メインコンテンツ

Vehicle Dynamics Blockset の座標系

Vehicle Dynamics Blockset™ では、3D 可視化環境における車両運動の計算やオブジェクトの配置に次の座標系を使用します。

環境

説明

座標系

Simulink® での車両運動

車両運動の計算に使用される "X"-"Y"-"Z" の座標軸のシーケンスと回転は "右手の法則" に従います。Vehicle Dynamics Blockset 3D シミュレーション環境では、SAE J670[2] 規格および ISO 8855[3] 規格で定義されている次の "右手" (RH) "直交" 座標系を使用します。

  • 地球固定 (慣性)

  • 車両

  • タイヤ

  • 車輪

座標系の向きは次のいずれかになります。

  • Z が下向き — SAE J670[2] で定義

  • Z が上向き — SAE J670[2] および ISO 8855[3] で定義

地球固定 (慣性) 座標系

車両座標系

タイヤおよび車輪の座標系

3D 可視化エンジン

Vehicle Dynamics Blockset では、オブジェクトの配置と 3D 可視化環境のクエリにワールド座標系を使用します。可視化環境でアクターの座標系を設定することもできます。

3D 可視化の座標系

地球固定 (慣性) 座標系

地球固定座標系の軸 ("XE""YE""ZE") は、慣性基準座標系で固定されます。慣性基準座標系は、線形加速度と角加速度がゼロ、角速度がゼロです。ニュートン物理学では、地球が慣性基準になります。

説明
XE

"XE" 軸は車両の前進方向です。

"XE" 軸と "YE" 軸は地面に平行です。地面は重力ベクトルに垂直な水平面です。

YE
ZE

垂直方向で、下向きが正で、重力ベクトルに平行です。

"Z" が下向きの方向から "Z" が上向きの方向に変換するには、正の 180 度の回転を X 軸に適用します。

車両座標系

車両座標系の軸 ("XV""YV""ZV") は、車両に付加された基準座標系で固定されます。車両のバネ上質量が原点になります。

Z が下向き

説明
XV"XV" 軸は前進方向で、車両の対称面に平行です。
YV

"YV" 軸は車両の対称面に垂直です。

"Z" が下向きの場合:

  • "YV" 軸は右向き

  • "ZV" 軸は下向き

ZV

タイヤおよび車輪の座標系

タイヤ座標系の軸 ("XT""YT""ZT") は、タイヤに付加された基準座標系で固定されます。タイヤと地面の接地点が原点になります。

車輪座標系の軸 ("XW""YW""ZW") は、車輪に付加された基準座標系で固定されます。車輪の中心が原点になります。

Z が上向きa

Z が下向き

a Reprinted with permission Copyright © 2008 SAE International. Further distribution of this material is not permitted without prior permission from SAE.

説明
XT"XT""YT" は道路平面に平行です。車輪平面と道路平面の交差部分で "XT" 軸の向きが決まります。
YT
ZT

"ZT" の向き:

  • Z が上向きの場合は上向き

  • Z が下向きの場合は下向き

XW

"XW""YW" は車輪平面に平行です。

  • "XW" は局所道路平面に平行です。

  • "YW" は車輪回転軸に平行です。

YW
ZW

"ZW" の向き:

  • Z が上向きの場合は上向き

  • Z が下向きの場合は下向き

その他の座標系

Z が上向きで半径と偏向を定義

Z が上向きの TYDEX H 座標系

3D 可視化の座標系

3D 可視化環境では、オブジェクトの配置や環境へのクエリのためにワールド座標系を使用します。環境内で正確な変換を行うために、アクターの座標系を設定できます。

3D 環境の座標系

3D 可視化環境では、座標軸が慣性基準座標系で固定されたワールド座標系を使用します。

説明
X

車両の前進方向

ロール — "X" 軸を中心とした右手系の回転

Y

車両の右方向、地面に平行

ピッチ — "Y" 軸を中心とした右手系の回転

Z

上方向

ヨー — "Z" 軸を中心とした左手系の回転

アクターの座標系

アクターの座標系を設定するには、Simulation 3D ブロックの [座標系] パラメーターを使用します。これらは、3D 環境内でのアクターの変換用の座標系です。

座標系

ブロック設定

説明
ワールド座標系Default

ワールドで Unreal Engine® 座標系を使用します。Unreal Engine 座標系は、単位が m および rad である左手系の直交座標系です。

座標軸

  • "X" 軸は、観察者から離れる方向を指します。

  • "Y" 軸は右方向を指します。

  • "Z" 軸は上方向を指します。

回転

  • ロール — "X" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ピッチ — "Y" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ヨー — "Z" 軸を中心とした反時計回りの回転

MATLAB® 座標系MATLAB

MATLAB 座標系は、単位が m および rad である "Z" が上向きの右手系の直交座標系です。

座標軸

  • "X" 軸は、観察者から離れる方向を指します。

  • "Y" 軸は左方向を指します。

  • "Z" 軸は上方向を指します。

回転

  • ロール — "X" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ピッチ — "Y" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ヨー — "Z" 軸を中心とした時計回りの回転

ISO 8855 標準座標系ISO8855

ISO 8855[2] (Simulink 3D Animation)標準座標系は、単位が m および度である "Z" が上向きの右手系の直交座標系です。

座標軸

  • "X" 軸は、観察者から離れる方向を指します。

  • "Y" 軸は左方向を指します。

  • "Z" 軸は上方向を指します。

回転

  • ロール — "X" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ピッチ — "Y" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ヨー — "Z" 軸を中心とした時計回りの回転

X3D ISO 標準座標系VRML

X3D ISO 標準座標系は、単位が m および rad である "Y" が上向きの右手系の直交座標系です。

座標軸

  • "X" 軸は、観察者から離れる方向を指します。

  • "Y" 軸は上方向を指します。

  • "Z" 軸は右方向を指します。

回転

  • ロール — "X" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ピッチ — "Y" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ヨー — "Z" 軸を中心とした時計回りの回転

SAE 座標系 SAE または AERO

SAE J670 標準座標系は、単位が m および rad である "Z" が下向きの右手系の直交座標系です。これは SAE J670[1] (Simulink 3D Animation)標準で定義されています。この座標系は、航空宇宙用途で使用されます。詳細については、Body Coordinates (Aerospace Blockset)を参照してください。

座標軸

  • "X" 軸は、観察者から離れる方向を指します。

  • "Y" 軸は右方向を指します。

  • "Z" 軸は下方向を指します。

回転

  • ロール — "X" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ピッチ — "Y" 軸を中心とした時計回りの回転

  • ヨー — "Z" 軸を中心とした時計回りの回転

参照

[1] Gillespie, Thomas. Fundamentals of Vehicle Dynamics. Warrendale, PA: Society of Automotive Engineers, 1992.

[2] Vehicle Dynamics Standards Committee. Vehicle Dynamics Terminology. SAE J670. Warrendale, PA: Society of Automotive Engineers, 2008.

[3] Technical Committee. Road vehicles — Vehicle dynamics and road-holding ability — Vocabulary. ISO 8855:2011. Geneva, Switzerland: International Organization for Standardization, 2011.

[4] Unrau, H.-J., and Zamow J. TYDEX-Format: Description and Reference Manual. Release 1.3, 1997.

参考

トピック

外部の Web サイト