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Data Type Propagation
基準信号の情報に基づく伝播信号のデータ型とスケーリングの設定
ライブラリ:
Simulink /
Signal Attributes
HDL Coder /
Signal Attributes
説明
Data Type Propagation ブロックを使用すると、モデル内の信号のデータ型とスケーリングを制御できます。このブロックは、[出力データ型] パラメーターが [継承: 逆伝播による継承]
に設定されている固定小数点ブロックと接続して使用することができます。
このブロックには 3 つの入力があります。Ref1 と Ref2 は基準入力であり、Prop 入力は基準入力から収集されたデータ型およびスケーリング情報を逆伝播します。この情報は他の固定小数点ブロックに渡されます。
このブロックを使用することにより、データ型およびスケーリング情報をさまざまな方法で伝播することができます。たとえば、以下を使用できます。
Ref1 基準信号のビット数または最も広い基準信号のビット数
Ref2 基準信号の範囲または最大の範囲をもつ基準信号の範囲
基準信号が使用するバイアスに関係なく、ゼロのバイアス
最小精度の基準信号の精度
データ型の情報を伝播する方法は、[伝播データ型] パラメーターを使用して指定します。
[
Specify via dialog
] を選択した場合は、[伝播データ型] 編集フィールドで手動でデータ型を指定します。[
Inherit via propagation rule
] を選択した場合は、パラメーターで説明されているパラメーターを使用しなければなりません。
スケーリング情報を伝播する方法は、[伝播スケーリング] パラメーターを使用して指定します。
[
Specify via dialog
] を選択した場合は、[伝播スケーリング] 編集フィールドで手動でスケーリングを指定します。[
Inherit via propagation rule
] を選択した場合は、パラメーターで説明されているパラメーターを使用しなければなりません。
基準信号からの情報を使用した後、データ型およびスケーリングに第 2 レベルの調整を適用することができます。これを行うには、個別の乗法調整と加法調整を使用します。この柔軟性には、さまざまな用途があります。たとえば、DSP をターゲットにする場合は、MAC (multiply and accumulate) 演算に関連するビット数が入力信号の 2 倍の幅になり、それに特定の数のガード ビットが追加されるようにブロックを構成できます。
Data Type Propagation ブロックは、計算されたビット数を強制的に有用な値にするメカニズムも備えています。たとえば 16 ビットマクロをターゲットにする場合は、ターゲットの C コンパイラは、おそらく 8 ビット、16 ビット、32 ビットのサイズのみをサポートします。ブロックはこの 3 つの選択項目が使用されるようにします。たとえば、ブロックが 24 ビットのデータ型を計算するとします。24 ビットはターゲット チップでは直接使用できないので、信号はネイティブでサポートされる 32 ビットに強制的に変換されます。
浮動小数点基準信号を扱う方法もあります。この方法を使用すると、固定小数点チップと浮動小数点チップの間でターゲットが容易に切り替わる設計が簡単になります。
Data Type Propagation ブロックを使用すると、接続された信号に基づいて正しく構成される便利なサブシステムのライブラリをセットアップできます。このデータ型の伝播プロセスがないと、ライブラリからのサブシステムが整数または固定小数点のほとんどの信号で想定どおりに機能しない可能性があります。その場合、データ型とスケーリングを手動で構成する必要が生じます。このブロックを使用すると、多くの状況で手動操作が不要になります。
優先順位ルール
ダイアログ ボックスのパラメーターの優先順位は、上から順に低くなります。さらに次のようになります。
倍精度の基準入力は、他のすべてのデータ型に優先します。
単精度の基準入力は、整数および固定小数点データ型に優先します。
乗法調整は加法調整の前に行われます。
ビット数は、精度または正の範囲が基準入力から継承される前に決められます。
PosRange
は、この信号の正の最大範囲より 1 ビット高くなります。計算されたビット数は、その計算値以上の最小の許容値にプロモートされます。存在しない場合は、ブロックからエラーが返されます。
例
端子
入力
パラメーター
ブロックの特性
データ型 |
|
直達 |
|
多次元信号 |
|
可変サイズの信号 |
|
ゼロクロッシング検出 |
|
拡張機能
バージョン履歴
R2006a より前に導入