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コシミュレーションウィザードを使用して MATLAB コンポーネント関数で HDL モジュールを検証する

この例では次を使用します。

このチュートリアルでは、コシミュレーションウィザードを使用して、MATLAB® と HDL シミュレータ間の HDL Verifier™ コシミュレーションを設定するための基本的な手順について説明します。

コシミュレーションウィザードは、MATLAB または Simulink® とハードウェア記述言語 (HDL) シミュレータ間のコシミュレーションを設定するプロセスをガイドするグラフィカルユーザーインターフェイス (GUI) です。サポートされている HDL シミュレータには、Mentor Graphics® の ModelSim® および Questa®、Cadence Xcelium® などがあります。

このチュートリアルでは、MATLAB と ModelSim を使用して、Verilog® で記述されたレイズドコサインフィルターのレジスタ転送レベル (RTL) 設計を検証します。レイズドコサインフィルタは、デジタル通信システムのパルス整形フィルタとしてよく使用されます。変調パルスの入力に対して符号間干渉 (ISI) は発生しません。

レイズドコサインフィルタへの刺激を生成するために、HDL テストベンチが提供されます。HDL 実装の正確さを検証するために、テストベンチは、レイズドコサインフィルターの参照モデルをインスタンス化する MATLAB コールバック関数を呼び出します。テストベンチは、参照モデルの出力を HDL 実装の出力と比較します。

コシミュレーションウィザード は、提供された Verilog ファイルを入力として受け取ります。また、各ステップでコシミュレーションを設定するために必要なユーザー入力も収集します。チュートリアルの最後に、コシミュレーションウィザード によって、HDL デザインをコンパイルする MATLAB スクリプト、コシミュレーション用に HDL シミュレーターを起動する MATLAB スクリプト、および MATLAB コールバック関数のテンプレートが生成されます。生成されたテンプレートを変更してレイズドコサインフィルターを実装した後、HDL 実装の正確性を確認できます。Vivado® コシミュレーションは MATLAB 関数ではサポートされていないことに注意してください。

このチュートリアルには、ModelSim または Xcelium™ HDL シミュレータが必要です。このチュートリアルでは、MATLAB 関数の HDL コードをインポートするを読んでいることも前提としています。

HDL テストベンチは、2 つのレイズドコサインフィルターコンポーネント (HDL コンポーネントと、MATLAB コールバック関数に関連付けられた MATLAB コンポーネント) をインスタンス化します。テストベンチは、両方のフィルターコンポーネントに刺激を生成し、それらの出力を比較します。

コシミュレーションウィザードを起動 (MATLAB)

MATLAB を開始します。
MATLAB コマンドプロンプトで cosimWizard と入力して、コシミュレーションウィザードを起動します。

コシミュレーションウィザードを使用してコンポーネント関数を構成する

このチュートリアルでは、次の Cosimulation Wizard ページで HDL Verifier コンポーネント関数を作成します。

コシミュレーションタイプを指定する (MATLAB)

コシミュレーションタイプペインで:

HDL コシミュレーション オプションを MATLAB に変更します。
ModelSim を使用している場合は、HDL シミュレータ オプションを ModelSim のままにしておきます。Xcelium を使用している場合は、HDL Simulator オプションを Xcelium に変更します。
HDL シミュレータ実行ファイルがシステムパスに表示される場合は、デフォルトオプション システムパス上の HDL シミュレータ実行ファイルを使用する オプションのままにします。実行ファイルがパスに表示されない場合は、コシミュレーションタイプ—MATLAB関数の説明に従って HDL シミュレータパスを指定します。
次へをクリックして、HDL ファイルページに進みます。

HDL ファイルを選択 (MATLAB)

HDL ファイルペインで:

Verilog ファイル filter_tb.v、rcosflt_rtl.v、rcosflt_beh.v を選択します。ファイルブラウザで複数のファイルを選択するには、Ctrl キーを押しながらマウスでファイルを選択します。
ファイルリスト内のファイルを確認し、ファイルの種類が期待どおりに識別されていることを確認します。
次へをクリックして、HDL コンパイルページに進みます。

HDL コンパイルコマンドを指定する (MATLAB)

コシミュレーションウィザードは、コンパイルコマンドウィンドウにデフォルトのコマンドを一覧表示します。このチュートリアルでは、これらのデフォルトを変更する必要はありません。

