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Brick Solid
ジオメトリ、慣性、および色をもつ固体直方体要素
ライブラリ:
Simscape /
Multibody /
Body Elements
説明
Brick Solid ブロックは、ジオメトリの中心が基準座標系の原点と一致する角柱の形状です。角柱の表面は基準座標系の x、y、z 軸に対して垂直になります。
Brick Solid ブロックは、付加された座標系にジオメトリ、慣性、および色をもつ固体要素を追加します。直方体の固体要素は、単純な剛体か複合剛体のパーツのいずれかになります。複合剛体は剛結合された固体のグループで、多くの場合は剛体変換を介して空間的に隔てられます。複合剛体をモデル化するには、Brick Solid と他の固体ブロックを Rigid Transform ブロックで結合します。
既定では、このブロックは自動的に固体の質量特性を計算します。この設定は、[Inertia] 、 [Type] ブロック パラメーターで変更できます。
固体の位置と向きは基準座標系で符号化されます。既定の構成では、ブロックは基準座標系のみを提供します。固体のジオメトリの特徴に基づいて追加の座標系を定義する手段が座標系作成インターフェイスで提供されます。このインターフェイスにアクセスするには、[Frames] 展開可能領域で作成ボタン を選択します。
派生特性
ブロックのダイアログ ボックスで、固体の質量特性の計算値を直接確認できます。[Inertia] 、 [Type] パラメーターを [Calculate from Geometry]
に設定すると、ブロックによって新しいノード [Derived Values] が表示されます。このノードにある [Update] ボタンをクリックすると、質量特性が計算され、その値がボタンの下のフィールドに表示されます。
[Derived Values] の表示
可視化ペイン
ブロックのダイアログ ボックスには、折りたたみ可能な可視化ペインがあります。このペインは、モデル化している固体の視覚的なフィードバックを即座に提供します。これを使用して、固体の形状や色に問題がある場合は見つけて修正します。標準ビューを選択するか、固体を回転、パン、ズームすることにより、さまざまな視点から固体を調べることができます。
[Update Visualization] ボタン を選択すると、固体のジオメトリに対する最新の変更が可視化ペインに表示されます。固体に対する変更を確定するには、[Apply] または [OK] を選択します。ブロックのダイアログ ボックスを閉じる前に [Apply] または [OK] を選択しないと、それらの変更は破棄されます。
直方体の固体の可視化ペイン
可視化ペインを右クリックすると、可視化の状況依存メニューにアクセスできます。このメニューでは追加オプションが提供され、背景色を変更したり、可視化ペインを複数のタイルに分割したり、ビュー規則の設定を既定の [+Z up (XY Top)] から変更したりできます。
例
単純なボディの作成
この例では、剛体をモデル化する際の最初のステップを説明します。このモデルは単純なボディ (直方体) で、両端に 1 つずつ座標系があり、重心に基準座標系があります。ボディの慣性は、一定の密度をもつジオメトリの慣性として指定されています。ブロックは、適切な慣性コンポーネントを自動的に計算します。これが、実際の剛体における最初の近似として機能します。それ以降の反復でさらに詳細を追加して、実際の剛体のより正確なモデルを得ることができます。
端子
座標系
ジオメトリ
G — ジオメトリ
ジオメトリ
固体を表すジオメトリ。この端子を Spatial Contact Force ブロックに接続して固体の接触をモデル化します。
依存関係
この端子を有効にするには、[Geometry] で [Export] を展開し、[Entire Geometry] を選択します。
パラメーター
ジオメトリ
Dimensions — 直方体の幅、厚さ、高さ
[1 1 1] m
(既定値) | スカラーと長さの単位
固体の基準座標系の x、y、z 軸に沿った直方体の各辺の長さ。これらの長さにより、直方体の幅、厚さ、高さが与えられます。順序に決まりはありません。
Entire Geometry — ブロックの実際のジオメトリをエクスポート
off
(既定値) | on
[Entire Geometry] を選択すると、Brick Solid ブロックの実際のジオメトリがエクスポートされ、Spatial Contact Force ブロックなどの他のブロックに使用できます。
依存関係
このオプションを有効にするには、[Export] で [Entire Geometry] を選択します。
慣性
Type — 使用する慣性パラメーター表現
Calculate from Geometry
(既定値) | Point Mass
| Custom
使用する慣性パラメーター表現。回転慣性は無視できるものとして集中質量をモデル化するには、[Point Mass]
