uipanel
パネル コンテナーの作成
説明
p = uipanel
は現在の Figure 内にパネルを作成し、Panel
オブジェクトを返します。利用可能な Figure がない場合は、MATLAB® が関数 figure
を呼び出して Figure を作成します。
p = uipanel(
は、指定された親コンテナー内にパネルを作成します。親コンテナーには、関数 parent
)figure
または関数 uifigure
で作成された Figure か、子コンテナーを指定できます。
p = uipanel(___,
は、1 つ以上の名前と値の引数を使用して、パネル プロパティを指定します。このオプションは、前述の構文のすべての入力引数の組み合わせで使用できます。パネルのプロパティの値は、関数 Name,Value
)figure
で作成されたアプリと関数 uifigure
で作成されたアプリで多少異なります。
例
パネルの作成
パネルへの UI コンポーネントの追加
パネル プロパティ値の設定とアクセス
UI Figure 内にパネルを作成し、プロパティ値を指定してその外観をカスタマイズします。
fig = uifigure; p = uipanel(fig, ... "Title","Data", ... "BackgroundColor","white");
パネルの位置とサイズを決定します。
s = p.Position
s = 1×4
20 20 260 221
パネルの Position
プロパティの 3 番目と 4 番目の要素を変更して、パネルの幅および高さを更新します。
p.Position(3:4) = [150 380];
スクロール可能なパネルの作成
Scrollable
プロパティによって、境界外にコンポーネントをもつパネル内でのスクロールが有効になります。スクロールが可能なのは、関数 uifigure
で作成された Figure 内にパネルがある場合のみです。App Designer では、このタイプの Figure がアプリの作成に使用されます。
UI Figure 内にパネルを作成します。6 つの UI コンポーネントをパネルに追加します。最初の 2 つのコンポーネントは、パネルの上縁から外れているため、表示されません。
fig = uifigure; p = uipanel(fig,"Position",[20 20 196 135]); ef1 = uieditfield(p,"Text","Position",[11 165 140 22],"Value","First Name"); ef2 = uieditfield(p,"Text","Position",[11 140 140 22],"Value","Last Name"); ef3 = uieditfield(p,"Text","Position",[11 115 140 22],"Value","Address"); dd = uidropdown(p,"Position",[11 90 140 22],"Items",["Male","Female"]); cb = uicheckbox(p,"Position",[11 65 140 22],"Text","Member"); btn = uibutton(p,"Position",[11 40 140 22],"Text","Send");
Scrollable
プロパティを "on"
に設定して、パネルでスクロールを有効にします。既定では、スクロール バーはパネルの最上部にスクロールされています。
p.Scrollable = "on";
入力引数
名前と値の引数
引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
例: uipanel(Title="Options")
は、パネルのタイトルを Options
に指定します。
R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: uipanel("Title","Options")
は、パネルのタイトルを Options
に指定します。
メモ
以下にリストするプロパティは、利用できるプロパティの一部です。完全なリストについては、Panel
を参照してください。
Title
— タイトル
文字ベクトル | string スカラー | categorical 配列
タイトル。文字ベクトル、string スカラー、または categorical 配列として指定します。このプロパティを categorical 配列として指定した場合、MATLAB は配列の最初の要素のみを表示します。
MATLAB では垂直スラッシュ ('|'
) 文字は改行として解釈されず、タイトル内に垂直スラッシュとして表示されます。
Unicode® 文字を指定する場合、Unicode 10 進コードを関数 char
に渡します。たとえば、['Multiples of ' char(960)]
は Multiples of
π として表示されます。
BackgroundColor
— 背景色
[0.94 0.94 0.94]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
背景色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、または表にリストされた色オプションのいずれかとして指定します。
