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pearsrnd

ピアソン システムの乱数

説明

r = pearsrnd(mu,sigma,skew,kurt) は、平均 mu、標準偏差 sigma、歪度 skew、尖度 kurt をもつピアソン分布から抽出される乱数を生成します。

メモ

r は無作為標本なので、その標本のモーメント、特に歪度と尖度は、指定されている分布モーメントとは通常若干異なります。

pearsrnd では、正規分布の尖度が 3 であるという尖度の定義を使用します。尖度の定義には、正規分布の尖度が 0 になるように 3 を減算するものもあります。関数 pearsrnd では、このような定義は使用しません。

r = pearsrnd(mu,sigma,skew,kurt,sz1,...,szN) は、乱数の配列を生成します。ここで、sz1,...,szN は各次元のサイズを示します。

r = pearsrnd(mu,sigma,skew,kurt,sz) は、乱数の配列を生成します。ここで、ベクトル szsize(r) を指定します。

[r,type] = pearsrnd(___) は、前の構文におけるいずれかの入力引数の組み合わせを使用して、ピアソン システム内の指定された分布のタイプを返します。type07 の整数スカラーです。sz0 に設定すると、乱数値を生成せずに分布タイプを識別できます。

[r,type,coefs] = pearsrnd(___) は、微分方程式によって分布を定義する 2 次多項式の係数 coefs を返します。

p'(x)p(x)=a+(xμ)b0+b1(xμ)+b2(xμ)2,

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ピアソン分布の平均、標準偏差、歪度、尖度の値をそれぞれ格納する変数 musigmaskewkurt を定義します。これらのパラメーターは、標準正規分布であるタイプ 0 に対応します。

mu = 0;
sigma = 1;
skew = 0;
kurt = 3;
rng("twister") % For reproducibility
[r,type,coefs] = pearsrnd(mu,sigma,skew,kurt) % Equivalent to randn(1,1)
r = 
0.5377
type = 
0
coefs = 1×3

     1     0     0

平均の値が可変のピアソン分布から乱数値の配列を生成します。sigma の値について、暗黙的にスカラー拡張が実行されます。

mu = [-1,0,1];
sigma = 2;
skew = 1;
kurtosis = 3;
rng("twister") % for reproducibility
r = pearsrnd(mu,sigma,skew,kurtosis)
r = 1×3

   -0.0217   -1.5638    0.3768

生成される配列の次元は mu と同じ (1 行 3 列) です。

入力引数

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ピアソン分布の平均。スカラーまたは数値配列として指定します。

複数の分布を指定するには、mu または sigma のいずれか (あるいは両方) を配列を使用して指定します。mu または sigma のいずれかが配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、pearsrnd は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。

例: [0 1 2; 0 1 2]

データ型: single | double

ピアソン分布の標準偏差。正のスカラーまたは正の値の数値配列として指定します。

複数の分布を指定するには、mu または sigma のいずれか (あるいは両方) を配列を使用して指定します。mu または sigma のいずれかが配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、pearsrnd は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。

例: [1 1 1; 2 2 2]

データ型: single | double

ピアソン分布の歪度。スカラーとして指定します。skew の値は sqrt(kurt - 1) より小さくなければなりません。詳細については、Skewnessを参照してください。

例: 3

データ型: single | double

ピアソン分布の尖度。スカラーとして指定します。kurt の値は skew^2 + 1 より大きくなければなりません。詳細については、Kurtosisを参照してください。

例: 11

データ型: single | double

各次元のサイズ。整数として指定します。たとえば、5,3,2 を指定すると、確率分布から 5 x 3 x 2 の乱数の配列が生成されます。

mu または sigma のいずれかが配列である場合は、必要なスカラー拡張後の musigma の共通次元に一致する次元 sz1,...,szN を指定しなければなりません。sz1,...,szN の既定値は共通次元です。

  • 単一の値 sz1 を指定した場合、r はサイズ sz1sz1 列の正方行列になります。

  • いずれかの次元のサイズが 0 または負である場合、r は空の配列になります。

  • 2 次元を超える場合、pearsrnd はサイズ 1 の後続次元を無視します。たとえば、3,1,1,1 を指定すると、3 行 1 列の乱数のベクトルが生成されます。

例: 5,3,2

データ型: single | double

各次元のサイズ。整数の行ベクトルとして指定します。たとえば、[5,3,2] を指定すると、確率分布から 5 x 3 x 2 の乱数の配列が生成されます。

mu または sigma のいずれかが配列である場合は、必要なスカラー拡張後の musigma の共通次元に一致する次元 sz を指定しなければなりません。sz の既定値は共通次元です。

  • 単一の値 [sz1] を指定した場合、r はサイズ sz1sz1 列の正方行列になります。

  • いずれかの次元のサイズが 0 または負である場合、r は空の配列になります。

  • 2 次元を超える場合、pearsrnd はサイズ 1 の後続次元を無視します。たとえば、[3,1,1,1] を指定すると、3 行 1 列の乱数のベクトルが生成されます。

例: [5,3,2]

データ型: single | double

出力引数

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正規乱数。スカラー値、または sz1,...,szNsz のいずれかによって指定された次元数のスカラー値の配列として返されます。r の各要素は、mu および sigma 内の対応する要素によって指定された分布から生成された乱数です。

乱数の生成に使用されたピアソン分布のタイプ。区間 [0 7] の整数または NaN として返されます。分布パラメーターが無効な場合、pearsrndNaN を返します。

次に表に、ピアソン分布のそれぞれのタイプに対応する分布を示します。

ピアソン分布のタイプ説明
0正規
14 パラメーター ベータ
2対称 4 パラメーター ベータ
33 パラメーター ガンマ
4ピアソン システム特有の分布
5逆 3 パラメーター ガンマ
6F 位置-スケール
7スチューデントの t 位置-スケール

2 次多項式の係数。1 行 3 列の数値ベクトルとして返されます。coefsi 番目の要素は、次の微分方程式の係数 bi です。

p'(x)p(x)=a+(xμ)b0+b1(xμ)+b2(xμ)2,

これは、ピアソン分布の確率密度関数 (pdf) p(x) を定義する方程式です。

参照

[1] Johnson, N.L., S. Kotz, and N. Balakrishnan (1994) Continuous Univariate Distributions, Volume 1, Wiley-Interscience, Pg 15, Eqn 12.33.

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R2006a で導入