を選択します。慣性モーメントと慣性乗積を指定して分布質量をモデル化するには、[Custom]
を選択します。既定の設定の [Calculate from Geometry]
では、回転慣性の特性を固体のジオメトリと指定した質量または質量密度からブロックで自動的に計算できます。
Based on — 慣性の計算で基準とするパラメーター
Density
(既定値) | Mass
慣性の計算で使用するパラメーター。ブロックは、固体のジオメトリと選択されたパラメーターから慣性テンソルを取得します。材料特性がわかっている場合は [Density]
を使用します。固体の総質量がわかっている場合は [Mass]
を使用します。
Density — 材料の単位体積あたりの質量
1000 kg/m^3
(既定値)
材料の単位体積あたりの質量。質量密度は正の値と負の値をとります。固体ボディの中空の影響をモデル化するには、負の質量密度を指定します。
質量 — 固体要素の総質量
1 kg
(既定値) | スカラーと質量の単位
固体要素による総質量。このパラメーターは正と負をとります。複合ボディ (複数の固体と慣性で構成されるボディ) の中空の影響を取得するには、負の値を使用します。ボディの質量が全体で正になるように注意してください。
Custom: Center of Mass — 重心の座標
[0 0 0] m
(既定値) | 3 要素ベクトルと長さの単位
ブロックの基準座標系を基準とする重心の [x y z] 座標。重心は一様な重力場でのみ質量中心と一致します。
Custom: Moments of Inertia — 慣性テンソルの対角要素
[1 1 1] kg*m^2
(既定値) | 3 要素ベクトルと質量*長さ^2 の単位
慣性モーメント [Ixx Iyy Izz] の 3 要素ベクトル。重心を原点とし、座標軸がブロックの基準座標系と平行な座標系を基準に、慣性モーメントの各要素を指定します。慣性モーメントは慣性テンソルの対角要素です。
ここで、
Custom: Products of Inertia — 慣性テンソルの非対角要素
[0 0 0] kg*m^2
(既定値) | 3 要素ベクトルと質量*長さ^2 の単位
慣性乗積 [Iyz Izx Ixy] の 3 要素ベクトル。重心を原点とし、座標軸がブロックの基準座標系と平行な座標系を基準に、慣性乗積の各要素を指定します。慣性乗積は慣性テンソルの非対角要素です。
ここで、
Calculate from Geometry: Derived Values — 質量特性の計算値の表示
ボタン
固体の質量特性 (質量、重心、慣性モーメント、および慣性乗積) の計算値の表示。[Update] ボタンをクリックすると、固体の質量特性が計算されて表示されます。常に最新の値が表示されるように、ブロック パラメーターに変更を加えた後は毎回このボタンをクリックしてください。
重心は固体のローカル基準座標系で解決されます。慣性モーメントと慣性乗積は解決の慣性座標系でそれぞれ解決されます。この座標系は、座標軸は基準座標系と平行ですが、原点は固体の重心と一致します。
依存関係
質量特性を計算して表示するオプションは、[Inertia] 、 [Type] ブロック パラメーターが [Calculate from Geometry]
に設定されている場合にアクティブになります。
グラフィックス
Type — 可視化に使用するグラフィックス
From Geometry
(既定値) | Marker
| None
固体の視覚的表現のタイプ。[From Geometry]
、[Marker]
、または [None]
として指定します。固体の視覚的表現を表示するには、パラメーターを [From Geometry]
に設定します。固体をマーカーとして表現するには、パラメーターを [Marker]
に設定します。モデルの可視化で固体を非表示にするには、パラメーターを [None]
に設定します。
Visual Properties — 色と不透明度のパラメーター表現
Simple
(既定値) | Advanced
視覚特性を指定するパラメーター表現。[Diffuse Color] と [Opacity] を指定するには、[Simple]
を選択します。[Specular Color]、[Ambient Color]、[Emissive Color]、[Shininess] など、他の視覚特性を指定するには、[Advanced]
を選択します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Type] を [From Geometry]
または [Marker]
に設定します。
Shape — 固体を表すマーカーの形状
Sphere
(既定値) | Cube
| Frame
固体の可視化に使用するマーカーの形状。マーカーの動きは固体そのものの動きを反映します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Type] を [Marker]
に設定します。
Size — マーカーの幅 (ピクセル)
10 pixels
(既定値) | スカラー
