polaraxes
極座標軸を作成
説明
polaraxes
は、現在の Figure に既定の極座標軸を作成します。
polaraxes(
は、1 つ以上の名前と値のペアの引数 (例: Name,Value
)'ThetaDir','clockwise'
) を使用して PolarAxes
オブジェクトのプロパティを指定します。プロパティの一覧については、PolarAxes のプロパティ を参照してください。
polaraxes(
は、現在の Figure 内ではなく、parent
,___)parent
で指定された Figure、パネル、またはタブ内に極座標軸を作成します。このオプションは、単独で使用するか、名前と値のペアの引数と併せて使用します。
は、作成された pax
= polaraxes(___)PolarAxes
オブジェクトを返します。pax
を使用して、PolarAxes
オブジェクトの作成後にそのプロパティのクエリと設定を行います。プロパティの一覧については、PolarAxes のプロパティ を参照してください。
例
極座標軸のプロパティを変更
極座標軸をもつ新規 Figure を作成し、polar axes オブジェクトを pax
に割り当てます。座標軸にプロットを追加します。次に pax
を使用して座標軸のプロパティを変更します。
figure
pax = polaraxes;
theta = 0:0.01:2*pi;
rho = sin(2*theta).*cos(2*theta);
polarplot(theta,rho)
pax.ThetaDir = 'clockwise';
pax.FontSize = 12;
R2022a より前は、既定では極座標軸に度記号が含まれていません。追加するには、pax = gca
を使用して極座標軸を取得します。その後、pax.ThetaTickLabel = string(pax.ThetaTickLabel) + char(176)
を使用して目盛りラベルを変更します。
極座標軸を現在の座標軸に設定
極座標軸をもつ Figure を作成し、polar axes オブジェクトを pax
に割り当てます。次に、関数 polarplot
を呼び出す前に、pax
が現在の座標軸であることを確認します。
figure pax = polaraxes; polaraxes(pax) polarplot(1:10)
入力引数
parent
— 親コンテナー
Figure
オブジェクト | Panel
オブジェクト | Tab
オブジェクト | TiledChartLayout
オブジェクト | GridLayout
オブジェクト
親コンテナー。Figure
、Panel
、Tab
、TiledChartLayout
、または GridLayout
オブジェクトとして指定します。
pax_in
— 現在の座標軸にする極座標軸
PolarAxes
オブジェクト
現在の座標軸にする極座標軸。PolarAxes
オブジェクトとして指定します。
名前と値の引数
引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: 'ThetaZeroLocation','top','ThetaDir','clockwise'
ここでは、プロパティの一部だけを紹介しています。完全な一覧については、PolarAxes のプロパティ を参照してください。一部のグラフィックス関数はプロット時に座標軸のプロパティをリセットします。グラフィックス関数によるプロパティ値のオーバーライドを防ぐには、プロット後に座標軸のプロパティを設定します。
ThetaAxisUnits
— 角度値の単位
'degrees'
(既定値) | 'radians'
角度値の単位。次の値のいずれかとして指定します。
'degrees'
— 角度に度単位でラベルを付け、ThetaLim
、ThetaTick
およびRAxisLocation
の各プロパティの値を度単位で解釈します。単位をラジアンから度数に切り替えると、MATLAB® はこれら 3 つのプロパティのラジアン単位の値を等価の度数単位の値に変換します。'radians'
— 角度にラジアン単位でラベルを付け、ThetaLim
、ThetaTick
およびRAxisLocation
の各プロパティの値をラジアン単位で解釈します。単位を度数からラジアンに切り替えると、MATLAB はこれら 3 つのプロパティの度数単位の値を等価のラジアン単位の値に変換します。
例: ax.ThetaAxisUnits = 'radians';
ThetaZeroLocation
— ゼロ基準軸の位置
'right'
(既定値) | 'top'
| 'left'
| 'bottom'
ゼロ基準軸の位置。次の表の値のいずれかとして指定します。
値 | 結果 |
---|---|
'right' |
|
'top' |
|
'left' |
|
'bottom' |
|
例: ax.ThetaZeroLocation = 'left';
ThetaDir
— 角度の増加方向
'counterclockwise'
(既定値) | 'clockwise'
角度の増加方向。次の表の値のいずれかとして指定します。
値 | 結果 |
---|---|
'counterclockwise' | 角度は反時計回りの方向に増加します。 |
'clockwise' | 角度は時計回りの方向に増加します。 |
例: ax.ThetaDir = 'clockwise';
ThetaLim
— 角度の最小値と最大値
[0 360]
(既定値) | [thmin thmax]
の形式の 2 要素ベクトル
角度の最小値と最大値。[thmin thmax]
の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。2 つの値の差が 360 度より小さい場合、theta 軸は部分的な円になります。
