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むだ時間近似

多くの制御設計アルゴリズムでは、むだ時間を直接取り扱えません。たとえば根軌跡、LQG、極配置などの手法はむだ時間が存在すると正しく処理されません。一般的な手法は、遅延を近似するオールパス フィルターで置き換えることです。

連続時間 LTI モデルでむだ時間を近似するには、pade コマンドを使用してパデ近似を計算します。パデ近似は低周波数でのみ有効であり、時間領域近似よりも良い周波数領域近似を提供します。そのため、真の応答と近似の応答を比較し、正しい近似の次数を選択して近似の妥当性を確認することが重要です。

離散時間モデルにおけるむだ時間近似

離散時間モデルの場合、absorbDelay を使用してむだ時間を 1/z の因子に変換します。ここで、むだ時間はサンプル時間の整数倍です。

thiran コマンドを使用して、サンプル時間の非整数倍であるむだ時間を Thiran オールパス フィルターとして近似します。

むだ時間 tau とサンプル時間 Ts に対し、構文 thiran(tau,Ts) は 2 つの項の積である離散時間伝達関数を作成します。

  • むだ時間の整数部を純粋な線形遅延として表す項、(1/z)N。ここで、N = ceil(tau/Ts) です。

  • むだ時間の非整数部分 (tau - NTs) を Thiran オールパス フィルターとして近似する項。

パデ近似を離散化しても、連続時間のむだ時間と離散近似間の適切な位相マッチングが保証されるわけではありません。thiran を使用して連続むだ時間の離散時間近似を生成した方が優れた位相マッチングがもたらされます。たとえば次の図は、10.2 秒のむだ時間を 1 秒のサンプル時間で離散化した位相遅延を 3 つの方法で近似したものです。

  • 1 次パデ近似。c2dtustin 法を使用して離散化しています。

  • 11 次パデ近似。c2dtustin 法を使用して離散化しています。

  • 11 次 Thiran フィルター

Thiran フィルターは 10.2 秒の遅延で最も近い近似を生成します。

Thiran フィルターの詳細は、thiran のリファレンス ページを参照してください。

参考

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