RGB 3 成分および 16 進数カラー コードは、カスタム色を指定するのに役立ちます。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く文字ベクトルまたは string スカラーです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
Position
— パネルの位置とサイズ。境界とタイトルを含みます。
[left bottom width height]
パネルの位置とサイズ。境界とタイトルを含みます。[left bottom width height]
の形式の 4 要素ベクトルとして指定します。次の表で、ベクトルの各要素について説明します。
要素 | 説明 |
---|---|
left | 親コンテナーの内側左端からパネルの外側左端までの距離 |
bottom | 親コンテナーの内側下端からパネルの外側下端までの距離 |
width | パネルの外側の右端と左端の間の距離 |
height | パネルの外側の上端と下端の間の距離 |
すべての測定値は、Units
プロパティで指定した単位で表されます。
Position
の値の基準は、親コンテナーの "描画可能領域" です。描画可能領域は、コンテナーの境界線の内側にある領域で、メニュー バーやタイトルなどの装飾が占める領域は含まれません。
メモ
パネルがグリッド レイアウト マネージャーを親とする場合、Position
プロパティの値は直ちには更新されません。Position
の値を使用して、パネルのサイズを基準にパネルの子のサイズを変更するには、SizeChangedFcn
コールバックを使用します。
Units
— 測定の単位
'pixels'
| 'normalized'
| 'inches'
| 'centimeters'
| 'points'
| 'characters'
測定の単位。次の表のいずれかの値として指定します。
単位の値 | 説明 |
---|---|
'pixels' (uifigure ベースのアプリの既定) | Windows® および Macintosh システムでのピクセル単位の距離は、システムの解像度に依存しません。
Linux® システムでは、ピクセルのサイズは使用しているシステムの解像度によって決まります。 |
'normalized' (figure ベースのアプリの既定) | これらの単位は親コンテナーを基準として正規化されます。コンテナーの左下隅が |
'inches' | インチ。 |
'centimeters' | センチメートル。 |
'points' | ポイント。1 ポイントは 1/72 インチです。 |
'characters' | これらの単位は、グラフィックス ルート オブジェクトの既定の uicontrol フォントを基にしています。
既定の uicontrol フォントにアクセスするには、 |
MATLAB のほとんどのアプリ作成機能では距離をピクセル単位で測定するため、推奨値は 'pixels'
です。親コンテナーのサイズに基づいて再スケーリングされるオブジェクトを作成するには、関数 uigridlayout
を使用して作成されたグリッド レイアウト マネージャーをオブジェクトの親にします。詳細については、プログラミングによるアプリのレイアウトを参照してください。
ヒント
panel オブジェクトの Visible
プロパティが "off"
に設定されている場合、それに含まれる子オブジェクト (ボタン、ボタン グループ、座標軸など) は、親パネルと共に非表示になります。ただし、個々の子オブジェクトの Visible
"プロパティ値" は影響を受けません。
バージョン履歴
R2006a より前に導入R2023a: HighlightColor
ではなく BorderColor
プロパティを使用したパネルの境界線の色の変更
BorderColor
プロパティを使用して、uifigure
ベースと figure
ベースの両方のアプリでパネルの境界線の色を変更できます。
BorderColor
プロパティは、figure
ベースのアプリでのみサポートされる HighlightColor
プロパティよりも推奨されます。ただし、HighlightColor
のサポートを削除する予定はありません。
R2022b: uifigure
ベースのアプリにおけるパネルの境界幅の変更
App Designer で作成されたアプリ、および関数 uifigure
を使用して作成されたアプリでは、BorderWidth
プロパティを使用してパネルの境界幅を変更します。
R2020b: 操作のオフとオンの切り替え
ユーザーの操作にパネルが応答するかどうかを制御するには、Enable
プロパティを使用します。Enable
プロパティが 'on'
に設定されている場合、パネルとその内部の UI コンポーネントが有効になっている限り、それらを操作できます。Enable
プロパティが 'off'
に設定されている場合、パネルまたはその内容を操作することはできません。
Enable
プロパティは App Designer アプリと uifigure
ベースのアプリのパネルでのみサポートされます。
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