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インポートした GIS アセットの周りに道路を作成
RoadRunner は、さまざまな地理情報システム (GIS) 形式をサポートしています。GIS アセットを RoadRunner にインポートし、それをリファレンスとして使用して道路ネットワークを構築することができます。
この例では、U.S. Geological Survey (USGS) からダウンロードした、インポートされた GIS アセットの周りに道路を作成します。この例では、以下の GIS アセットを使用します。
| GIS アセット | 説明 |
|---|---|
| 航空画像 | 道路と表面テクスチャのマッピングのための視覚的リファレンス |
| 点群 | 視覚的リファレンスとオブジェクト配置情報 (木々、建物、標示など) |
| 標高 | 地形の標高情報 |
GIS アセットをダウンロードし RoadRunner にインポート
まず、リファレンスとして使用する GIS アセットをダウンロードして設定する必要があります。
特定の場所の航空画像、標高、点群などのデータを、USGS の Basic National Map Explorer Interface からダウンロードします。この例では、ロサンゼルス郡の一都市である、カリフォルニアのダウニー市 (Downey, California) を検索します。RoadRunner でサポートされている GIS データのダウンロード方法については、GIS データをダウンロードし RoadRunner で使用を参照してください。
RoadRunner プロジェクトを開き、メイン メニューから [File]、[New Scene] の順に選択して新しいシーンを作成します。
インポートしたアセットを格納するには、[Library Browser] で右クリックし、[New]、[Folder] の順に選択し、フォルダーに名前を付けます。この例では、フォルダーに「
GIS」という名前を付けます。GISフォルダーでアセットを整理するため、Aerial Imagery、Elevation、Lidarの各アセット タイプ用にサブフォルダーを作成します。航空画像、標高、点群のファイルを [Library Browser] にドラッグし、ダウンロードしたアセットを対応するフォルダーに移動します。
アセットのインポートの詳細については、アセットの作成、インポート、変更を参照してください。
ワールド原点の設定
GIS アセットのダウンロードと格納を終えたので、次にシーン内に原点を設定します。この原点の周りにアセットを適用します。
GIS アセットを特定の地理的位置周辺に投影するには、World Settings Tool
を使用します。この例では、ワールド原点の緯度を 33.9383度に、ワールド原点の経度を-118.1296度に設定します。[Apply World Changes] をクリックします。シーンのキャンバスに表示された領域は、GIS アセットを読み込むエリアを定義します。
アセットを読み込む領域のサイズは調節できます。[World Settings Tool] が選択された状態で、[Extents] 属性を使用すると領域のサイズを変更できます。
GIS アセットの追加
原点を設定したら、航空画像、標高、点群のデータをシーンに読み込みます。
[Library Browser] で、航空画像ファイルに移動して選択します。このとき、投影が設定されていることを確認します。アセットの投影を確認するには、ファイルをクリックし、[Attributes] ペインで [File Projection (WKT)] セクションを確認します。
航空画像ファイルをシーンにドラッグします。キャンバスの右上に、回転するオレンジ色の輪が表示され、ファイルの読み込みが進行中であることが分かります。RoadRunner は、指定されたワールド原点に基づいて、ファイルを正しいワールドおよびシーンの位置に配置します。たとえばこのイメージでは、航空画像データがシーンの上半分を覆っています。

同様に、標高ファイルを追加するには、ファイルをシーンにドラッグします。投影が設定されていることを確認します。複数の同じタイプのファイルをシーン編集キャンバスにドラッグできます。
標高ファイルをシーンにドラッグすると、RoadRunner は自動的に Elevation Map Tool に切り替わり、ワールド原点に基づいた投影法で、シーンに適切な標高が追加されます。
標高データの表示と非表示を切り替えるには、[View] メニューから、[Elevation Map] を選択します。RoadRunner には、他の GIS アセット タイプの表示と非表示を切り替えるための追加のオプションがあります。
標高が無効な状態 標高が有効な状態 

最後に点群データを追加します。[File Projection (WKT)] 属性で投影法を確認します。複数のファイルを選択して、それらをシーンにドラッグします。点群データの表示と非表示を切り替えるには、[View] メニューから、[Point Cloud] を選択します。
灰色の点で示された点群データは、ワールド原点に基づいて自動的に正しい領域に配置されます。

点群の外観と地物の可視化をカスタマイズします。[Point Cloud Tool] で [Attributes] ペインの [Color By] を [Intensity] に設定します。次に、[Use Custom Intensity] を選択し、[Intensity Min] と [Intensity Max] の値を調整してシーンを見やすくします。この例では、最大強度を
40000から8000に下げた場合の強度の違いを示しています。
GIS アセットの周りに道路を作成
GIS アセットをインポートしたら、RoadRunner のツールを使用してシーンをカスタマイズします。
インポートしたアセットの周りに道路を構築するには、航空画像アセットの表示を切り替えます。または、[View] メニューから、[Aerial Imagery] を選択します。次に、[Road Plan Tool]
を選択し、既存の道路の画像上に道路を描きます。
道路の標高をインポートした標高アセットと一致させるため、キャンバスの左にあるツール バーで、[Project Roads] ボタン
をクリックします。[2D Editor] を使用して道路の標高プロファイルを表示し、調整します。
たとえば、以下の例は、道路の標高 (赤) がインポートされた標高データ (青) に合わせて調整される様子を示したものです。また、点群データ (緑) を調整して標高データに合わせることもできます。

道路の位置または高さをコントロールするには、[2D Editor] で道路の中央 (紫の点) を選択し、希望の高さに調節します。道路の複数の中心を同じ高さや位置に合わせるには、Ctrl+A を押し、点を選択して、適切な高さや位置に移動します。
道路をインポートした GIS アセットと比較
道路のマッピングや同期の正確性を確認するには、作成した道路ネットワークを、インポートした GIS アセット データと比較します。[View] メニューから、[Aerial Imagery (F4)]、[Elevation (F5)]、[Point Cloud (F6)] を選択または選択解除して、各 GIS アセットの表示と非表示を切り替えます。

シーンをさらにカスタマイズするには、異なるアセットを使用して、3D モデル、テクスチャ、道路標識、ステンシル、その他の複数の RoadRunner シーンで共有されるデータを追加できます。詳細については、RoadRunner アセット タイプを参照してください。
たとえば、左のシーンは、異なるデータ セットの "航空画像" ビューで、右のシーンはそれに対応するカスタマイズされたシーンです。このシーンは、建物、道路、駐車場、看板、木々、その他のシーン オブジェクトを作成する RoadRunner 内のさまざまなツールを使用してデザインされたものです。

HERE HD Live Map 道路データから道路を自動作成
3D 道路モデルを自動的に生成するには、アドオン製品の RoadRunner Scene Builder を使用できます。これは、HERE HD Live Map から 3D 道路モデルをインポートし、自動的に合成します。