MATLAB は ThetaAxisUnits
プロパティで指定された単位で値を解釈します。
例: ax.ThetaLim = [0 180];
ThetaTick
— ラインを表示する角度
[0 30 60 ... 300 330 360]
(既定値) | 増加する値からなるベクトル
原点から伸びるラインを表示する角度。昇順の値からなるベクトルとして指定します。ThetaTickLabel
プロパティを使用して異なるラベルを指定しない限り、MATLAB は適切な角度値でラインにラベルを付けます。
MATLAB は ThetaAxisUnits
プロパティで指定された単位で値を解釈します。
例: ax.ThetaTick = [0 90 180 270];
あるいは、関数 thetaticks
を使用して値を指定します。
ThetaColor
— theta 軸の色
[0.15 0.15 0.15]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
theta 軸のグリッド ライン、目盛り、目盛りラベルを含む theta 軸の色。この値を RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名で指定します。
メモ
GridColor
プロパティを指定した場合、グリッド ラインには代わりに GridColor
プロパティの色が使用されます。詳細については、GridColorMode
を参照してください。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
たとえば、ax.ThetaColor = 'r'
は色を赤に変更します。
RAxisLocation
— r 軸の位置
80
(既定値) | スカラー角度値
r 軸の位置。スカラー角度値として指定します。MATLAB は値を ThetaAxisUnits
プロパティで指定された単位で解釈します。
例: ax.RAxisLocation = 90;
RDir
— r 軸の値が増加する方向
'normal'
(既定値) | 'reverse'
r 軸の値が増加する方向。次の値のいずれかとして指定します。
'normal'
— グラフの中心から外に向けて値が増加します。原点の半径は、RLim
プロパティに格納された最小値 (通常は 0) に対応します。'reverse'
— グラフの中心から外に向けて値が減少します。原点の半径はRLim
プロパティに格納された最大値に対応します。
例: ax.RDir = 'reverse';
RLim
— 半径の範囲の下限と上限
[0 1]
(既定値) | [rmin rmax]
の形式の 2 要素ベクトル
半径の範囲の下限と上限。[rmin rmax]
の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。ここで、rmax
は rmin
より大きい数値です。両方の限界値を指定することも、一方の限界値を指定して座標軸にもう一方を自動計算させることもできます。
下限値を最小データ値に自動設定するには、最初の要素に
-inf
を指定します (例:[-inf 0]
)。上限値を最大データ値に自動設定するには、2 番目の要素に
inf
を指定します (例:[0 inf]
)。
または、関数 rlim
を使用して範囲を設定します。
例: ax.RLim = [0 6];
RTick
— 半径の目盛り値
[0 0.2 0.4 0.6 0.8 1]
(既定値) | 増加する値からなるベクトル
半径の目盛り値。増加する値からなるベクトルとして指定します。半径の目盛り値は、円周ラインが現れる r 軸方向の位置です。半径の目盛りラベルは、各ラインの横に表示されるラベルです。RTickLabels
プロパティを使用して、関連付けるラベルを指定します。
例: ax.RTick = [0 2 4 6];
あるいは、関数 rticks
を使用して目盛り値を指定します。
RColor
— r 軸の色
[0.15 0.15 0.15]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
r 軸のグリッド ライン、目盛り、目盛りラベルを含む r 軸の色。この値を RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名で指定します。
メモ
GridColor
プロパティを指定した場合、グリッド ラインには代わりに GridColor
プロパティの色が使用されます。詳細については、GridColorMode
を参照してください。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
たとえば、ax.RColor = 'r'
は色を赤に変更します。
バージョン履歴
R2016a で導入R2022a: 既定で目盛り値に度記号を表示
ThetaAxisUnits
プロパティが "degrees"
に設定されている場合、極座標軸に度記号を使った度単位の目盛り値が表示されるようになりました。
この変更により、theta 目盛り値に使用されている単位が明確になります。ThetaAxisUnits
プロパティを使用して、目盛り値を度単位またはラジアン単位で表示することができます。度記号を削除するには、theta 軸の目盛りラベルの形式を変更します。
pax = polaraxes;
pax.ThetaAxis.TickLabelFormat = "%g";
参考
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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