/2))

ディラック関数およびヘヴィサイド関数の逆フーリエ変換を計算します。

syms t w
ifourier(dirac(w), w, t)
ans =
1/(2*pi)
f = 2*exp(-abs(w))-1;
ifourier(f,w,t)
ans =
-(2*pi*dirac(t) - 4/(t^2 + 1))/(2*pi)
f = exp(-w)*heaviside(w);
ifourier(f,w,t)
ans =
-1/(2*pi*(- 1 + t*1i))

逆フーリエ変換のパラメーターを指定します。

フーリエ変換のパラメーターの既定値 c = 1s = -1 を使用して、次の式の逆フーリエ変換を計算します。詳細は、逆フーリエ変換を参照してください。

syms t w
f = -(sqrt(sym(pi))*w*exp(-w^2/4)*i)/2;
ifourier(f,w,t)
ans =
t*exp(-t^2)

sympref を使用して、フーリエ変換のパラメーターを c = 1s = 1 に変更し、変換を再計算します。結果の符号が変わります。

sympref('FourierParameters',[1 1]);
ifourier(f,w,t)
ans =
-t*exp(-t^2)

フーリエ変換のパラメーターを c = 1/(2*pi)s = 1 に変更します。結果が変わります。

sympref('FourierParameters', [1/(2*sym(pi)) 1]);
ifourier(f,w,t)
ans =
-2*pi*t*exp(-t^2)

sympref によって指定された設定は、これ以降の MATLAB® セッションを通じて維持されます。FourierParameters'default' に設定して、c および s の設定を既定値に戻します。

sympref('FourierParameters','default');

行列 M の逆フーリエ変換を求めます。同じサイズの行列を使用して、各行列エントリの独立変数と変換変数を指定します。引数が非スカラーである場合、ifourier は各要素に適用されます。

syms a b c d w x y z
M = [exp(x), 1; sin(y), i*z];
vars = [w, x; y, z];
transVars = [a, b; c, d];
ifourier(M,vars,transVars)
ans =
[                         exp(x)*dirac(a),    dirac(b)]
[ (dirac(c - 1)*1i)/2 - (dirac(c + 1)*1i)/2, dirac(1, d)]

ifourier がスカラーと非スカラーの両方の引数で呼ばれた場合、スカラー拡張を使用して非スカラーと一致するようスカラーを拡張します。非スカラー引数のサイズは同じでなければなりません。

ifourier(x,vars,transVars)
ans =
[ x*dirac(a), -dirac(1, b)*1i]
[ x*dirac(c),      x*dirac(d)]

ifourier が入力を変換できない場合は、未評価の呼び出しを fourier に返します。

syms F(w) t
f = ifourier(F,w,t)
f =
fourier(F(w), w, -t)/(2*pi)

入力引数

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シンボリック式、シンボリック関数、シンボリック ベクトルまたはシンボリック行列で指定される入力。

独立変数。シンボリック変数として指定します。この変数は、多くの場合 "周波数変数" と呼ばれます。変数を指定しない場合、ifourierw を使用します。Fw を含まない場合、ifourier は関数 symvar を使用して独立変数を決定します。

変換変数。シンボリック変数、シンボリック式、シンボリック ベクトルまたはシンボリック行列として指定します。多くの場合 "時間変数" または "空間変数" と呼ばれます。既定では、ifourierx を使用します。xF の独立変数の場合、ifouriert を使用します。

詳細

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逆フーリエ変換

変数 w の式 F = F(w) の点 x における逆フーリエ変換は次のようになります。

f(x)=|s|2πcF(w)eiswxdw.

c および s は逆フーリエ変換のパラメーターです。関数 ifourierc = 1s = –1 を使用します。

ヒント

  • いずれかの引数が配列である場合、ifourier は配列の全要素について要素単位で動作します。

  • 1 番目の引数がシンボリック関数を含む場合、2 番目の引数はスカラーでなければなりません。

  • ツールボックスは、直接フーリエ変換を通して逆フーリエ変換を計算します。

    ifourier(F,w,t)=12πfourier(F,w,t).

    ifourier が逆フーリエ変換の陽的表現を見つけることができない場合は、フーリエ変換を使用した結果が返されます。

  • フーリエ変換を計算するには、fourier を使用します。

参照

[1] Oberhettinger, F. "Tables of Fourier Transforms and Fourier Transforms of Distributions." Springer, 1990.

バージョン履歴

R2006a より前に導入