GeographicRuler のプロパティ
地理的な値により軸を制御
GeographicRuler
プロパティは、GeographicAxes
オブジェクトの緯度軸と経度軸の外観と動作を制御します。それぞれの軸が固有のルーラー オブジェクトをもちます。ルーラーのプロパティ値を変更することにより、特定の軸の特定の要素を変更できます。
ルーラーのプロパティを設定する代わりに、地理座標軸のプロパティを設定することにより、ルーラーの一部の要素をカスタマイズできます。たとえば、各 GeographicRuler
オブジェクトの Color
プロパティを設定して、ルーラーごとに異なる色を指定できます。ただし、GeographicAxes
オブジェクトの AxisColor
プロパティを設定すると、ルーラーの外観の一貫性を保つことができます。
特定のルーラーとプロパティを参照するには、ドット表記を使用します。GeographicAxes
オブジェクトの LatitudeAxis
プロパティまたは LongitudeAxis
プロパティを介して、ルーラー オブジェクトにアクセスします。
geoplot(1:10,1:10) gx = gca; co = gx.LatitudeAxis.Color; gx.LatitudeAxis.Color = "blue";
外観
Limits
— 軸の範囲の上限と下限
[min max]
の形式の 2 要素ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
軸の範囲の上限と下限。[min max]
の形式の 2 要素ベクトルとして返されます。
GeographicAxes
オブジェクトの範囲を設定するには、関数 geolimits
を使用します。
メモ
緯度と経度の座標軸に関する Limits
プロパティの値は、親 GeographicAxes
オブジェクトの LatitudeLimits
プロパティと LongitudeLimits
プロパティの値とそれぞれ一致します。
例: latlim = gx.LatitudeAxis.Limits;
Color
— 軸のラインとラベルの色
[0.15 0.15 0.15]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 色名 | 色の省略名
軸のラインとラベルの色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または色の省略名として指定します。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB® の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
メモ
親座標軸の AxisColor
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの Color
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.Color = "b"
例: gx.LatitudeAxis.Color = "blue"
例: gx.LatitudeAxis.Color = [0.1 0.7 0.8];
例: gx.LatitudeAxis.Color = "#0000FF";
LineWidth
— 軸のラインと目盛りの幅
0.5
(既定値) | 正の値
軸のラインと目盛りの幅。ポイント単位の正の値として指定します。1 ポイントは 1/72 インチです。
メモ
親座標軸の LineWidth
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの LineWidth
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.LineWidth = 2;
Label
— 軸のラベル
Text
オブジェクト
軸のラベル。Text
オブジェクトとして指定します。
既存のテキストを変更するには、Text
オブジェクトの String
プロパティを設定します。フォント サイズや色など、その他のプロパティを使用してテキストの外観を変更します。
次のコードは、緯度軸ラベルのテキストを "Latitude Axis"
に、経度軸ラベルのフォント サイズを 16
に変更する方法を示しています。
gx = geoaxes;
gx.LatitudeAxis.Label.String = "Latitude Axis";
gx.LongitudeAxis.Label.FontSize = 16;
オプションの完全な一覧については、Text のプロパティ を参照してください。
メモ
text オブジェクトはルーラー オブジェクトの子ではありません。したがって、
findobj
で返すことはできず、既定のテキスト プロパティ値を使用しません。このプロパティに格納される text オブジェクトは、親オブジェクトのラベルのプロパティに格納される text オブジェクトと同じです。したがって、ルーラーまたは親オブジェクトのいずれかのプロパティを使用して text オブジェクトを変更できます。たとえば、緯度軸ルーラーの
Label
プロパティに格納される text オブジェクトのフォント サイズを設定することは、親座標軸のLatitudeLabel
プロパティに格納される text オブジェクトのフォント サイズを設定することと同じです。
LabelHorizontalAlignment
— 軸ラベルの水平方向の配置
'center'
(既定値) | 'left'
| 'right'
軸ラベルの水平方向の配置。次の表のいずれかの値として指定します。
LabelHorizontalAlignment 値 | 説明 | 外観 |
---|---|---|
'center' | 横軸の場合、ラベルはプロット ボックスの左端と右端の間で中央に配置されます。 縦軸の場合、ラベルはプロット ボックスの上端と下端の間で中央に配置されます。 |
|
