compiler.build.excelAddIn
この関数は Windows® オペレーティング システムでのみサポートされています。
構文
説明
compiler.build.excelAddIn( は、FunctionFiles)FunctionFiles で指定された MATLAB® 関数を使用して Excel® アドインを作成します。Excel アドインを作成する前に、サポートされているコンパイラをインストールしてください。
compiler.build.excelAddIn( は、名前と値の引数を 1 つ以上使って指定したオプションを用いて、Excel アドインを作成します。オプションには、アドイン名、出力ディレクトリ、Microsoft® Visual Basic® ファイルを生成するかどうかなどが含まれます。FunctionFiles,Name,Value)
compiler.build.excelAddIn( は、opts)compiler.build.excelAddInOptions オブジェクト opts を使って指定したオプションを用いて、Excel アドインを作成します。名前と値の引数を使用して他のオプションを指定することはできません。
例
魔方陣を生成する関数ファイルを使用して、Windows システムで Excel アドインを作成します。
以下がインストールされていることを確認します。
Windows SDK。詳細については、Windows SDK を参照してください。
MinGW-w64。MathWorks File Exchange からインストールするには、MATLAB Support for MinGW-w64 C/C++/Fortran Compiler を参照してください。
mbuild -setup -client mbuild_comを使用して、MATLAB で Excel アドインを確実に作成できるようにします。
MATLAB で、Excel アドインとしてデプロイする MATLAB 関数を見つけます。この例では、 にあるファイル matlabroot\extern\examples\compilermagicsquare.m を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','magicsquare.m');
compiler.build.excelAddIn コマンドを使用して Excel アドインをビルドします。
compiler.build.excelAddIn(appFile);
この関数により、現在の作業ディレクトリにある magicsquareexcelAddIn という名前のフォルダーに以下のファイルが生成されます。
dlldata.cGettingStarted.htmlincludedSupportPackages.txtmagicsquare.defmagicsquare.bas('GenerateVisualBasicFile'オプションを有効にした場合のみ)magicsquare.rcmagicsquare.xla('GenerateVisualBasicFile'オプションを有効にした場合のみ)magicsquare_1_0.dllmagicsquare_dll.cppmagicsquare_idl.hmagicsquare_idl.idlmagicsquare_idl.tlbmagicsquare_idl_i.cmagicsquare_idl_p.cmagicsquareClass_com.cppmagicsquareClass_com.hppmccExcludedFiles.logmwcomtypes.hmwcomtypes_i.cmwcomtypes_p.creadme.txtrequiredMCRProducts.txtunresolvedSymbols.txt
Windows システムで Excel アドインを作成し、名前と値の引数を使用してカスタマイズします。
この例では、 にあるファイル matlabroot\extern\examples\compilermagicsquare.m を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','magicsquare.m');
compiler.build.excelAddIn コマンドを使用して Excel アドインをビルドします。名前と値の引数を使用してアドインの名前とバージョンを指定し、Microsoft Visual Basic ファイルを生成して、詳細な出力を有効にします。
compiler.build.excelAddIn(appFile,'AddInName','MyMagicSquare', ... 'AddInVersion','2.0', ... 'GenerateVisualBasicFile','on', ... 'Verbose','on');
この関数により、現在の作業ディレクトリにある MyMagicSquareexcelAddIn という名前のフォルダーに以下のファイルが生成されます。
dlldata.cGettingStarted.htmlincludedSupportPackages.txtmagicsquareClass_com.cppmagicsquareClass_com.hppmccExcludedFiles.logmwcomtypes.hmwcomtypes_i.cmwcomtypes_p.cMyMagicSquare.basMyMagicSquare.defMyMagicSquare.rcMyMagicSquare.xlaMyMagicSquare_2_0.dllMyMagicSquare_dll.cppMyMagicSquare_idl.hMyMagicSquare_idl.idlMyMagicSquare_idl.tlbMyMagicSquare_idl_i.cMyMagicSquare_idl_p.creadme.txtrequiredMCRProducts.txtunresolvedSymbols.txt
compiler.build.ExcelAddInOptions オブジェクトを使用して、Windows システムで複数の Excel アドインを作成します。
この例では、 にあるファイル matlabroot\extern\examples\compilermagicsquare.m を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','magicsquare.m');
appFile を使用して ExcelAddInOptions オブジェクトを作成します。名前と値の引数を使用して共通の出力ディレクトリを指定し、Visual Basic ファイルを生成して、詳細な出力を有効にします。
opts = compiler.build.excelAddInOptions(appFile, ... 'OutputDir','D:\Documents\MATLAB\work\ExcelAddInBatch', ... 'GenerateVisualBasicFile','on', ... 'Verbose','on');
ExcelAddInOptions オブジェクトを使用して、アドインをビルドします。
compiler.build.excelAddIn(opts);
同じオプションをもつ関数ファイル myMagic2.m を使用して新しいアドインを作成するには、ビルド関数を再度実行する前に、ドット表記を使用して既存の ExcelAddInOptions オブジェクトの FunctionFiles 引数を変更します。
opts.FunctionFiles = 'myMagic2.m';
