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fracfactgen

2 水準一部実施要因計画の発生器

説明

generators = fracfactgen(terms) は、terms で指定された線形モデル項を推定するための最も小さい 2 水準一部実施要因計画の発生器を含む cell 配列を返します。generatorsfracfact に渡すことで、計画とその交絡パターンが得られます。

generators = fracfactgen(terms,k) は、可能であれば実行数が 2k の計画の発生器を返します。k[] の場合、fracfactgen は可能な限り最小の計画の発生器を返します。

generators = fracfactgen(terms,k,res) は、可能であれば分解能が res の計画の発生器を返します。指定された分解能の計画が見つからない場合、fracfactgen は、それよりも低い分解能でモデルのキャリブレーションには十分な計画を見つけようとします。

generators = fracfactgen(terms,k,res,basic) は、basic の因子が完全要因の処理を受け入れる計画の発生器を返します。basic を指定しない場合、fracfactgen には terms の最高次の交互作用の一部である因子が含まれます。

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4 つの 2 水準因子の効果を判定する一部実施要因計画の発生器を作成します。これには、2 次交互作用が必要になる可能性があります。可能であれば、計画の分解能は IV、実行数は最大で 23=8 になるように指定します。

k = 3;   % Base-2 logarithm of maximum number of design runs
Res = 4;   % Resolution
generators = fracfactgen("a b c d",k,Res)
generators = 4×1 cell
    {'a'  }
    {'b'  }
    {'c'  }
    {'abc'}

発生器をfracfact関数に渡して、計画とその交絡パターンを返します。

[dff,confounding] = fracfact(generators)
dff = 8×4

    -1    -1    -1    -1
    -1    -1     1     1
    -1     1    -1     1
    -1     1     1    -1
     1    -1    -1     1
     1    -1     1    -1
     1     1    -1    -1
     1     1     1     1

confounding = 11×3 cell
    {'Term' }    {'Generator'}    {'Confounding'  }
    {'X1'   }    {'a'        }    {'X1'           }
    {'X2'   }    {'b'        }    {'X2'           }
    {'X3'   }    {'c'        }    {'X3'           }
    {'X4'   }    {'abc'      }    {'X4'           }
    {'X1*X2'}    {'ab'       }    {'X1*X2 + X3*X4'}
    {'X1*X3'}    {'ac'       }    {'X1*X3 + X2*X4'}
    {'X1*X4'}    {'bc'       }    {'X1*X4 + X2*X3'}
    {'X2*X3'}    {'bc'       }    {'X1*X4 + X2*X3'}
    {'X2*X4'}    {'ac'       }    {'X1*X3 + X2*X4'}
    {'X3*X4'}    {'ab'       }    {'X1*X2 + X3*X4'}

fracfact により、24=16 の実行が必要な完全実施要因計画よりも効率的な計画が生成されます。

交絡パターンは、計画の分解能が IV であることを示しています。たとえば、X1X2 の間の 2 次交互作用は X3X4 の間の 2 次交互作用と交絡しています。

入力引数

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モデル項。大文字小文字を区別する 52 個の文字 aZ から構成されるワードを含む文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。各ワードはスペースで区切ります。最初の 26 因子に "a""z" を使用し、必要に応じて残りの因子に "A""Z" を使用します。推定する主効果は 1 文字のワードを使用して示し、交互作用は複数の文字のワードを使用して示します。たとえば、"a b c d ac" の場合、因子 ad の主効果と、因子 ac の間の交互作用を含むモデルが定義されます。52 個を超える因子は指定できません。

あるいは、terms は、01mn 列の行列として指定することもできます。ここで、m は推定するモデル項の数、n は因子の数です。たとえば、[0 1 0 0] および [1 0 0 1] という行が terms に含まれている場合、因子 b と、因子 ad の間の交互作用がモデルに含まれます。

例: "a b c ac"

例: [0 1 0 0; 1 0 0 1]

データ型: single | double | char | string

計画の最大実行数の 2 を底とする対数。2 以上の正の整数スカラーとして指定します。fracfactgen は、可能であれば実行数が 2k である 2 水準一部実施要因計画の発生器を返します。k[] の場合、fracfactgen は最小の計画の発生器を返します。

例: 3

データ型: single | double

一部実施要因計画の分解能。3 以上の正の整数スカラーとして指定します。指定された分解能の計画が見つからない場合、fracfactgen は、それよりも低い分解能でモデルのキャリブレーションには十分な計画を見つけようとします。それに成功すると、関数は分解能の低い計画の発生器を返し、警告を発行します。失敗した場合は、関数はエラーを発行します。

分解能が res の計画では、n 因子の交互作用が、因子が res - n より少ない他のいずれの効果とも交絡しません。したがって、分解能 III の計画では、主効果は互いに交絡しませんが、2 次交互作用と交絡することはあります。分解能 IV の計画では、主効果は互いに交絡せず、主効果と 2 次交互作用も交絡しません。ただし、2 次交互作用が互いに交絡することはあります。

例: 4

データ型: single | double

基本因子として扱う terms 内の要素のインデックス。範囲 [1, s] の k 個の異なる正の整数のベクトルとして指定します。ここで、sterms 内の因子の数です。基本因子は、計画で完全要因の処理を受け入れます。basic を指定しない場合、fracfactgen には terms の最高次の交互作用の一部である因子が含まれます。要求された計画が完全要因の場合、関数は basic の値を無視します。

例: [1 2 3]

データ型: single | double

出力引数

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2 水準一部実施要因計画の発生器。各 cell に 1 つの発生器を含む、文字ベクトルの cell 配列として返されます。fracfactgen は、Franklin-Bailey アルゴリズム[2]を使用して、terms で指定された線形モデル項を推定するための最も小さい 2 水準一部実施要因計画の発生器を求めます。generatorsfracfact に渡すことで、一部実施要因計画とその交絡パターンが得られます。

参照

[1] Box, G. E. P., W. G. Hunter, and J. S. Hunter. Statistics for Experimenters. Hoboken, NJ: Wiley-Interscience, 1978.

[2] Franklin, M. F., and R. A. Bailey. “Selection of Defining Contrasts and Confounded Effects in Two-Level Experiments,” Applied Statistics 26, no. 3 (1977): 321–26.

バージョン履歴

R2006a で導入