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comm.DiscreteTimeVCO
可変周波数正弦波を生成する
説明
DiscreteTimeVCO
(電圧制御発振器) オブジェクトは、静止周波数プロパティからの周波数シフトが入力信号に比例する信号を生成します。入力信号は電圧として解釈されます。
可変周波数正弦波は次により生成します。
メモ
R2016b 以降では、step
メソッドを使用して、System object™ によって定義された演算を実行する代わりに、引数を関数であるかのように使ってオブジェクトを呼び出すことができます。たとえば、y = step(obj,x)
と y = obj(x)
は同等の演算を実行します。
構築
H = comm.DiscreteTimeVCO
は、離散時間電圧制御発振器 (VCO) System object H
を作成します。このオブジェクトは、指定の静止周波数から入力信号に比例する値にシフトした周波数の正弦波信号を生成します。
H = comm.DiscreteTimeVCO(
は、指定の各プロパティが指定の値に設定された離散時間 VCO オブジェクト Name
,Value
)H
を作成します。(Name1
,Value1
,...,NameN
,ValueN
) のように、追加の名前と値のペアの引数を任意の順番で指定できます。
プロパティ
|
出力信号の振幅 出力信号の振幅を倍精度または単精度のスカラー値として指定します。既定の設定は |
|
入力が 0 のときの出力信号の周波数 出力信号の Hz 単位の静止周波数を倍精度または単精度、実数のスカラー値として指定します。既定の設定は |
|
出力信号の周波数シフトの感度 入力に対する出力信号周波数シフトの感度を倍精度または単精度の、実数のスカラー値として指定します。既定の設定は |
|
出力信号の初期位相 出力信号のラジアン単位の初期位相を倍精度または単精度の、実数のスカラー値として指定します。既定の設定は |
|
入力のサンプルレート 入力の Hz 単位のサンプルレートを倍精度または単精度の、正のスカラー値として指定します。既定の設定は |
メソッド
step | 可変周波数正弦波を生成する |
例
アルゴリズム
このオブジェクトは、Discrete-Time VCO ブロックのリファレンス ページで説明されているアルゴリズム、入力、および出力を実装しています。ただし、このオブジェクトとこれに対応するブロックは、キャスト手法と精度演算の問題における以下の違いのために、単精度入力またはプロパティ値に対して正確に同じ出力を生成しない可能性があります。
ブロックは、常に中間の算術演算の結果を入力データ型にキャストします。オブジェクトは中間結果をキャストせず、MATLAB がデータ型を決定します。オブジェクトは、最終結果を入力データ型にキャストします。
SampleRate
オブジェクト プロパティは単精度または倍精度で指定できます。ブロックはこれを許可しません。混在するデータ型のある 2 つより多いオペランドの算術演算では、演算の順序によっては結果が異なる可能性があります。つまり、次の計算もブロックとオブジェクトの出力の差異に影響することがあります。
input * sensitivity *
sampleTime
ブロックは、左から右にこの計算を実行します。ただし、sensitivity *
sampleTime
が 1 回きりの計算なので、オブジェクトはこれを次の方式で計算します。input * (sensitivity *
sampleTime
)
拡張機能
バージョン履歴
R2012a で導入