Fuzzy Logic Toolbox™ は、ファジィ論理に基づいたシステムを解析、設計、およびシミュレーションするための MATLAB® 関数とアプリ、および Simulink® ブロックを提供します。この製品には、ファジィ推論システムを設計する手順が用意されています。ファジィ クラスタリングや適応ニューロファジィ学習などの多くの基本的な手法が関数として提供されています。
このツールボックスにより、単純な論理ルールを用いて複雑なシステム挙動をモデル化し、これらのルールをファジィ推論システムに実装することができます。これはスタンドアロンのファジィ推論エンジンとして使用することができます。また、Simulink でファジィ推論ブロックを使用して、動的システム全体の包括的なモデルの中でファジィシステムをシミュレーションすることができます。
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Fuzzy Logic Designer
Fuzzy Logic Designer アプリまたはコマンドライン関数を使用して、ファジィ推論システムを対話的に設計してテストします。入力および出力変数を追加または削除することが可能です。また、入力および出力メンバーシップ関数とファジィ if-then ルールを指定することができます。ファジィ推論システムを作成したら、それを評価および可視化することができます。
Mamdani および菅野ファジィ推論システム
Mamdaniおよび菅野ファジィ推論システムを実装します。Mamdani システムを菅野システムに変換することができます。また、ファジィツリーを用いて相互接続された小さなファジィシステムの集合として、複雑なファジィ推論システムを実装することもできます。
Type-2 ファジィ推論システム
追加のメンバーシップ関数の不確かさを用いて、インターバル Type-2 ファジィ推論システムを作成して評価します。Type-2 の Mamdani および菅野ファジィ推論システムの両方を作成することができます。
ファジィシステムの調整
遺伝的アルゴリズムや粒子群最適化などの Global Optimization Toolbox での調整手法を使用して、ファジィ メンバーシップ関数のパラメーターを調整し、新規ファジィルールを学習します。単一のファジィ推論システム、または少ない入力で階層的に接続された複数の FIS を含むファジィツリーのパラメーターとルールを調整することができます。
適応ニューロファジィ推論システムの学習
ニューラル ネットワークの学習に用いられる手法と似たニューロ適応学習手法を用いて、菅野ファジィ推論システムを学習させます。コマンドライン関数または Neuro-Fuzzy Designer アプリを使用して、手動での指定ではなく、入力/出力データで学習させることによりメンバーシップ関数を形成することができます。
対話型のクラスタリングツールまたはコマンドライン関数を使用して、大規模データセットから自然なグループを識別し、データの正確な表現を作成します。ファジィ c 平均法クラスタリングまたは減法クラスタリングを使用して、入力/出力学習データでクラスターを識別します。結果となるクラスター情報を使用して、菅野タイプのファジィ推論システムを生成し、データ挙動をモデル化します。
Simulink で Fuzzy Logic Controller ブロックを用いて、Type-1 ファジィ推論システムのパフォーマンスを評価してテストします。倍精度、単精度、および固定小数点の信号データ型を持つ入力信号を用いてファジィ推論システムをシミュレートできます。
Simulink または MATLAB で C コードを生成してファジィ推論システムを展開します。また、Fuzzy Logic Controller ブロックを用いて Simulink に実装されたファジィ推論システムのためのストラクチャード テキストを生成することもできます。単精度 C コードを生成してシステムのメモリフットプリントを小さくすることができます。ターゲットのプラットフォームが固定小数点演算のみをサポートする場合は、固定小数点コードを生成することができます。