compiler.build.excelAddIn(opts);FunctionFiles 引数を変更して再コンパイルすることにより、同じオプション オブジェクトを使用して複数のアドインを作成できます。
Excel アドインを作成し、ビルド タイプ、生成ファイル、含まれるサポート パッケージ、およびビルド オプションに関する情報を compiler.build.Results オブジェクトに保存します。
ファイル magicsquare.m を使用してコンパイルします。
results = compiler.build.excelAddIn('magicsquare.m')results =
Results with properties:
BuildType: 'excelAddIn'
Files: {2×1 cell}
IncludedSupportPackages: {}
Options: [1×1 compiler.build.ExcelAddInOptions]
RuntimeDependencies: [1×1 compiler.runtime.Dependencies]Files プロパティには、以下のコンパイル済みファイルへのパスが格納されます。
magicsquare_1_0.dllGettingStarted.html
メモ
ファイル magicsquare.bas および magicsquare.xla は、ビルド コマンドで 'GenerateVisualBasicFile' オプションを有効にした場合にのみ Files に含められます。
入力引数
MATLAB 関数を実装するファイル。文字ベクトル、string スカラー、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。ファイル パスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。ファイルの拡張子は .m、.p、.mlx、.mexa64 のいずれかである必要があります。
例: ["myfunc1.m","myfunc2.m"]
データ型: char | string | cell
Excel アドインのビルド オプション。compiler.build.ExcelAddInOptions オブジェクトとして指定します。
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。
例: 'Verbose','on'
Excel アドインの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。生成されたアドインの既定の名前は、FunctionFiles 引数の最初のエントリです。名前は文字で始まり、英字とアンダースコアのみを使用していなければなりません。
例: 'AddInName','myAddIn'
データ型: char | string
アドインのバージョン。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。
例: 'AddInVersion','4.0'
データ型: char | string
Excel アドインに含める追加のファイルとフォルダー。文字ベクトル、string スカラー、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。パスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
例: 'AdditionalFiles',["myvars.mat","data.txt"]
データ型: char | string | cell
データ ファイルを自動的に含めるためのフラグ。'on' または 'off'、もしくは数値または logical の 1 (true) または 0 (false) として指定します。'on' の値は true と等価であり、'off' の値は false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は、matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを
'on'に設定した場合、特定の関数 (loadやfopenなど) の入力として指定されるデータ ファイルは自動的にアドインに含められます。このプロパティを
'off'に設定した場合、データ ファイルはAdditionalFilesプロパティを使用してアドインに追加しなければなりません。
例: 'AutoDetectDataFiles','Off'
データ型: logical
クラスの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。クラス名は Excel アドインのクラス名の要件に適合しなければなりません。
既定値は、FunctionFiles 引数にリストされている最初のファイルの名前に Class を追加したものです。
例: 'ClassName','magicsquareClass'
データ型: char | string
デバッグ シンボルを有効にするためのフラグ。'on' または 'off'、もしくは数値または logical の 1 (true) か 0 (false) として指定します。'on' の値は true と等価であり、'off' の値は false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は、matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを
'on'に設定した場合、コンパイルされたアーティファクトにデバッグ シンボル情報が含まれます。このオプションによって、mbuildからシステム コンパイラに適切なデバッグ フラグも渡されます。このデバッグ オプションを使用すると、MATLAB Runtime の初期化、関数呼び出し、または終了ルーチンのいずれでエラーが発生したかを特定できる箇所まで戻ることができます。このオプションでは、外部デバッガーで MATLAB ファイルをデバッグすることはできません。このプロパティを
'off'に設定した場合、デバッグ シンボルは含まれません。これは既定のオプションです。
例: 'DebugSymbols','on'
データ型: logical
デプロイ可能なアーカイブを組み込むためのフラグ。'on' または 'off'、もしくは数値または logical の 1 (true) か 0 (false) として指定します。'on' の値は true と等価であり、'off' の値は false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は、matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを
'on'に設定した場合、関数はデプロイ可能なアーカイブを Excel アドインに組み込みます。このプロパティを
'off'に設定した場合、関数はデプロイ可能なアーカイブを別個のファイルとして生成します。
例: 'EmbedArchive','Off'
データ型: logical
R2024b 以降
外部の AES 暗号化キー ファイルおよび MEX キー ローダー ファイルへのパス。char 行ベクトルまたは string スカラーの正確に 2 つのフィールドをもつスカラー struct として指定します。フィールド名はそれぞれ EncryptionKeyFile と RuntimeKeyLoaderFile です。struct のフィールドはどちらも必須です。ファイル パスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
