メインコンテンツ

このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。

クワッドコプターのアーキテクチャ設計を使用した航続時間の計算

この例では、System Composer™ と Requirements Toolbox™ を使用し、モデルベース システムズ エンジニアリング (MBSE) ワークフローに従って、ターゲットの緑色のボールに追従するクワッドコプターの物理アーキテクチャ [1] を作成する方法を示します。最初に要件を定義してから、モデル要素にステレオタイプとカスタム プロパティ値を使用してアーキテクチャ データを拡張し、最後に解析を使用して設計を反復的に改良します。

クワッドコプター設計の機能要件の定義

MBSE 方法論における最初のステップは、要件を定義することです。運用概念 "conops" でシステムの全体像を定義します。その後、conops の要件から機能要件を派生させ、さらに要件をリンクして論理サブシステムと物理サブシステムを定義します。

プロジェクトを開きます。

openProject("scExampleQuadcopterEndurance");

Simulink® カスタマイズを読み込みます。

sl_refresh_customizations

物理アーキテクチャ モデルをメモリに読み込み、その要件リンクを表示します。

systemcomposer.loadModel("QuadArchPhysical");

要件セットを読み込みます。

  • 運用概念

slreq.load("conops.slreqx");
  • 機能要件

slreq.load("FunctionalReqs_Quad.slreqx");
  • 論理要件

slreq.load("LogicalReqs_Quad.slreqx");
  • 物理要件

slreq.load("PhysicalReqs_Quad.slreqx");

要件エディター (Requirements Toolbox)を開きます。

slreq.editor

conops の要件 Target Characteristics を検証します。[Decomposed by] のリストにある要件は、最上位の要件に含まれる要件を表しています。[派生] のリストにある要件 Target Identification は、conops の要件から派生した要件を表しています。

Requirement sets in the Requirement Editor including con ops, functional requirements, logical requirements, and physical requirements.

クワッドコプターの物理アーキテクチャ モデルを開くには、次のコードを実行します。

systemcomposer.openModel("QuadArchPhysical");

コンポーネントを選択し、ツールストリップで [書式設定][イメージをブロックに追加] に移動して、コンポーネントにマスク アイコンを追加します。[ツール] フォルダーからマスク アイコンを参照します。[OK] をクリックします。

Requirements Toolbox の [要件マネージャー] で要件とアーキテクチャをまとめて管理します。[アプリ][要件マネージャー] に移動します。System Composer に要件パースペクティブが表示されます。このパースペクティブで、物理アーキテクチャの特定のコンポーネントにどの要件が関連付けられているかを確認できます。

Quadcopter architecture model with GCS, Comms, Quadcopter, and Green Ball components.

ステレオタイプとプロパティを使用した機能設計の指定

プロファイルで定義されるステレオタイプには、ステレオタイプが適用されるモデル要素のメタデータを指定するプロパティが含まれています。

プロファイル エディターツールを開くには、System Composer のツールストリップで [モデル化][プロファイル エディター] に移動します。あるいは、次のコマンドを実行します。

systemcomposer.profile.editor

Profile Editor with quadcopter comms profile and quadcopter physical properties profile. The air vehicle stereotype is highlighted showing many of its properties.

AirVehicle ステレオタイプがコンポーネントに適用されています。継承元のベース ステレオタイプは HW_Implementation です。AirVehicle ステレオタイプの各プロパティは、Type で定義されたデータ型で指定されます。Unit で工学単位が定義されたプロパティもあります。クワッドコプターの物理アーキテクチャのコンポーネントに AirVehicle ステレオタイプを適用して、それらのコンポーネントを特定のプロパティ値で詳しく記述できます。プロパティ インスペクターで、RPiCam_RadioComms コンポーネントの次のプロパティ値を定義します。

The comms component is selected, and the Property Inspector is open and shows the assigned AirVehicle stereotype with property values defined.

クワッドコプター設計の航続時間を計算するためのロールアップ解析の実行

Instantiate Architecture Modelツールを開くには、System Composer のツールストリップで [モデル化][解析モデル] に移動します。QuadcopterPhysicalProperties プロファイルのすべてのステレオタイプを選択します。[開く] open.png ボタンをクリックし、解析関数ファイル calculateEndurance.m を開きます。[反復順序]Bottom-up を選択します。[インスタンス化] をクリックします。

Instantiate architecture model tool showing the selected stereotypes to analyze over, the analysis function, and the instance model name.

Analysis Viewerツールで、解析関数を使用して BatteryCapacityPayloadBatteryCapacityPowerDrawTotalMass などのロールアップ プロパティ値を計算できます。性能特性の PowerDrawEndurance も解析関数で計算されます。詳細については、Analysis Function Constructsを参照してください。[解析] をクリックすると解析結果が表示され、黄色で強調表示されます。

Calculated properties in the Analysis Viewer include battery capacity at 650 and endurance at around 3.82 which is a calculated value.

Endurance プロパティは次の方程式で計算され、この特定の構成では約 3.825 です。

endurance=(batteryCapacity1000)(totalPowervoltage)*60

Variant Componentブロックで GCSQuadcopter のバリアント構成を変更して解析関数を再度実行することで、Endurance を計算し、提示されるさまざまな設計を比較できます。

参照

[1] Faisandier, Alan, and Rick Adcock. “Physical Architecture.” Guide to the Systems Engineering Body of Knowledge (SEBoK) v. 2.7, released October 31, 2022. https://sebokwiki.org/wiki/Physical_Architecture.

参考

ブロック

ツール

関数

トピック