'left' | 横軸の場合、ラベルはプロット ボックスの左端に揃えられます。 縦軸の場合、ラベルはプロット ボックスの下端に揃えられます。 |
|
'right' | 横軸の場合、ラベルはプロット ボックスの右端に揃えられます。 縦軸の場合、ラベルはプロット ボックスの上端に揃えられます。 |
|
Visible
— 軸ルーラーの可視性
'on'
(既定値) | on/off logical 値
軸ルーラーの可視性。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
— 軸ルーラーを表示する。'off'
— 軸ルーラーを削除せず、非表示にする。ルーラー オブジェクトを使用して、非表示の軸ルーラーのプロパティにアクセスできます。
例: gx.LatitudeAxis.Visible = "off";
目盛りの値とラベル
TickValues
— 軸の目盛りの位置
増加する値からなるベクトル
軸の目盛りの位置。増加する値からなるベクトルとして指定します。
このプロパティに値を割り当てた場合、MATLAB は TickValuesMode
プロパティを 'manual'
に設定します。
例: gx.LatitudeAxis.TickValues = [-15 -10 0 10 15];
例: gx.LongitudeAxis.TickValues = 0:10:100;
TickValuesMode
— TickValues
プロパティの選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
TickValues
プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— マップの範囲と軸の位置 (サイズ) に基づいて目盛り値を自動的に選択します。'manual'
— 指定された目盛りの値を使用します。値を指定するには、TickValues
プロパティを設定します。
TickLabels
— 目盛りラベル
文字ベクトルの cell 配列 | string 配列
目盛りラベル。文字ベクトルの cell 配列または string 配列として指定します。指定したラベルの個数が目盛り値の個数よりも少ない場合、ラベルが繰り返されます。ラベルでは TeX および LaTeX マークアップがサポートされます。詳細については、TickLabelInterpreter
プロパティを参照してください。
例: gx.TickValues = [-66.5 -23.5 0 23.5 66.5];
例: gx.LatitudeAxis.TickLabels = {'Antarctic Circle','Tropic of Capricorn','Equator','Tropic of Cancer','Arctic Circle'};
このプロパティを設定した場合、MATLAB は TickLabelsMode
プロパティを 'manual'
に設定します。
データ型: char
| string
TickLabelsMode
— TickLabels
プロパティの選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
TickLabels
プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— 目盛りラベルを自動的に選択します。'manual'
— 指定された目盛りラベルを使用します。ラベルを指定するには、TickLabels
プロパティを設定します。
TickLabelColor
— 目盛りラベルの色
[0.15 0.15 0.15]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
目盛りラベルの色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名として指定します。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
メモ
ルーラーの Color
プロパティを設定すると、TickLabelColor
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、TickLabelColor
プロパティを設定しても Color
プロパティは変更されません。Color
プロパティの値によって TickLabelColor
プロパティの値がオーバーライドされないようにするには、最初に Color
プロパティを設定してから、TickLabelColor
プロパティを設定してください。
TickLabelInterpreter
— 目盛りラベルの文字の解釈
'tex'
(既定値) | 'latex'
| 'none'
目盛りラベルの文字の解釈。次の値のいずれかとして指定します。
'tex'
— TeX マークアップのサブセットを使用して文字を解釈します。'latex'
— LaTeX マークアップを使用して文字を解釈します。'none'
— リテラル文字を表示します。
これらのインタープリターの詳細については、Text のプロパティ リファレンス ページの Interpreter
プロパティを参照してください。
例: gx.LatitudeAxis.TickLabelInterpreter = 'latex';
TickLabelFormat
— 目盛りラベルの形式
"dms"
(既定値) | "dd"
| "dm"
| "-dd"
| "-dm"
| "-dms"
目盛りラベルの形式。次の値のいずれかとして指定します。
形式 | 説明 | 例 |
---|---|---|
"dd" | 小数部を含む度とコンパス方位 | 23°N |
"dm" | 度、小数部を含む分とコンパス方位 | 18°30'W |
"dms" (既定) | 度、分、小数部を含む秒とコンパス方位 | 110°06'18.5"E |
"-dd" | 小数部を含む度。南と西を表す場合はマイナス符号 (–) を付ける | -115.25° |
