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pmusic
MUSIC アルゴリズムを使用した疑似スペクトル
構文
説明
例
入力引数
出力引数
ヒント
疑似スペクトルの推定の過程で、関数 pmusic
は、信号の相関行列の推定された固有ベクトル vj および固有値 λj からノイズと信号のそれぞれの部分空間を計算します。これらの固有値の中の最小のものが、しきい値パラメーター p(2)
と共に使用され、場合によってはノイズ部分空間の次元に影響を与えます。
関数 pmusic
で計算される固有ベクトルの長さ n は、信号部分空間の次元とノイズ部分空間の次元との和です。この固有ベクトルの長さは、入力 (信号データまたは相関行列) と使用する構文に依存します。
次の表は、入力引数への固有ベクトル長の依存度をまとめたものです。
入力データと構文に依存した固有ベクトルの長さ
入力データ x の形式 | 構文に関するコメント | 固有ベクトルの長さ n |
---|---|---|
行ベクトルまたは列ベクトル |
|
|
行ベクトルまたは列ベクトル |
|
|
行ベクトルまたは列ベクトル |
| 2 × |
l 行 m 列の行列 |
| m |
m 行 m 列の非負定値行列 |
| m |
p(2)
> 1
を有効にするには、nwin
> p(1)
または length(nwin)
> p(1)
のいずれかを設定しなければなりません。
アルゴリズム
多重信号分類 (MUSIC) アルゴリズムでは、シュミットの固有空間解析法を使用して、信号または相関行列から疑似スペクトルが推定されます [1]。このアルゴリズムでは、信号の周波数成分を推定するために、信号の相関行列の固有空間解析が行われます。このアルゴリズムは、正弦波に加法性ホワイト ガウス ノイズを加算した信号に対して、特に適しています。相関行列を指定しない場合は、信号の相関行列の固有値と固有ベクトルが推定されます。
MUSIC 疑似スペクトル推定の計算に使用されるアルゴリズムは、信号部分空間とノイズ部分空間の相対サイズを考慮します。
信号部分空間の次元が、ノイズ部分空間の次元より小さい場合、MUSIC 疑似スペクトル推定は次のように与えられます。
ここで、p は信号部分空間の次元、vk は相関行列の k 番目の固有ベクトルです。和において使用される固有ベクトルは、最大の固有値に対応し、信号部分空間を範囲とします。
ノイズ部分空間の次元が、信号部分空間の次元より小さい場合、MUSIC 疑似スペクトル推定は次のように与えられます。
ここで、N は信号部分空間の次元にノイズ部分空間の次元を加えた値、vk は相関行列の k 番目の固有ベクトルです。和において使用される固有ベクトルは、最小の固有値に対応し、ノイズ部分空間を範囲とします。
各場合において、ベクトル e(f) は、複素指数で構成されるため、内積 vkHe(f) は、フーリエ変換になります。これは、PSD 推定の計算で使用されます。FFT は、各 vk に対して計算され、振幅の 2 乗の和が計算されます。
参照
[1] Marple, S. Lawrence. Digital Spectral Analysis. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1987, pp. 373–378.
[2] Schmidt, R. O. “Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation.” IEEE® Transactions on Antennas and Propagation. Vol. AP-34, March, 1986, pp. 276–280.
[3] Stoica, Petre, and Randolph L. Moses. Spectral Analysis of Signals. Upper Saddle River, NJ: Prentice Hall, 2005.
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バージョン履歴
R2006a より前に導入