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FM Broadcast Demodulator Baseband

ブロードキャスト FM 方式を使用した復調

ライブラリ

Modulation の Analog Baseband Modulation

  • FM Broadcast Demodulator Baseband block

説明

FM Broadcast Demodulator Baseband ブロックは、共役遅延法を使用して複素ベースバンド FM 信号を復調し、ディエンファシス フィルターを使用して信号をフィルター処理します。38 kHz を使用してステレオ オーディオを復調するには、ステレオ復調を有効にします。57 kHz の帯域から RBDS 信号を復調するには、RBDS 復調を有効にします。

パラメーター

Sample rate (Hz)

入力信号のサンプルレートを正の実数スカラーで指定します。

Frequency deviation (Hz)

変調器の周波数偏差を Hz 単位で、正の実数スカラーで指定します。システムの帯域幅は、周波数偏差とメッセージ帯域幅の合計の 2 倍と等しくなります。FM ブロードキャストの業界標準では、米国では 75 kHz、ヨーロッパでは 50 kHz の値が規定されています。

De-emphasis filter time constant (s)

ディエンファシス ローパス フィルターの時定数を秒単位で、正の実数スカラーで指定します。FM ブロードキャストの業界標準では、米国では 75 μs、ヨーロッパでは 50 μs の値が規定されています。

Output audio sample rate (Hz)

出力オーディオのサンプルレートを正の実数スカラーで指定します。

Play audio device

このチェック ボックスをオンにすると、既定のオーディオ デバイスで音声が再生されます。

Buffer size (samples)

ブロックでオーディオ デバイスとの通信に使用されるバッファーのサイズを正の整数スカラーで指定します。このパラメーターは、[Play audio device] チェック ボックスがオンのときのみ使用できます。

Stereo audio

このチェック ボックスをオンにすると、ステレオ オーディオ信号の復調が有効になります。チェック ボックスがオフの場合、オーディオ信号はモノラルであるとみなされます。

RBDS demodulation

このチェック ボックスをオンにすると、RBDS 信号が入力複素ベースバンド FM 信号から復調されます。既定では、このチェック ボックスはオフになっています。

Number of samples per RBDS symbol

RBDS 出力のサンプル数を正の整数で指定します。RBDS サンプル レートは、[Number of samples per RBDS symbol] × 1187.5 Hz で求められます。RBDS 標準によれば、各ビットのサンプル レートは 1187.5 Hz です。

このパラメーターは、[RBDS demodulation] チェック ボックスがオンになっている場合に表示されます。

既定の設定は 10 です。

RBDS Costas loop

Costas ループを RBDS 信号の位相の再生に使用するかどうかを指定します。19 kHz パイロット トーンの第 3 高調波によって位相で 57 kHz RBDS 信号をロックしないラジオ局では、このチェック ボックスをオンにします。

このパラメーターは、[RBDS demodulation] チェック ボックスがオンになっている場合に表示されます。

既定では、このチェック ボックスはオフになっています。

シミュレーション実行方法

実行するシミュレーションのタイプを選択します。

  • コード生成。C コードの生成を使用してモデルをシミュレートします。シミュレーションの初回実行時、Simulink は対象ブロックの C コードを生成します。この C コードは、モデルが変更されない限り以降のシミュレーションで再利用されます。このオプションを使用すると、シミュレーションの起動時間は長くなりますが、シミュレーションの速度は [インタープリター型実行] よりも速くなります。

  • インタープリター型実行。MATLAB インタープリターを使用してモデルをシミュレートします。このオプションを使用すると、シミュレーションの起動時間は短くなりますが、シミュレーションの速度は [コード生成] よりも遅くなります。

アルゴリズム

FM ブロードキャスト復調器には、ベースバンド FM 復調器、ディエンファシス フィルター処理およびステレオ信号受信機能があります。基本的な FM 変調および FM 復調を制御するアルゴリズムは comm.FMDemodulator に含まれています。

