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異なる近似次数での異なる遅延の近似
この例は、連続時間開ループ システムで内部遅延および出力遅延を近似するために、異なるパデ近似次数を指定する方法を示します。
内部および出力むだ時間を含むサンプル連続時間開ループ システムを読み込みます。
load('PadeApproximation1.mat','sys') sys
sys = A = x1 x2 x1 -1.5 -0.1 x2 1 0 B = u1 x1 1 x2 0 C = x1 x2 y1 0.5 0.1 D = u1 y1 0 (values computed with all internal delays set to zero) Output delays (seconds): 1.5 Internal delays (seconds): 3.4 Continuous-time state-space model.
sys
は、内部遅延 3.4 秒、出力遅延 1.5 秒の 2 次連続時間 ss
モデルです。
関数 pade
を使用して、内部遅延の 3 次近似と出力遅延の 1 次近似を計算します。
P13 = pade(sys,inf,1,3); size(P13)
State-space model with 1 outputs, 1 inputs, and 6 states.
sys
に続く 3 つの入力引数は、sys
の入力、出力、および内部遅延の近似次数をそれぞれ指定します。inf
は遅延が近似されないことを指定します。出力遅延と内部遅延の近似次数は、それぞれ 1 と 3 です。
pade
を使用したむだ時間の近似は、遅延をダイナミクスに吸収し、近似の次数だけ状態をモデルに追加します。そのため、P13
は遅延のない 6 次モデルになります。
比較のため、出力遅延はそのままにして、sys
の内部遅延だけを近似します。
P3 = pade(sys,inf,inf,3); size(P3)
State-space model with 1 outputs, 1 inputs, and 5 states.
P3.OutputDelay
ans = 1.5000
P3.InternalDelay
ans = 0x1 empty double column vector
P3
は出力遅延を保持しますが、内部遅延が近似され状態空間行列に吸収されて、内部遅延のない 5 次モデルになります。
正確なシステム sys
と、近似システム P13
、P3
の周波数応答を比較します。
h = bodeoptions; h.PhaseMatching = 'on'; bode(sys,'b-',P13,'r-.',P3,'k--',h,{.01,10}); legend('sys','approximated output and internal delays','approximated internal delay only',... 'location','SouthWest')
内部遅延を近似すると、正確なシステムで表示されるゲイン リップルが失われます。