マーカーの幅 (ピクセル)。この幅はズーム レベルでスケーリングされません。マーカーの表示サイズは画面の解像度に部分的に依存することに注意してください。解像度が高いほど、単位長さあたりのピクセル数が多くなり、それによってアイコンが小さくなります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Type] を [Marker]
に設定します。
Color — 拡散反射による光の色
[0.5 0.5 0.5] (既定値) | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 3 行 1 列または 1 行 3 列のベクトル | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 4 行 1 列または 1 行 4 列のベクトル
直接白色光の下でのグラフィックスの色。0 ~ 1 のスケールの [R G B] または [R G B A] ベクトルとして指定します。オプションの 4 番目の要素 (A) は色の不透明度を 0 ~ 1 のスケールで指定します。不透明度の要素を省略した場合、値 1 を指定したのと同じになります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Simple]
Opacity — グラフィックスの不透明度
1.0 (既定値) | 0 ~ 1 の範囲のスカラー
グラフィックスの不透明度。0 ~ 1 の範囲のスカラーとして指定します。スカラー 0 は完全な透明を表し、スカラー 1 は完全な不透明を表します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Simple]
Diffuse Color — 拡散反射による光の色
[0.5 0.5 0.5] (既定値) | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 3 行 1 列または 1 行 3 列のベクトル | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 4 行 1 列または 1 行 4 列のベクトル
拡散反射による光の色。0 ~ 1 の範囲の値をもつ [R,G,B] または [R,G,B,A] ベクトルとして指定します。ベクトルは行ベクトルまたは列ベクトルを使用できます。オプションの 4 番目の要素は色の不透明度を指定します。不透明度の要素を省略した場合、値 1 を指定したのと同じになります。
拡散色は、描画固体の主な色を反射して陰影を付け、描画オブジェクトに立体感を与えます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Advanced]
Specular Color — 鏡面反射による光の色
[0.5 0.5 0.5 1.0] (既定値) | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 3 行 1 列または 1 行 3 列のベクトル | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 4 行 1 列または 1 行 4 列のベクトル
鏡面反射による光の色。0 ~ 1 の範囲の値をもつ [R,G,B] または [R,G,B,A] ベクトルとして指定します。ベクトルは行ベクトルまたは列ベクトルを使用できます。オプションの 4 番目の要素は色の不透明度を指定します。不透明度の要素を省略した場合、値 1 を指定したのと同じになります。このパラメーターは、反射ハイライト (光源からの光の反射によって描画固体上に生じる明るいスポット) の色を変更します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Advanced]
Ambient Color — 周囲光の色
[0.15 0.15 0.15 1.0] (既定値) | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 3 行 1 列または 1 行 3 列のベクトル | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 4 行 1 列または 1 行 4 列のベクトル
周囲光の色。0 ~ 1 の範囲の値をもつ [R,G,B] または [R,G,B,A] ベクトルとして指定します。ベクトルは行ベクトルまたは列ベクトルを使用できます。オプションの 4 番目の要素は色の不透明度を指定します。不透明度の要素を省略した場合、値 1 を指定したのと同じになります。
周囲光は、光源からの直接光ではない、一般的な照明のレベルを表します。周囲光は、何度も反射を繰り返して特定の方向をもたなくなった光で構成されます。このパラメーターを調整して描画固体の影の色を変更できます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Advanced]
Emissive Color — 自己発光色
