ジョイントのモーション プロファイルの指定
この例では、Revolute Joint ブロックの運動を指定して、ジョイントでの対応する作動トルクを測定する方法を示します。この例では、4 節リンク機構を使用します。
リンク機構を駆動するため、クランク角に対して時変位置信号を指定します。その後、Revolute Joint ブロックを使用して、指定された運動に対応するジョイントでの作動トルクを検知します。
モデルの作成
MATLAB® コマンド プロンプトで、「
openExample("sm/DocFourBarLinkageModelExample")
」と入力し、リンク機構モデルを開きます。モデルを作成する方法の詳細については、閉ループ連鎖のモデル化を参照してください。Base-Crank Revolute Joint ブロックをダブルクリックして、次のパラメーターを指定します。
パラメーター 設定 [Actuation] 、 [Torque] Automatically Computed
[Actuation] 、 [Motion] Provided by Input
[Sensing] 、 [Actuator Torque] 選択 ブロックに 2 つの物理量信号端子が表示されます。入力端子 [q] は、ジョイントの角度位置を受け入れます。出力端子 [t] は、指定された角度位置を得るために必要なジョイントの作動トルクを提供します。
4 つの各 Revolute Joint ブロックについて、[Internal Mechanics] セクションで [Damping Coefficient] を
5e-4
N*m/(deg/s)
。シミュレーション中、ジョイント座標系間の減衰力が、ジョイントにおける散逸性の損失に相当します。次のブロックをモデルに追加します。これらのブロックを使用して、作動位置信号を指定し、ジョイントの作動トルクをプロットできます。
ブロック ライブラリ Simulink-PS Converter [Simscape] 、 [Utilities] PS-Simulink Converter [Simscape] 、 [Utilities] Scope [Simulink] 、 [Sinks] Signal Editor [Simulink] 、 [Sources] 次の図のようにブロックを接続します。
Simulink-PS Converter ブロックをダブルクリックして、以下のパラメーターを指定します。
パラメーター 値 [入力の取り扱い] 、 [フィルター処理と微分] [入力のフィルター処理、微分の算出]
[入力の取り扱い] 、 [入力フィルター次数] [2 次フィルター処理]
Signal Editor ブロックを使用して位置信号を指定します。この例では、信号に対して既定の単位 rad を使用します。Simulink-PS Converter ブロックを使用して、入力信号の単位を変更できます。
Signal Editor ブロックをダブルクリックしてダイアログ ボックスを開きます。
[信号プロパティ] で、[信号エディターを起動します] ボタン をクリックして [信号エディター] ウィンドウを開きます。
[信号エディター] ウィンドウの左側のペインで [シナリオ] を展開し、[プロット/編集] チェック ボックスをオンにして、図に示すようにデータを編集します。この信号は、t = 1s 以降での一定の角速度 1 rad/s に対応します。
[信号エディター] タブで [保存] をクリックしてデータを MAT ファイルに保存します。[信号エディター] ウィンドウを閉じます。
ダイアログ ボックスの [信号プロパティ] で [データを内挿する] を選択し、[適用]、[OK] をクリックします。
モデルのシミュレーション
シミュレーションを実行します。Mechanics Explorer に、4 節リンク機構モデルの動的な表示が開きます。
スコープ ウィンドウを開きます。プロットにジョイントの作動トルクが表示されます。これを使用することで、指定した運動を得ることができます。