RespConfig
説明
関数 step
では、この構成が次のように適用されます。
SISO の場合
MIMO の場合、次のように設定することで j 番目の入力チャネルのステップ応答が取得されます。
ここで、ej は j 番目の基底ベクトルです。
関数 impulse
では、この構成が次のように適用されます。
ここで
U は、入力信号のオフセットです。
dU は、入力レベルの U からの相対的な変化です。
T0 は、開始時間です。
Td は、変化が発生するまでの T0 からの相対的な時間です。
作成
プロパティ
InputOffset
— 入力信号のオフセット レベル
0 (既定値) | スカラー | ベクトル | 'u0'
入力信号のオフセット レベル。スカラーまたはベクトルとして指定します。
単入力システムの場合、
InputOffset
はスカラー値です。多入力システムの場合、
InputOffset
は長さ Nu のベクトルです。ここで、Nu は入力チャネルの数です。ベクトルの各値が、その入力チャネルにおける信号のオフセットに対応します。関数によって、一度に 1 つずつ、入力チャネルごとに応答が計算されます。オフセットをもつ状態空間モデルの場合、
InputOffset
='u0'
と設定して、モデルのオフセット u0、u0(t) (LTV モデルの場合) または u0(t,p) (LPV モデルの場合) からのステップまたはインパルスの相対的な変化を適用します。LTV モデルおよび LPV モデルの場合、これは "データ関数" の出力u0
です。この場合、合計入力信号は u0 + u(t) になります。
Amplitude
— 入力レベルの変化
1 (既定値) | スカラー | ベクトル
入力レベルの入力信号のオフセットからの相対的な変化。スカラーまたはベクトルとして指定します。
単入力システムの場合、
Amplitude
はスカラー値です。多入力システムの場合、
Amplitude
は長さ Nu のベクトルです。ここで、Nu は入力チャネルの数です。ベクトルの各値が、その入力チャネルにおけるレベルの変化の振幅に対応します。関数によって、一度に 1 つずつ、入力チャネルごとに応答が計算されます。
Delay
— ステップまたはインパルスの遅延
0 (既定値) | 非負のスカラー
入力信号の遅延。非負のスカラー値として指定します。この値は、変化が発生するまでのシミュレーション開始時間 T0 からの相対的な時間を指定します。
InitialState
— 初期状態の値
[]
(既定値) | ベクトル | 'x0'
| initialCondition
オブジェクト
初期状態の値。ベクトルまたは initialCondition
オブジェクトとして指定します。
既定では、入力オフセット U と等しい定数の入力レベルに対して取得される定常状態条件からシミュレーションが開始されます。内部遅延のない状態空間モデルの場合、初期状態 xinit は次を解くことで得られます。
連続時間 — 0 = Axinit + BU
離散時間 — xinit = Axinit + BU
別の初期状態からシミュレーションを開始するには、次のいずれかを使用します。
状態空間モデルの場合、
InitialState
は長さ Nx のベクトルです。ここで、Nx は状態の数です。オフセットをもつ状態空間モデルの場合、
InitialState
を'x0'
に設定することもできます。この場合、状態のオフセット値 x0 (状態空間モデルの場合)、x0(T0) (LTV モデルの場合)、または x0(T0,p(T0)) (LPV モデルの場合) が使用されます。LTV モデルおよび LPV モデルの場合、状態のオフセット値は t = T0 で評価された "データ関数" の出力x0
です。idtf
(System Identification Toolbox)、idss
(System Identification Toolbox)、idproc
(System Identification Toolbox)、idpoly
(System Identification Toolbox)、idgrey
(System Identification Toolbox) モデルなどの同定された LTI モデルの場合、initialCondition
(System Identification Toolbox) オブジェクトを使用して初期状態を指定できます。同定されたモデルを使用するには System Identification Toolbox™ ソフトウェアが必要です。
InitialParameter
— LPV モデルの初期パラメーター値
[]
(既定値) | スカラー | ベクトル
LPV モデルの初期パラメーター値。スカラーまたはベクトルとして指定します。
このプロパティが必要になるのは、InputOffset
= 'u0'
を指定する場合と InitialState
= []
または 'x0'
を指定する場合のみです。それ以外の場合、この値は無視されます。
例
ステップ応答のオプションの構成
伝達関数モデルを作成します。
sys = tf([1 5],[1 10 50]);
オプション セットを作成して、ステップの入力オフセット、振幅、および遅延を指定します。
Config = RespConfig('InputOffset',-2,'Amplitude',5,'Delay',2);
指定したオプションを使用してステップ応答を計算します。
step(sys,Config)
インパルス応答のオプションの構成
状態空間モデルを作成します。
A = [-0.8429,-0.2134;-0.5162,-1.2139]; B = [0.7254,0.7147;0,-0.2050]; C = [-0.1241,1.4090;1.4897,1.4172]; D = [0.6715,0.7172;-1.2075,0]; sys = ss(A,B,C,D);
既定のオプション セットを作成し、ドット表記を使用して値を指定します。
respOpt = RespConfig; respOpt.InputOffset = [-2,3]; respOpt.Amplitude = [2,-0.5]; respOpt.InitialState = [0.1,-0.1]; respOpt.Delay = 5;
インパルス応答を計算します。
t = 0:0.1:20; impulse(sys,t,respOpt)
モデルのオフセットに対する状態空間モデルのシミュレーション
この例では、状態空間モデルにモデルのオフセットからの相対的なステップの変化を適用する方法を示します。
オフセットをもつランダムな状態空間モデルを作成します。
rng(0) sys = rss(3,2,1); xoff = randn(3,1); sys.Offsets = struct('x',xoff,'u',2,'y',[1;-1]);
応答の構成オブジェクトを作成します。オフセットをもつ状態空間モデルの場合、InputOffset
引数に 'u0'
、InitialState
引数に 'x0'
を指定します。
Config = RespConfig(InputOffset='u0',InitialState='x0');
モデルのシミュレーションを実行します。
t = 0:0.01:15; [y,~,x] = step(sys,t,Config);
応答の構成なしでシミュレートします。
[y2,~,x2] = step(sys,t);
応答を比較します。
plot(t,y,'b',t,y2,'r--') legend("With offsets","Without offsets")
応答は一致しません。したがって、正確な応答が得られるように、オフセットをもつモデルを正しく初期化することが重要です。
バージョン履歴
R2023a で導入R2023a: stepDataOptions
よりも推奨
ステップ コマンドの応答の構成を作成する stepDataOptions
が RespConfig
に置き換えられています。RespConfig
では、線形時変モデルと線形パラメーター変動モデルの初期条件および入力信号のオフセットを指定するサポートが向上しています。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
Select a Web Site
Choose a web site to get translated content where available and see local events and offers. Based on your location, we recommend that you select: .
You can also select a web site from the following list:
How to Get Best Site Performance
Select the China site (in Chinese or English) for best site performance. Other MathWorks country sites are not optimized for visits from your location.
Americas
- América Latina (Español)
- Canada (English)
- United States (English)
Europe
- Belgium (English)
- Denmark (English)
- Deutschland (Deutsch)
- España (Español)
- Finland (English)
- France (Français)
- Ireland (English)
- Italia (Italiano)
- Luxembourg (English)
- Netherlands (English)
- Norway (English)
- Österreich (Deutsch)
- Portugal (English)
- Sweden (English)
- Switzerland
- United Kingdom (English)