地理バブル チャートのプロパティの使用
このトピックでは、地理バブル チャートのプロパティを使用して実行できる一部の一般的なタスクについて説明します。
バブル サイズの制御
地理バブル チャートのバブルのサイズを使用して、データの定量化可能な側面を伝達できます。たとえば、ライム病のサンプル データの場合、バブル サイズを使用して、ニュー イングランドの各郡の症例数を可視化できます。地理バブル チャートの次のプロパティは連携して、チャート上のバブルのサイズを制御します。
SizeData
SizeVariable
SizeLimits
BubbleWidthRange
SizeData
プロパティは、チャート上でプロットするデータを指定します。SizeData
は、緯度と経度のベクトルと同じサイズの数値データのベクトルであるか、スカラーでなければなりません。サイズ データを指定するもう 1 つの方法は、geobubble
の最初の引数として table を渡し、サイズ データに使用する table 変数の名前を指定することです。SizeVariable
プロパティを使用してこの table 変数を指定します。サイズ データを指定するために table 変数を使用する場合、geobubble
は、この変数の値を SizeData
プロパティに保存してこのプロパティを読み取り専用に設定します。SizeData
を指定しない場合、geobubble
は、すべてが同じサイズのバブルを使用して、地理的な位置をマップ上でプロットします。
geobubble
は、BubbleWidthRange
プロパティが設定する範囲内の SizeData
値に線形スケーリングを適用して、各バブルのサイズ (直径) を決定します。BubbleWidthRange
は、バブルの最小直径とバブルの最大直径をポイント単位で指定する 2 要素ベクトルです。既定では、BubbleWidthRange
は、バブルの直径の範囲を 5 ポイントから 20 ポイントの間で設定します。最小 1 ポイント、最大 100 ポイントでバブルの直径を指定できます。
SizeLimits
プロパティを使用して、SizeData
および BubbleWidthRange
の間のマッピングを制御します。既定では、SizeLimits
プロパティはデータ範囲の極値を指定します。たとえば、ライム病のサンプル データでの SizeLimits
の既定値は、Cases2010 変数が SizeVariable
として使用されている場合、[0 514]
です。
サイズ データを指定すると、地理バブル チャートには、バブル サイズとデータのマッピングについて説明する凡例が含まれます。geobubble
は、凡例の上限および下限として SizeLimits
プロパティの値を使用します。table 変数を指定すると、geobubble
はサイズの凡例のタイトルとして変数名を使用します。
地理バブル チャートのバブルを小さくする
この例では、BubbleWidthRange
プロパティを使用して地理バブル チャートのバブルのサイズを小さくする方法を説明します (地理バブル チャートの図のサイズを変更することで重なりを削減することもできます)。
ライム病のサンプル データをワークスペースに読み取ります。
counties = readtable('counties.xlsx');
緯度、経度、table の発生データを使用して、地理バブル チャートを作成します。関数 geolimits
を使用してチャートの範囲を調整します。
gb = geobubble(counties,'Latitude','Longitude','SizeVariable','Cases2010'); geolimits(gb,[41 47],[-75 -66])
地理バブル チャートの SizeData
プロパティと SizeLimits
プロパティの値を表示します。
size_data_values = gb.SizeData; size_data_values(1:15)
ans = 15×1
331
187
88
125
240
340
161
148
38
4
⋮
size_limits = gb.SizeLimits
size_limits = 1×2
0 514
BubbleWidthRange
プロパティを使用して、重なりを避けるためにバブルを小さくします。最初にプロパティの初期設定を表示します。
default_width_range = gb.BubbleWidthRange
default_width_range = 1×2
5 20
gb.BubbleWidthRange = [4 15];
バブルの色の制御
地理バブル チャートのバブルの色を使用して、データ カテゴリに応じてバブルをコード化できます。たとえば、ライム病のサンプル データでは、ニュー イングランドの各郡のライム病の深刻度を高、中、低で示すことができます。地理バブル チャートの次のプロパティは連携して、チャート上のバブルの色を制御します。
ColorData
ColorVariable
BubbleColorList
ColorData
プロパティは、チャートのバブルの色を制御するデータを指定します。ColorData
は、緯度と経度と同じサイズの categorical データのベクトルでなければなりません。色データを指定するもう 1 つの方法は、geobubble
の最初の引数として table を渡し、色データに使用する table 変数の名前を指定することです。ColorVariable
プロパティを使用して、この table 変数を指定します。geobubble
は、ColorData
プロパティに table 変数の値を保存してこのプロパティを読み取り専用に設定します。
初期状態でデータに categorical
変数がない場合は、作成できます。たとえば、ライム病のサンプル データには、categorical 変数はありません。このタイプの変数を作成する 1 つの方法は、関数 discretize
を使用することです。発生データ cases2010
を取得して、発生回数に応じて 3 つのカテゴリを作成してそれらを低、中、高で示します。次のコードは、発生データから Severity
という名前の categorical 変数を作成します。
Severity = discretize(counties.Cases2010,[0 50 100 550],... 'categorical', {'Low', 'Medium', 'High'});
BubbleColorList
プロパティは、地理バブル チャートのバブルに使用される色を制御します。値は、各列が RGB カラー 3 成分である m 行 3 列の配列です。既定では、geobubble
は 7 色のセットを使用します。7 つを超えるカテゴリがある場合、色は巡回的に繰り返されます。使用される色を変更するには、parula
や jet
など、他の MATLAB® カラーマップ関数のいずれかを使用するか、色のカスタム リストを指定します。
参考
discretize
| geolimits
| geobubble
| GeographicBubbleChart のプロパティ