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summary

DriftDiagnostics オブジェクトの概要テーブル

R2022a 以降

    説明

    summary(DDiagnostics) は、関数 detectdrift から返される多重検定補正ドリフト ステータスとドリフト診断の概要を表示します。

    S = summary(DDiagnostics) は、ドリフト診断結果の概要が格納された table S を返します。

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    2 つの変数をもつベースライン データとターゲット データを生成します。ターゲット データで 2 つ目の変数の分布パラメーターを変化させます。

    rng('default') % For reproducibility
    baseline = [normrnd(0,1,100,1),wblrnd(1.1,1,100,1)];
    target = [normrnd(0,1,100,1),wblrnd(1.2,2,100,1)];

    並べ替え検定を実行して、ベースライン データとターゲット データの間のドリフトを調べます。

    DDiagnostics = detectdrift(baseline,target);

    ドリフト診断の概要を表示します。

    summary(DDiagnostics)
        Multiple Test Correction Drift Status: Drift
    
              DriftStatus    PValue      ConfidenceInterval  
              ___________    ______    ______________________
    
        x1     "Stable"      0.285       0.25719      0.31408
        x2     "Drift"       0.003     0.0006191     0.008742
    

    summary では、概要テーブルの上に多重検定補正ドリフト ステータスが表示されます。detectdrift は、既定の多重検定補正方法であるボンフェローニを使用して、データ全体についてのドリフトステータスを Drift と判定しています。概要テーブルには、変数ごとに 1 つずつ 2 つの行があります。列は 3 つで、ドリフト ステータス、推定 "p" 値、推定 "p" 値の 95% 信頼限界がそれぞれ格納されます。detectdrift は、1 つ目の変数についてはドリフト ステータスを安定しているものと識別し、2 つ目の変数については分布のドリフトを検出しています。2 つ目の変数については信頼限界の上限が既定のドリフトしきい値 0.05 より低いため、この変数のドリフト ステータスは Drift になっています。

    2 つの変数をもつベースライン データとターゲット データを生成します。ターゲット データで 2 つ目の変数の分布パラメーターを変化させます。

    rng('default') % For reproducibility
    baseline = [normrnd(0,1,100,1),wblrnd(1.1,1,100,1)];
    target = [normrnd(0,1,100,1),wblrnd(1.2,2,100,1)];

    並べ替え検定を実行して、ベースライン データとターゲット データの間のドリフトを調べます。

    DDiagnostics = detectdrift(baseline,target);

    ドリフト診断の概要を table S に保存します。

    S = summary(DDiagnostics)
    S=3×3 table
                        DriftStatus    PValue      ConfidenceInterval  
                        ___________    ______    ______________________
    
        x1               "Stable"      0.285       0.25719      0.31408
        x2               "Drift"       0.003     0.0006191     0.008742
        MultipleTest     "Drift"         NaN           NaN          NaN
    
    

    結果を table に保存する場合、summary は多重検定補正ドリフト ステータスを変数の下の MultipleTest の行に格納します。多重検定補正に "p" 値や信頼区間はないため、それらについては NaN が格納されます。

    detectdrift の呼び出しで EstimatePValues を false に設定した場合、推定や信頼区間の計算はソフトウェアで実行されません。この場合、S には、detectdrift の呼び出しで各変数について指定したメトリクスの名前と初期値が格納されます。

    DDiagnostics = detectdrift(baseline,target,EstimatePValues=false);
    S = summary(DDiagnostics)
    S=2×2 table
              MetricValue       Metric    
              ___________    _____________
    
        x1      0.22381      "Wasserstein"
        x2      0.36879      "Wasserstein"
    
    

    入力引数

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    ドリフト検出用の並べ替え検定の診断。detectdrift から返される DriftDiagnostics オブジェクトとして指定します。

    出力引数

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    ドリフト診断結果の概要。table として返されます。既定では、S には、detectdrift の呼び出しでドリフト検出用に指定された各変数の行と多重検定のドリフト ステータスの行 MultipleTest が含まれます。この場合、S の列は次のとおりです。

    列名説明
    DriftStatus並べ替え検定の終了時のドリフト ステータス: Drift、Warning、または Stable
    PValue推定 p 値
    ConfidenceInterval推定 p 値の信頼区間

    detectdrift の呼び出しで EstimatePValues の値を false に設定した場合、SMultipleTest の行は含まれず、S の行数はドリフト検出用に指定された変数の数と等しくなります。この場合、S の列は次のとおりです。

    列名説明
    MetricValue並べ替え検定で使用されたメトリクスの値
    Metric並べ替え検定で使用されたメトリクス

    バージョン履歴

    R2022a で導入