obsv
状態空間モデルの可観測性
説明
動的システムのすべての状態をシステムの出力から知ることができる場合、その動的システムは "可観測" と言われます。obsv は、可観測性行列を状態行列から、または状態空間行列から計算します。この行列を使用して、可観測性を判定できます。
たとえば、Nx 個の状態、Ny 個の出力、および Nu 個の入力をもつ連続時間状態空間モデルを考えます。
ここで、x、u、および y はそれぞれ状態、入力、および出力を表し、A、B、C、および D は以下のサイズをもつ状態空間行列です。
AはNx行Nx列の実数値行列または複素数値行列。BはNx行Nu列の実数値行列または複素数値行列。CはNy行Nx列の実数値行列または複素数値行列。DはNy行Nu列の実数値行列または複素数値行列。
obsv により生成される可観測性行列 がフル ランクの場合、すなわち、ランクが状態空間モデルの状態数と等しい場合、システムは可観測です。可観測性行列 Ob は、Nx 行 Nxy 列です。例については、SISO 状態空間モデルの可観測性を参照してください。
例
入力引数
出力引数
制限
可観測性のテストとして、可観測性行列のランクの計算は推奨されないため、
obsvは制御設計において推奨されません。Obは、多くの状態をもつほとんどのシステムで数値的に特異になります。この事実は、[1]の節 III に詳しく記載されています。
参照
[1] Paige, C. C. "Properties of Numerical Algorithms Related to Computing Controllability." IEEE Transactions on Automatic Control. Vol. 26, Number 1, 1981, pp. 130-138.
バージョン履歴
R2006a より前に導入