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visdiff

2 つのファイルまたはフォルダーを比較

説明

visdiff(name1,name2) は、指定した 2 つのファイルまたはフォルダーの差異を比較ツールで表示します。ファイル比較ツールは、MATLAB® コード ファイル、zip ファイル、MAT ファイル、その他各種の MATLAB および Simulink® ファイル形式など、多数のファイル タイプをサポートしています。より完全な一覧は、入力引数を参照してください。

visdiff を使用して、2 つの Simulink モデルを比較し、変更を特定するか、モデル間の差異をマージします。詳細については、モデルの比較 (Simulink)を参照してください。

visdiff(name1,name2,type) は、指定した比較タイプを使用して、2 つのファイルまたはフォルダーを比較します。タイプを指定しない場合、visdiff は選択したファイルに既定の比較タイプを使用します。type オプションはフォルダーを比較する場合には適用されません。

comparison=visdiff(___) は、2 つのモデル ファイルを比較し、この 2 つのファイルの差異が格納された comparison オブジェクトを返します。この構文では比較ツールが開きません。また、この構文は Simulink モデルの比較でのみサポートされています。name1 と name2 はモデル ファイルでなければなりません。comparison オブジェクトは、フィルターの適用や比較レポートのパブリッシュなど、コマンド ラインで比較を操作するために使用します。

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相対パスと絶対パスの両方を使用して 2 つのファイルを比較します。

現在のフォルダーにある lengthofline.mlengthofline2.m の 2 つのファイルを比較します。

visdiff('lengthofline.m','lengthofline2.m')

完全修飾ファイル名を使用して、gatlin.matgatlin2.mat の 2 つのデモ ファイルを比較します。

visdiff(fullfile(matlabroot,'toolbox','matlab','demos','gatlin.mat'), ...
fullfile(matlabroot,'toolbox','matlab','demos','gatlin2.mat'))

lengthofline.mlengthofline2.m の 2 つのファイルをバイナリとして比較します。

タイプを指定しない場合、visdiff は既定のテキスト比較タイプを使用して 2 つのファイルを比較します。バイナリ比較タイプに変更することで、行末の文字などの差異を調べることができます。

visdiff('lengthofline.m','lengthofline2.m','binary')

Simulink モデルを比較する場合、出力引数を visdiff に指定することにより、比較をコマンド ラインで操作できます。

2 つのモデル ファイルを比較して、visdiff から comparison オブジェクトの出力を取得します。

comparison = visdiff(modelname1,modelname2);

(オプション) 比較結果をフィルター処理します。サポートされているフィルターは 'unfiltered' (比較からすべてのフィルター処理を削除) と 'default' (比較に使用する既定のフィルター処理手法) です。

filter(comparison,'unfiltered');

比較レポートをファイルにパブリッシュするには、comparison オブジェクトに対して publish を使用します。パブリッシュされるレポートの既定の形式は HTML です。publish はこのファイルを filename1_filename2.html という名前で現在のフォルダーに保存します。

file = publish(comparison);
web(file)

レポートのオプションを指定するには、次の名前と値のペアを publish で使用します。

  • 'Format' – パブリッシュするレポートのファイル形式。

    オプションには 'html' (既定値、単一ファイルの HTML ドキュメント)、'docx' (Microsoft® Word ドキュメント)、または 'pdf' – PDF document があります。

  • 'Name' – レポートの名前。

    文字ベクトルまたはスカラー string 配列。ファイル拡張子を指定した場合、'Format' は無視されます。

  • 'OutputFolder' – レポートの保存場所。

    文字ベクトルまたはスカラー string 配列。既定値は現在のフォルダーです。

あるいは、次のように options 構造体で名前と値のペアを指定することもできます。publish(comparison, options)

入力引数

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比較するファイルまたはフォルダーの名前。文字ベクトルまたは string として指定します。name には相対パスを含めることができますが、その相対パスは現在のフォルダー内でなければなりません。それ以外の場合、name には絶対パスを含めなければなりません。

