モデルベースデザイン (MBD、モデルベース開発) を用いたソフトウェア アーキテクチャを使用することで、ソフトウェア エンジニアは、ソフトウェアの複雑度を管理し、コミュニケーションを改善し、最適化されたソフトウェアを提供できます。
Simulink と System Composer を組み合わせることで、詳細な実装モデルで構成される、記述的なソフトウェア アーキテクチャ モデルを作成するための単一の環境が構築されます。この接続された環境では、アーキテクチャと設計にまたがる開発スレッドの同期状態が維持されます。エンジニアは、デジタルスレッドを確立して、ソフトウェア要件、アーキテクチャモデル、実装モデル、組み込みソフトウェア間を移動することができます。
- ソフトウェア要件を取得および管理して、影響およびカバレッジを解析します。
- ソフトウェア アーキテクチャと AUTOSAR Classic や AUTOSAR Adaptive などの業界固有のアーキテクチャを作成します。
- クラス ダイアグラム ビューなどのカスタマイズされたモデルビューを作成して、アーキテクチャモデルを詳細まで理解し、解析します。
- クライアント/サーバー ポートなどのソフトウェア固有の構造を使用して、コンポーネントの実装を定義します。
- シミュレーションベースのテストにより要件の妥当性を確認し、ソフトウェア アーキテクチャを検証します。
- シミュレーションと実装の準備が整ったコンポーネントを使用し、要件のアーキテクチャへの組み込みと改善を反復的に実行します。
ソフトウェア アーキテクチャの作成
System Composer を使用することで、ソフトウェア コンポーネント、ポート、およびインターフェイスで構成されるソフトウェア アーキテクチャを作成し、実行順序を定義して、ソフトウェア アーキテクチャをシミュレーションできます。
![AUTOSAR Classic と AUTOSAR Adaptive の両方のアプリケーションに対応した、AUTOSAR Architecture Model Studio と直観的なエディターのスクリーンショット。](https://jp.mathworks.com/solutions/software-architectures/_jcr_content/mainParsys/band_608939543_copy_/mainParsys/upsize/mainParsys/columns/1/image_copy.adapt.full.medium.jpg/1733829002757.jpg)
サービス指向アーキテクチャの作成
サービス指向アーキテクチャ (SOA) は、サービスと呼ばれるモジュラー ソフトウェア ユニットが集合したアプリケーションを作成するための最新のソフトウェア アーキテクチャのパラダイムです。こうしたサービスベースのアプリケーションは、明確に定義されたクライアント/サーバー インターフェイスを通じて相互に通信します。
System Composer では、クライアントポートとサーバーポート、および関連するサービス インターフェイスを使用し、ソフトウェア コンポーネント間の同期および非同期のクライアント/サーバー通信を作成できます。
関連情報
AUTOSAR アーキテクチャの作成
System Composer と AUTOSAR Blockset を使用することで、 インターフェイス、データ型、プロファイル、およびステレオタイプを持つ AUTOSAR Classic および AUTOSAR Adaptive のコンポジションとコンポーネントを Simulink 上で作成できます。
- Classic プラットフォーム: マイクロコントローラーで実行されるパワートレイン、シャシー、ボディとインテリアのエレクトロニクスなどの従来のアプリケーションに使用
- Adaptive プラットフォーム (SOA ベース): 高性能プロセッサで実行される高度な自動運転、V2X、無線によるソフトウェア更新など、計算量の多いアプリケーションに使用