"-dm" | 度、小数部を含む分。南と西を表す場合はマイナス符号 (–) を付ける | -5°45.5' |
"-dms" | 度、分、小数部を含む秒。南と西を表す場合はマイナス符号 (–) を付ける | -3°21'05" |
また、目盛りラベルの形式は関数 geotickformat
を使用して指定することもできます。
メモ
親座標軸の TickLabelFormat
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの TickLabelFormat
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.TickLabelFormat = "dd";
TickLabelRotation
— 目盛りラベルの回転
度単位のスカラー値
目盛りラベルの回転。度単位のスカラー値として指定します。正の値を指定すると反時計回りになります。負の値を指定すると時計回りになります。
このプロパティに値を割り当てた場合、MATLAB は TickLabelRotation
プロパティを 'manual'
に設定します。
例: gx.LatitudeAxis.TickLabelRotation = -45;
例: gx.LongitudeAxis.TickLabelRotation = 45;
TickLabelRotationMode
— TickLabelRotation
プロパティの選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
TickLabelRotation
プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— オブジェクトが自動的に目盛りラベルの回転を選択します。'manual'
— 指定された目盛りラベルの回転を使用します。回転を指定するには、TickLabelRotation
プロパティを設定します。
TickDirection
— 目盛りの方向
'in'
(既定値) | 'out'
| 'both'
| 'none'
目盛りの方向。次の値のいずれかとして指定します。
'in'
— 軸のラインの内側に目盛りを付けます。これは 2 次元表示の既定の設定です。'out'
— 軸のラインの外側に目盛りを付けます。これは 3 次元表示の既定の設定です。'both'
— 軸のラインに目盛りの中心を合わせます。'none'
— 目盛りを表示しません。
このプロパティに値を割り当てた場合、MATLAB は TickDirectionMode
プロパティを 'manual'
に設定します。
メモ
親座標軸の TickDir
プロパティを設定すると、ルーラーの TickDirection
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、座標軸のプロパティは設定されません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
TickDirectionMode
— TickDirection
プロパティの選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
TickDirection
プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— 目盛りの方向を自動的に選択します。'manual'
— 指定された目盛りの方向を使用します。目盛りの方向を指定するには、TickDirection
プロパティを設定します。
TickLength
— 目盛りの長さ
2 要素ベクトル
目盛りの長さ。[length unused]
の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。最初の要素は、目盛りの長さです。地理ルーラーでは 2 番目の要素は使用されませんが、他のルーラー オブジェクトと一致させるために含まれています。最も長い座標軸の次元を基準にして正規化された単位で値を指定します。
メモ
親座標軸の TickLength
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの TickLength
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.TickLength = [0.04 0];
フォント
FontName
— フォント名
システムでサポートされているフォントの名前 | 'FixedWidth'
フォント名。システムでサポートされているフォント名または 'FixedWidth'
として指定します。既定のフォントは、特定のシステムとロケールによって異なります。どのロケールでもテキストが整って見える固定幅のフォントを使用するには、'FixedWidth'
を指定します。実際に使用される固定幅フォントは、root オブジェクトの FixedWidthFontName
プロパティによって決まります。
メモ
親座標軸の FontName
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの FontName
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.FontName = "Cambria";
FontSize
— フォント サイズ
スカラー数値
フォント サイズ。スカラー数値として指定します。既定のフォント サイズは、特定のオペレーティング システムとロケールによって異なります。
メモ
親座標軸の
FontSize
プロパティを設定すると、ルーラーのFontSize
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、座標軸のプロパティは設定されません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。ルーラーの
FontSize