次の表は、サポートされているファイルの概要です。

ファイルの種類ファイル拡張子
MATLAB
MATLAB スクリプト.m
ライブ スクリプト.mlx
プレーン テキスト任意
テキストベースのソース コード.c.cpp.java など
MATLAB アプリ.mlapp
バイナリ任意
フォルダー 
ZIP ファイル.zip
MATLAB Figure.fig
MAT ファイル.mat
プロジェクト定義ファイル.xml
プロジェクト アーカイブ.mlproj
依存関係の GraphML.graphml
Simulink
Simulink モデル.slx.mdl
Simulink モデル テンプレート.sltx
Simulink プロジェクト テンプレート.sltx
Simulink データ ディクショナリ.sldd
依存関係の SMF.smf
他の製品
Requirements Toolbox™.slreqx
Requirements Toolbox リンク.slmx
Simulink Test™.mldatx
SimBiology® モデル.sbproj
System Composer® モデル.slx
Simscape® ファイル.ssc

比較ツールを、.prj.req.cvf.wrl.x3s.ssc.xml.tlc など、その他多くのファイル拡張子の基本的な比較に使用することもできます。

比較タイプ。'text''binary' または 'xml' として指定します。比較によっては、一部の比較タイプがサポートされません。サポートされていない比較タイプが指定された場合、MATLAB はエラーを表示します。

テキスト ファイルの行末の文字などの差異を調べるには、比較タイプとして 'binary' を指定します。

XML ファイルの既定の比較タイプは、XML の種類によって異なり、'text''xml' のいずれかです。'text' または 'xml' を指定して、ファイルの既定の比較タイプをオーバーライドします。

出力引数

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コマンド ラインで比較を操作するための comparison オブジェクト。フィルターの適用や、比較レポートのパブリッシュなどを行います。Simulink モデルの比較でのみサポートされています。

制限

MATLAB Online™ において、ファイル比較ツールはすべてのファイルタイプをサポートするわけではありません。サポートされるファイル タイプには、テキスト ファイル、MATLAB コード ファイル、フォルダー、zip ファイル、Simulink モデルなどが含まれます。

ヒント

場合によっては、選択内容に対して複数の比較タイプを使用できることがあります (テキスト、バイナリ、ファイル リストなど)。異なる比較タイプを選択するには、関数 visdiff を使用して、type 引数を指定します。また、比較ツールで使用可能な比較タイプから選択することもできます。詳細については、ファイルやフォルダーの比較とファイルのマージを参照してください。

代替機能

関数 visdiff の代わりに、比較ツールを使用してファイルやフォルダーを対話形式で比較します。比較ツールを開くには、[ホーム] タブに移動し、[ファイル] セクションで [比較] をクリックします。次に、比較するファイルまたはフォルダーを選択します。

また、エディターで開いているファイルを比較することもできます。[エディター] タブまたは [ライブ エディター] タブの [ファイル] セクションで、[比較] を選択します。

ファイルを自動保存バージョンまたはディスク上に保存されたバージョンと比較するには、[エディター] タブに移動して [比較] をクリックし、[ディスク上のバージョンと比較] または [自動保存機能による保存および比較] を選択します。ファイルが変更されている場合、エディターはファイルを保存してから比較します。[ディスク上のバージョンと比較] オプションと [自動保存機能による保存および比較] オプションは、変更をファイルに自動的に保存するオプションが無効になっている場合にのみ使用できます。このオプションを無効にするには、[ホーム] タブに移動し、[環境] セクションで [基本設定] をクリックします。次に、[エディター/デバッガー] を選択し、[ファイル以外の場所をクリックしたときに変更を保存] をオフにします。

ファイルまたはフォルダーを現在のフォルダー ブラウザーで比較するには、選択したファイルまたはフォルダーを右クリックして、[比較対象を指定] を選択します。2 つのファイルまたはサブフォルダーを比較するには、選択した 2 つのファイルまたはフォルダーを右クリックして、[選択したファイル/フォルダーを比較] を選択します。

バージョン履歴

R2008b で導入