メインコンテンツ

VTOL UAV のコントローラーの設計と調整

この例のシリーズでは、リファレンス アプリケーション テンプレートを使用して、垂直離着陸 (VTOL) UAV コントローラーを設計および調整する方法を示します。この例のシリーズでは、Simulink プロジェクトを使用して、リファレンス アプリケーション テンプレートにアクセスし、変更を加えます。MATLAB プロジェクトの詳細については、プロジェクトの作成を参照してください。

このリファレンス アプリケーションは、ティルトローター構成の VTOL UAV をモデル化します。この構成では、VTOL UAV は 2 つの固定リア ローター、2 つのティルト フロント ローター、および翼を動作させます。この構成により、VTOL UAV はマルチコプターと同様に滑走路なしで垂直方向に離着陸でき、固定翼構成に遷移することで比較的速い巡航速度を実現できます。

Tilt-rotor VTOL UAV, with the front two motors tilting.

VTOL UAV の制御設計手順

この例のシリーズでは、都市環境でのミッションの全フェーズ (ホバリング飛行、固定翼飛行、これら 2 つのフェーズ間の遷移など) に合わせて VTOL UAV コントローラーを調整する方法を示します。このシリーズでは、ハードウェアインザループ (HITL) シミュレーションを行うためにコントローラーを PX4® Autopilot に展開して検証する方法と、Unreal Engine® を使用して 3D 環境でシミュレーションを可視化する方法も示します。

この例のシリーズは次の手順で構成されます。

VTOL UAV プロジェクトとモデルを開く

VTOLRefApp.prj Simulink プロジェクト ファイルには、Simulink モデルとそのサポート ファイルで構成されるリファレンス アプリケーションと、この例のシリーズで使用する追加ファイルおよびプロジェクト ショートカットが含まれています。次のコードを実行して、プロジェクト ファイルを開きます。

% Open the Simulink project.
prj = openProject("VTOLApp/VTOLRefApp.prj");

VTOLTiltrotor.slx Simulink モデルを開きます。

open_system("VTOLTiltrotor")

VTOL tilt-rotor model

VTOLTiltrotor Simulink モデルには、設計に応じてカスタマイズできる次の主なサブシステムが含まれています。

  • Ground Control Station — 一連の操縦を実行してミッションを完了するように VTOL UAV に指示します。

  • AutopilotLow level controller サブシステムと Guidance Test Bench サブシステムを含む VTOL UAV フライト コントローラー。Guidance test bench サブシステムには、離陸、前方遷移、ウェイポイント ナビゲーション、旋回移動、後方遷移、着陸などのさまざまなフライト モードにおける下位レベルのコントローラーの設定点を計算する上位レベルのコントローラーが含まれています。また、Guidance test bench サブシステムは、ミッション中にモードが切り替わる条件も決定します。

  • Manual Control Dashboard — このサブシステムを使用して、VTOL UAV を手動で制御します。このサブシステムを使用する前に、テスト ベンチの手動制御モードを有効にする必要があります。

  • Digital Twin — VTOL UAV プラント モデル。このサブシステムには、VTOL UAV の動的モデル、空力モデル、および推進モデルが含まれています。

  • Visualization — VTOL UAV 飛行を可視化します。

最初の VTOL UAV 飛行のシミュレーション

まず、VTOL UAV プラントを設定し、ホバリング構成を有効にします。MATLAB ツールストリップの [プロジェクト] タブにある [ショートカット] セクションで、[Set Up Plant] を選択します。あるいは、setupPlant 補助関数を使用できます。

setupPlant
Initialized VTOL model.
Enabled hover configuration.
Enabled hover guidance mission.

手動制御を有効にするには、[Hover] セクションで [Manual Mode] ショートカットを選択するか、setupHoverManual 補助関数を使用します。

setupHoverManual
Enabled hover manual testbench mode.

VTOLTiltrotor.slx モデルを実行し、VTOLTiltrotor/Manual Control Dashboard サブシステムに移動します。

Manual Control Dashboard subsystem.

[Hover Commands] スライダーを調整して、X、Y、および高度の値の設定点を手動で選択します。選択した設定点に VTOL UAV が追従することを観察します。

Plot of UAV position and attitude

この例のシリーズでは、ホバリング ガイダンス ミッションを使用してホバリング コントローラーのゲインを検証できます。これにより、VTOL UAV が都市環境で運用される際に、より高応答な設定点に追従できるようになります。ガイダンス ミッション中、Guidance Test Bench サブシステムは、ミッションおよび UAV の現在の状態に基づいてホバリング コントローラーの設定点を計算します。

再開してこの例のシリーズに含まれる他の例に進む前に、コマンド ウィンドウで次のコマンドを実行して、VTOLRefApp.prj Simulink プロジェクトを閉じる必要があります。

close(prj)

UAV がより複雑な軌跡を追従できることを確認する方法と、コントローラー ゲインを調整してホバリング モードでの追従性能を改善する方法の例については、Tune Control Design for VTOL UAV in Hover Configurationの例を参照してください。

参考

トピック