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stepinfo
立ち上がり時間、整定時間、および他のステップ応答の特性
構文
説明
stepinfo
では、動的システム モデルまたはステップ応答データの配列についてのステップ応答の特性を計算できます。ステップ応答 y(t) について、stepinfo
は yinit および yfinal に対する特性を計算します。ここで、yinit は初期オフセット、つまり、ステップが適用される前の値です。yfinal は応答の定常値です。これらの値は使用する構文によって異なります。
動的システム モデル
sys
の場合、stepinfo
は yinit = 0 および yfinal = 定常値を使用します。ステップ応答データの配列
[y,t]
の場合、stepinfo
は yinit = 0 および yfinal =y
の最後のサンプル値を使用します (これらの値を明示的に指定しない場合)。
stepinfo
によるステップ応答特性の計算方法の詳細については、アルゴリズムを参照してください。
次の図は、stepinfo
で計算されるステップ応答の特性の一部を示したものです。この応答では、t < 0 において y(t) = 0 と仮定しているため、yinit = 0 です。
は、定常値 S
= stepinfo(y
,t
,yfinal
)yfinal
に対するステップ応答の特性を計算します。この構文は、測定ノイズなどの理由から、予想される定常状態システム応答が y
の最後の値とは異なることがわかっている場合に有用です。この構文では yinit = 0 を使用します。
SISO の応答の場合、t
と y
は、同じ長さ NS
をもつベクトルです。NU
入力と NY
出力をもつシステムについては、y
を NS
x NY
x NU
の配列 (step
を参照)、yfinal
を NY
行 NU
列の配列として指定できます。この場合、stepinfo
は、NY
行 NU
列の各 I/O ペアに対応する応答特性の構造体配列 S
を返します。
例
入力引数
出力引数
アルゴリズム
ステップ応答 y(t) について、stepinfo
は yinit および yfinal に対する特性を計算します。動的システム モデル sys
の場合、stepinfo
は yinit = 0 および yfinal = 定常値を使用します。
次の表に、stepinfo
による各特性の計算方法を示します。
ステップ応答の特性 | 説明 |
---|---|
RiseTime | 応答が yinit から yfinal までの間で 10% から 90% に上がるまでの時間 |
TransientTime | t ≥ T において、誤差 |y(t) – yfinal| ≤ SettlingTimeThreshold × emax となる最初の時間 T (ここで emax は、t ≥ 0 における最大誤差 |y(t) – yfinal|)。 既定では、SettlingTimeThreshold = 0.02 (ピーク誤差の 2%) です。過渡時間によって、過渡ダイナミクスが消滅する速度が測定されます。 |
SettlingTime | t ≥ T において、誤差 |y(t) – yfinal| ≤ SettlingTimeThreshold × |yfinal – yinit| となる最初の時間 T。 既定では、 |
SettlingMin | 応答が立ち上がったときの y (t) の最小値 |
SettlingMax | 応答が立ち上がったときの y (t) の最大値 |
Overshoot | オーバーシュートの割合。正規化された応答 ynorm(t) = (y(t) – yinit)/(yfinal – yinit) を基準として、オーバーシュートは零点と 100 × max(ynorm(t) – 1) のうちの大きい方になります。 |
Undershoot | アンダーシュートの割合。正規化された応答 ynorm(t) を基準として、アンダーシュートは零点と –100 × max(ynorm(t) – 1) のうちの小さい方になります。 |
Peak | |y(t) – yinit| のピーク値 |
PeakTime | ピーク値が発生する時間 |