プロパティを設定すると、目盛りラベルのサイズが変更されます。このとき、MATLAB では、親座標軸のLabelFontSizeMultiplier
を使用して対応する座標軸のラベルのフォント サイズも更新されます。たとえば、緯度軸ルーラーのフォント サイズを 12 に設定すると、親座標軸のLatitudeLabel
プロパティのフォント サイズが 12 にLabelFontSizeMultiplier
プロパティの値を掛けた値に設定されます。
例: gx.LatitudeAxis.FontSize = 12;
FontWeight
— テキスト文字の太さ
'normal'
(既定値) | 'bold'
テキスト文字の太さ。次の値のいずれかとして指定します。
'normal'
— 各フォントで定義されている既定の太さ'bold'
— 標準よりも太い文字
MATLAB のフォントは、FontWeight
プロパティを使用して、ユーザーのシステムで使用可能なフォントから選択されます。すべてのフォントに太字フォントがあるとは限りません。そのため、太字フォントを指定しても標準フォントの太さと変わらない場合があります。
メモ
親座標軸の FontWeight
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの FontWeight
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.FontWeight = "bold";
FontAngle
— テキストの文字の傾斜
'normal'
(既定値) | 'italic'
文字の傾斜。'normal'
または 'italic'
として指定します。すべてのフォントに両方のフォント スタイルがあるとは限りません。そのため、イタリック フォントでも標準フォントと見た目が変わらない場合があります。
メモ
親座標軸の FontAngle
プロパティを設定すると、ルーラー オブジェクトの FontAngle
プロパティも同じ値に設定されます。ただし、ルーラーのプロパティを設定しても、親座標軸には影響しません。座標軸のプロパティ値によってルーラーのプロパティ値がオーバーライドされないようにするには、最初に座標軸の値を設定してから、ルーラーの値を設定してください。
例: gx.LatitudeAxis.FontAngle = "italic";
FontSmoothing
— 文字の平滑化
'on'
(既定値) | on/off logical 値
文字の平滑化。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
— テキストのアンチエイリアス処理を使用して、テキスト文字のギザギザを減らし、読みやすくします。場合によっては、平滑化されたテキストは背景色と混ざり合って不鮮明になることがあります。'off'
— アンチエイリアス処理を使用しません。この設定はテキストがぼやけて見えるときに使用します。
例: gx.LatitudeAxis.FontSmoothing = "off";
メモ
FontSmoothing
プロパティは、将来のリリースでは効果がありません。フォントの平滑化は、このプロパティの値にかかわらず有効です。
コールバック
LimitsChangedFcn
— 軸の範囲が変更されたときのコールバック
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
軸の範囲が変更されたときのコールバック。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
このコールバックは、軸の範囲がプログラムによって変更された場合または座標軸内での移動などの操作を使用して変更された場合に実行されます。また、プロット関数を呼び出して MATLAB でデータの範囲を含めるために軸の範囲が変更された場合にも実行されることがあります。
このコールバック関数は、軸の範囲に関する特定の情報にアクセスできます。MATLAB は、この情報を LimitsChanged
オブジェクトに格納して、2 番目の引数としてコールバック関数に渡します。App Designer でのアプリの開発においては、引数は event
と呼ばれます。ドット表記を使用して、オブジェクトのプロパティをクエリできます。たとえば、event.NewLimits
は新しい軸の範囲を返します。LimitsChanged
オブジェクトは、文字ベクトルとして指定されているコールバック関数では使用できません。
次の表に、LimitsChanged
オブジェクトのプロパティを示します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
Source | コールバックを実行するルーラー オブジェクト |
EventName |
|
OldLimits | 前の軸の範囲を含む 2 要素ベクトル |
NewLimits | 新しい軸の範囲を含む 2 要素ベクトル |
アプリでのコールバックの記述の詳細については、App Designer のコールバックを参照してください。
親/子
Parent
— ルーラーの親
GeographicAxes
オブジェクト
ルーラーの親。GeographicAxes
オブジェクトとして指定します。
メモ
ルーラー オブジェクトは、親の GeographicAxes
オブジェクトの Children
プロパティにはリストされません。
Children
— ルーラーの子
空の GraphicsPlaceholder
配列
このルーラーには子がありません。このプロパティは設定できません。
バージョン履歴
R2019a で導入R2022a: FontSmoothing
プロパティは将来のリリースでは効果なし
FontSmoothing
プロパティは、将来のリリースでは効果がありません。フォントの平滑化は、このプロパティの値にかかわらず有効です。
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