ピークの検出の測定
メモ
[ピークの検出] の測定値を使用するには、DSP System Toolbox™ または Simscape™ のライセンスが必要です。
[ピーク] パネルは最大値を表示し、それが発生した x 軸の値を表示します。ピークは局所的な最大値であり、その両側に低い値があると定義されます。端点はピークとは見なされません。このパネルではピークしきい値、ピークの最大数、ピーク偏位の設定を変更できます。
[ピーク] パネルを有効にして開くには、スコープ ツールストリップの [測定値] タブで [ピークの検出] ボタン (
) をクリックします。
[ピークの検出] の [設定] を使用して、入力信号の表示部分におけるピーク値の計算に使用するパラメーターを変更できます。

ピークにラベル付け –– プロットで矢印の上にラベル ("P1"、"P2"、…) が表示されます。
ピーク数 — 表示するピークの最大数。入力する値は 1 ~ 99 までのスカラー整数でなければなりません。
最小の高さ — ピーク偏位または [最小の高さ] は、ピークと隣接するサンプル間の高さの最小差。
最小距離 — 隣接するピーク間のサンプルの最小数。
アルゴリズムでは、信号の最も高いピークが選択され、[最小距離] のサンプル数の範囲内にあるすべてのピークが無視されます。関数は、残っている最も高いピークについてこの手順を繰り返し、対象となるピークがなくなるまで繰り返します。
しきい値 — ピークが検出される最低のレベル。しきい値を指定すると処理時間を削減できます。
次の図では、ピーク偏位がピークしきい値とともに表示されています。ピークしきい値とは、サンプル値がピークになるために必要な最小値のことです。ピーク偏位または [最小の高さ] とは、時間領域内のピーク サンプルとその左右にあるサンプルの最小差です。この図では、ラベル付けされたピークとそれに隣接するサンプル間の 2 つの高さの差のうち、小さい方を緑色の垂直線で示しています。ラベル付けされたピークがピークとして分類されるためには、高さの差が [最小の高さ] の値より大きくなければなりません。赤色の水平線で示されているピークしきい値とこの設定を比較します。ラベル付けされたピークがピークとして分類されるためには、振幅がこの水平線より上になければなりません。

[ピーク] パネルには、最大のピーク値が表示されます。また、ピークの発生した時間が表示されます。一覧に表示されるピーク数を指定するには [ピーク数] パラメーターを設定します。
ピークはどの単位の入力信号に対しても有効です。各測定値に関連付けられた値の後にある文字は適切な国際単位系 (SI) の接頭辞の省略形を表します ("m" は "ミリ" を表すなど)。たとえば、入力信号がボルト単位で測定された場合、測定値の横にある m は値がミリボルト単位であることを示します。