Filtering

FM は高周波ノイズを増幅し、全体的な S/N 比を低下させます。これを補正するため、FM 変調の前に FM ブロードキャスターはプリエンファシス フィルターを挿入して高周波数成分を増幅させます。FM 受信機は、FM 復調器の後に逆数ディエンファシス フィルターを使用して高周波ノイズを減衰させ、フラットな信号スペクトルを復元します。

プリエンファシス フィルターには、次で与えられるハイパス特性伝達関数があります。

ここで、τs はフィルター時定数です。時定数は、ヨーロッパでは 50 μs、米国では 75 μs です。同様に、ローパス ディエンファシス フィルターの伝達関数は次で与えられます。

44.1 kHz のオーディオ サンプルレートに対して、ディエンファシス フィルターは次のように応答します。

ステレオと RDS/RBDS FM — 信号の多重化

FM ブロードキャスト復調器は、ステレオおよびモノラルの動作をサポートします。ステレオ送信をサポートするため、左 (L) と右 (R) のチャネル情報 (L+R) がスペクトルのモノラル部分 (0 ~ 15 kHz) に割り当てられます。(L-R) 情報は、38 kHz の副搬送波信号を使用して、ベースバンド スペクトルの 23 ~ 53 kHz 領域に振幅変調されます。多重化された信号内の 19 kHz のパイロット トーンにより、FM 受信機はステレオ信号と RDS/RBDS 信号をコヒーレントに復調できます。

多重化ベースバンド信号 m(t) のスペクトルを示します。

m(t) は次式で与えられます。

ここで、C0、C1、C2 はゲインです。適切な変調レベルを生成するために、これらのゲインが (L(t)±R(t)) 信号、19 kHz のパイロット トーン、RDS/RBDS 副搬送波の振幅をそれぞれスケーリングします。

復調器は、中心周波数 19 kHz、38 kHz、57 kHz の 3 つのバンドパス フィルターと、カットオフ周波数 3 dB の 15kHz のローパス フィルターに m(t) を適用します。19 kHz のバンドパス フィルターは、パイロット トーンを変調信号から抽出します。復元されたパイロット トーンの周波数は 2 倍および 3 倍になり、38 kHz と 57 kHz の信号を生成します。これは (L – R) 信号と RDS/RBDS 信号をそれぞれ復調します。ステレオ音声を生成する左右のチャネルをスケーリングしたものを生成するため、(L + R) 信号と (L – R) 信号が加算および減算されます。RDS/RBDS 信号は 57 kHz 信号とミキシングすることで復元されます。

FM ブロードキャスト復号化器のブロック線図を示します。

すべて展開する

オーディオ入力ファイルを読み込み、FM broadcast ブロックを使用して変調および復調を行います。入力信号のスペクトルを復調された信号のスペクトルと比較します。

doc_fmbroadcast モデルを開きます。

モデルを実行します。ベースバンド FM 信号のスペクトルは、高い周波数では元の波形に比べて減衰します。

モデルで変調器と復調器の [Frequency deviation (Hz)] パラメーターと [Pre-emphasis filter time constant (s)] パラメーターを変化させ、FM 信号スペクトルへの影響を観察します。

制限

入力長はオーディオ間引き係数の整数倍でなければなりません。[RBDS demodulation] チェック ボックスがオンになっている場合、入力長はさらに RBDS 間引き係数の整数倍でなければなりません。

サポートされているデータ型

端子サポートされているデータ型
信号入力
  • 倍精度浮動小数点

  • 単精度浮動小数点

信号出力
  • 倍精度浮動小数点

  • 単精度浮動小数点

参照

[1] Chakrabarti, I. H., and Hatai, I. “A New High-Performance Digital FM Modulator and Demodulator for Software-Defined Radio and Its FPGA Implementation.” International Journal of Reconfigurable Computing. Vol. 2011, No. 10.1155/2011, 2011, p. 10.

[2] Taub, Herbert, and Donald L. Schilling. Principles of Communication Systems. New York: McGraw-Hill, 1971, pp. 142–155.

[3] Der, Lawrence. “Frequency Modulation (FM) Tutorial”. FM Tutorial. Silicon Laboratories Inc., pp. 4–8.

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

R2015a で導入