ハードウェアインザループシミュレーション(HILS)による量産/試作コントローラのテスト
概要
新しいコンセプトやアルゴリズムを実装した新規のシステムに対する実機での評価は、最も重要なテスト工程の一つです。しかし、試験業務そのものに加えて、テストベンチの準備や試験条件下への外環境(温度等)の調整、ハードウェア・ソフトウェアの予期しない不具合・設定漏れなどによる動作不良等、多くのコストと時間を費やす工程でもあります。
モデルベースデザインを利用した開発プロセスの一部であるハードウェアインザループシミュレーション (HILS)は、このような課題を解決する有力なソリューションの一つです。HILSは、実機試験環境をシミュレータで模擬します。これによりコントローラの機能評価を実際の試験環境に近い状況で実施することができます。また、任意の環境条件への素早い変更や、実機では難しい故障モードの再現など、シミュレーションならではの柔軟性を生かした再現性の高い試験が可能になります。
このHILSの環境構築をサポートするのが、MathWorksが提供しているSimulink Real-Timeです。Simulink Real-Timeは、HILSシミュレータを構築するためのカーネルおよびライブラリブロックや、試験中のパラメータ調整や信号のモニタリング/ロギング機能を提供します。また、Simscapeをはじめとしたプラントモデリングツールでデザインしたモデルの実装や、Simulinkのテスト用オプションを組み合わせたテストの自動化が可能です。
このコンテンツでは、HILS関連のデモを通して、Simulink Real-Timeをはじめとした各種ツールで実現できる試験環境を紹介します。
ハイライト
- Simulink Real-Timeの基本機能とハードウェア構成
- 機械・油圧・電機などで構成されるマルチドメインなシステムのHILS環境のモデリング
- Powertrain Blocksetを活用した車両HILS
- Simulink Testによるテストオートメーション (テストの自動化)
本セッションは約1時間です。
Flashをお使いの方は、ビデオ上にマウスオーバーすると目次をご覧いただけます。
録画: 2017 年 6 月 27 日