[0.0 0.0 0.0 1.0] (既定値) | 0 ~ 1 の範囲の値をもつ 3 行 1 列または 1 行 3 列のベクトル
自己発光による色。0 ~ 1 の範囲の [R,G,B] または [R,G,B,A] ベクトルとして指定します。ベクトルは行ベクトルまたは列ベクトルを使用できます。オプションの 4 番目の要素は色の不透明度を指定します。不透明度の要素を省略した場合、値 1 を指定したのと同じになります。
発光色は、外部のソースからの色ではない、固体自体から放たれているように見える色です。固体に放射色があれば、外部の光源がなくても固体を認識できます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Advanced]
Shininess — ハイライトの鮮鋭度
75 (既定値) | 値が 0 ~ 128 に制約されたスカラー
鏡面光反射の鮮鋭度。0 ~ 128 のスケールのスカラーの数値として指定します。光沢の値を大きくすると、範囲の狭いシャープなハイライトとなります。値を小さくすると、範囲の広い滑らかなハイライトとなります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、次のように設定します。
[Type] を
[From Geometry]
または[Marker]
[Visual Properties] を
[Advanced]
座標系
Show Port R — 他のブロックに接続するための基準座標系端子を表示
オン (既定値) | オフ
選択すると端子 R が表示されます。
New Frame — 他のブロックに接続するためのカスタム座標系を作成
ボタン
[Create] ボタン をクリックすると、ボディに付加される新しい座標系を作成するためのペインが開きます。このペインで、座標系の名前、原点、および向きを指定できます。
カスタム座標系に名前を付けるには、[Frame Name] パラメーターのテキスト フィールドをクリックします。名前によって、固体ブロックおよび Mechanics Explorer のツリー ビュー ペインで対応する端子が識別されます。
カスタム座標系の [Frame Origin] を選択するには、次のいずれかの方法を使用します。
At Reference Frame Origin: 新しい座標系の原点を固体の基準座標系の原点と一致させます。
At Center of Mass: 新しい座標系の原点を固体の重心と一致させます。
Based on Geometric Feature: 新しい座標系の原点を選択した特徴の中心と一致させます。有効な特徴には、表面、ライン、点があります。可視化ペインから特徴を選択し、[Use Selected Feature] をクリックして原点の位置を確定します。このオプションの下のフィールドに、原点の位置の名前が表示されます。
カスタム座標系の向きを定義するには、[Frame Axes] セクションでカスタム座標系の [Primary Axis] および [Secondary Axis] を選択し、それらの向きを指定します。
次の方法を使用して、主軸と副軸の向きを指定するベクトルを選択します。主軸は、選択したベクトルと平行になり、残る 2 つの座標軸を主軸の法平面に制約します。副軸は、選択したベクトルを法平面上に投影したものと平行になります。
Along Reference Frame Axis: 固体の基準座標系の座標軸が選択されます。
Along Principal Inertia Axis: 固体の主慣性軸の座標軸が選択されます。
Based on Geometric Feature: 固体の選択したジオメトリの特徴に関連付けられたベクトルが選択されます。有効な特徴には、表面とラインがあります。対応するベクトルは、可視化ペインで白の矢印で示されます。可視化ペインから特徴を選択し、[Use Selected Feature] をクリックして選択を確定できます。このオプションの下のフィールドに、選択した特徴の名前が表示されます。
FrameN — 既存のカスタム座標系を編集または削除
座標系の名前
作成済みの座標系。N
は、それぞれのカスタム座標系を一意に識別する番号です。
既存のカスタム座標系の名前を編集するには、テキスト フィールドをクリックします。
カスタム座標系のその他の項目 (原点や座標軸など) を編集するには、編集ボタン をクリックします。
カスタム座標系を削除するには、削除ボタン をクリックします。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[New Frame] をクリックして座標系を作成します。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
バージョン履歴
R2019b で導入
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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