コンパイルコマンドを調べます。

ModelSim ユーザー:HDL コンパイルペインは次のようになります。

Xcelium ユーザー:HDL コンパイルコマンドは次のようになります。

SRC1="C:/MyTests"

xmvlog -64bit "$SRC1/filter_tb.v" "$SRC1/rcosflt_beh.v" "$SRC1/rcosflt_rtl.v"

2. 次へをクリックして、HDL モジュールペインに進みます。MATLAB コンソールにコンパイルログが表示されます。コンパイル中にエラーが発生した場合、そのエラーはステータス領域に表示されます。次の手順に進む前に、エラーを解消するために可能な設定を変更してください。

コシミュレーション用の HDL モジュールの選択 (MATLAB)

HDL モジュールペインで:

協調シミュレーションの HDL モジュール/エンティティの名前を指定します。コシミュレーションする HDL モジュールの名前 で、ドロップダウンリストから filter_tb を選択して、コシミュレーションに使用する Verilog モジュールを指定します。ドロップダウンリストに filter_tb が表示されない場合は、手動で入力できます。
接続方法では、ファイアウォールポリシーで TCP/IP ソケット通信が許可されていない場合は、Shared Memory を選択します。
次へをクリックして、コールバックスケジュールページに進みます。

コシミュレーションウィザードは、指定された HDL モジュールとシミュレーションオプションを使用して、バックグラウンドコンソールで HDL シミュレーターを起動します。ウィザードが HDL シミュレータを起動すると、コールバックスケジュールページが表示されます。Windows® システムでは、コンソールは開いたままになります。今はコンソールを閉じないでください。コシミュレーションが完了したらコンソールを閉じます。

コールバックスケジュールを指定する

コールバックスケジュールペインで次の操作を行います。

コールバックタイプ は matlabcp (デフォルト) のままにします。このタイプは、コシミュレーションウィザードに、HDL シミュレータとのコシミュレーション用のコンポーネントとして MATLAB コールバック関数を作成するように指示します。
コールバック関数名はcallback_fcnのままにします。コシミュレーションウィザードは、生成された MATLAB コールバック関数にこの名前を付けます。
HDL コンポーネント の場合は、参照をクリックします。選択範囲を展開するには、「filter_tb」の横にある展開アイコンをクリックします。u_rcosflt_beh を選択し、OK をクリックします。コシミュレーションウィザードに対して、HDL シミュレータがこのコンポーネントを MATLAB コールバック関数に関連付けることを指定しました。
トリガーモードを Rising Edge に設定します。
トリガー信号の場合は、参照をクリックします。選択範囲を展開するには、「filter_tb」の横にある展開アイコンをクリックします。u_rcosflt_behを選択する。右側のポートリストで、clk を選択します。[OK] をクリックします。
[追加] をクリックします。コシミュレーションウィザードは、次の図に示すように、HDL モジュール u_rcosflt_beh を MATLAB 関数 callback_fcn に関連付ける対応する matlabcp コマンドを生成します。

コールバックパラメータの詳細については、matlabcp のリファレンスページを参照してください。

スクリプトの生成

このダイアログを終了した後に HDL シミュレータを起動する を選択したままにします
[完了] をクリックして、コシミュレーションウィザードセッションを完了し、スクリプトを生成します。

コールバック関数のカスタマイズ

コシミュレーションウィザードで [完了] をクリックすると、アプリケーションによって現在のディレクトリに 3 つの MATLAB ファイルが生成されます。

compile_hdl_design.m: HDL 設計を再コンパイルします。
launch_hdl_simulator.m: MATLAB サーバーを再起動し、HDL シミュレーターを起動します。
callback_fcn.m: MATLAB コールバック関数。

HDL シミュレータを起動するだけでなく、HDL Verifier ソフトウェアは MATLAB エディタを開き、callback_fcn.m をロードします (部分的な画像を表示)。

生成されたテンプレートは 4 つの部分で構成されます。

コールバック関数の内部状態を初期化します。
HDL コンポーネントから信号を読み取ります。
HDL コンポーネントに信号を書き込みます。
内部状態を更新します。

以下の手順に従ってテンプレートを変更し、MATLAB でレイズドコサインフィルターをモデル化できます。

メモ: 変更されたコールバック関数は、現在の作業ディレクトリ mycallback_solution.m in にあります。このファイルを使用して、現在のディレクトリにあるファイルを上書きできます。ファイルに「callback_fcn.m」という名前を付け、関数名を callback_fcn に変更します。