比較レポートでのモデル変更の移植または復元
比較レポートでは、マージ モードを使用して、ディスク上のモデル間の変更を移植したり、モデル リビジョン間の変更を復元したりできます。比較解析をまだ実行していない場合は、Select Models to Compareを参照してください。
比較ツールの [マージ モード] ボタンにより、2-way マージを使用して、Simulink® モデル間の個々の変更を移植または復元できます。たとえば、個々のパラメーター、ブロック、またはサブシステム全体を復元できます。削除および挿入されたサブシステムの場合、モデルの整合性を確保するために、比較ツールではサブシステム全体の復元のみが可能です。
ヒント
ラインをマージする前にブロックをマージし、遷移をマージする前にステートとジャンクションをマージしてください。モデル内で推奨されるマージ順序を参照してください。
モデルの変更を移植または復元するには、以下のようにします。
[比較] ツールストリップで [マージ モード] をクリックします。比較ツールは最初の変更を展開し、レポートの下部に [ターゲット] ペインを開きます。
[常に強調表示] を有効にすると、比較ツールは
targetFile*
という一時モデルも開きます。[ターゲット] ペインの行にあるボタンを使用して、ターゲット ファイルに保持する差分を選択します。
このレポート例では、[Constant] ブロックの [値] を [左] モデルの値に復元するとします。[ターゲット] ペインで、[値] 行の左ボタンをクリックします。
[次へ] をクリックして次の差分に移動します。
モデルに MATLAB® Function ブロックが含まれている場合、比較ツールを使用すると、MATLAB Function ブロック コードの個々の行の変更を移植または復元できます。
マージ モードを有効にした状態で、親モデルの比較レポートの
targetFile*
で、MATLAB Function ブロックのボタンを使用して、ターゲット ファイルに保持するコード行を選択します。このレポート例では、[右] MATLAB Function ブロック モデルの記述を保持するとします。[ターゲット] ペインで、[MATLAB Function] コード行の右ボタンをクリックします。
変更の移植または復元が完了したら、[ファイルの保存] ボタンを使用して、一時
targetFile*
での選択内容を右側のモデルに上書き保存します。すべての操作をキャンセルする場合は、ファイルを保存せずに [マージを閉じる] をクリックします。
Simulink エディターで変更を検証します。必要に応じて、ソフトウェアで自動的に接続されなかったラインをすべて接続します。エディターで行った変更は比較レポートに一切反映されません。
ヒント
MATLAB の外部のソース管理を使用している場合、MATLAB 比較ツールとマージ ツールを使用するように外部ソース管理ツールをカスタマイズできます。
詳細については、MATLAB を比較とマージに使用するための外部ソース管理のカスタマイズを参照してください。
モデル内で推奨されるマージ順序
レポートの Simulink 部分では、モデル内の項目を次の順序でマージします。ターゲット ファイルで次のことを行います。
維持しないラインを削除します。
維持しないブロック、ステート、およびジャンクションを削除します。
維持するブロック、ステート、およびジャンクションを追加します。
維持するラインを追加します。
維持するパラメーターを選択します。
複数のノードに関わる変更点をマージする方法の例については、Stateflow を含む Simulink モデルの比較とマージを参照してください。
一部のパラメーターはマージができません。この場合、比較ツールでは、ターゲット ペインにターゲット モデル内のバージョンを示すボタンが 1 つだけ表示されます。