たとえば、struct keyValueStruct を使用して暗号化キーを encrypt.key、ローダー ファイルを loader.mexw64 と指定します。
keyValueStruct.EncryptionKeyFile='encrypt.key'; keyValueStruct.RuntimeKeyLoaderFile='loader.mexw64'
暗号化キー ファイルは、サポートされている次のいずれかの形式でなければなりません。
バイナリ 256 ビットの AES キー、32 バイトのファイル サイズ
16 進数でエンコードされた AES キー、64 バイトのファイル サイズ
MEX ファイル ローダーは実行時に復号化キーを取得します。これは次の引数をもつインターフェイスでなければなりません。
prhs[0]— 入力、固定値'get'として指定される char 配列prhs[1]— 入力、CTF コンポーネント UUID として指定される char 配列plhs[0]— 出力、キーの形式に応じて 32 バイトの UINT8 数値配列または 64 バイトの 16 進数でエンコードされた char 配列
複数の CTF で同じキーを共有することは避けてください。
例: 'ExternalEncryptionKey',keyValueStruct
データ型: struct
Visual Basic ファイル (.bas) および Excel アドイン ファイル (.xla) を生成するためのフラグ。'on' または 'off'、もしくは数値または logical の 1 (true) か 0 (false) として指定します。'on' の値は true と等価であり、'off' の値は false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は、matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを
'on'に設定した場合、関数は Excel アドイン XLA ファイルと、アドインに対する Microsoft Excel の数式関数インターフェイスを含む Visual Basic BAS ファイルを生成します。このプロパティを
'off'に設定した場合、関数は Visual Basic ファイルや Excel アドイン ファイルを生成しません。
メモ
Excel アドイン ファイル (.xla) を生成するには、Excel の設定で [VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する] を有効にする必要があります。
例: 'GenerateVisualBasicFile','on'
データ型: logical
デプロイ可能なアーカイブを難読化するためのフラグ。'on'/1/true または 'off'/0/false として指定します。値は、matlab.lang.onoffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを 'on' に設定した場合、デプロイ可能なアーカイブのフォルダー構造およびファイル名はエンド ユーザーに対して難読化され、.m、.mlapp、.p、.mat、MLX、SFX、および MEX ファイルに含まれているユーザー コードおよびデータはアーカイブ内のユーザー パッケージに配置されます。また、すべての .m ファイルがパッケージ化の前に P ファイルに変換されます。
実行時に、MATLAB コードとデータはファイル システムに抽出されるのではなく、ユーザー パッケージから直接復号化されて読み込まれます。MEX ファイルは、一時的にユーザー パッケージから抽出されてから、読み込まれます。
追加のファイル タイプをユーザー パッケージに手動で含めるには、それぞれのファイル タイプを個別の拡張子タグでファイル に追加します。matlabroot/toolbox/compiler/advanced_package_supported_files.xml
以下はサポートされて "いません"。
ver関数DLL などの外部ライブラリの呼び出し
アウトプロセスの MATLAB Runtime (MATLAB データ配列の C++ 共有ライブラリ)
アウトプロセスでの MEX ファイルの実行 (
mexhost、feval、matlab.mex.MexHost)R2023b より前: v7.3 以外の
.matファイル
このオプションを有効にすることは、-j および -s を指定して mcc を使用するのと等価です。
このプロパティを 'off' に設定した場合、デプロイ可能なアーカイブは難読化されません。これは既定の動作です。
例: 'ObfuscateArchive','on'
データ型: logical
ビルド ファイルが保存される出力ディレクトリへのパス。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。このパスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
ビルド フォルダーの既定の名前は、アドイン名に excelAddIn を追加したものです。
例: 'OutputDir','D:\Documents\MATLAB\work\mymagicexcelAddIn'
データ型: char | string
R2024b 以降
デプロイ可能なアーカイブに組み込む秘密鍵を指定する secret マニフェスト JSON ファイルへのパス。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。このパスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
MATLAB コードで関数 getSecret、getSecretMetadata、または isSecret を呼び出す場合、デプロイ可能なアーカイブに組み込む秘密鍵を JSON secret マニフェスト ファイルで指定しなければなりません。コードで getSecret を呼び出す場合に SecretsManifest オプションが指定されていないと、MATLAB Compiler™ は警告を発行し、 という名前の出力フォルダーにテンプレート JSON ファイルを生成します。"Embedded" フィールドで秘密鍵の名前を指定して、このファイルを修正します。<component_name>_secrets_manifest.json
関数 setSecret はデプロイ可能ではありません。デプロイ可能なアーカイブに秘密鍵を組み込むには、アーカイブをビルドする前に MATLAB で setSecret を呼び出す必要があります。
シークレットを使用したデプロイの詳細については、Handle Sensitive Information in Deployed Applicationsを参照してください。
例: 'SecretsManifest','D:\Documents\MATLAB\work\mycomponent\mycomponent_secrets_manifest.json'
データ型: char | string
含めるサポート パッケージ。次のオプションのいずれかとして指定します。
'autodetect'(既定) — 依存関係の分析プロセスにより、必要なサポート パッケージが自動的に検出され、含められます。'none'— サポート パッケージは含められません。このオプションを使用すると、ランタイム エラーの原因となる可能性があります。string スカラー、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列 — 指定されたサポート パッケージのみが含められます。インストールされている、または特定のファイルで使用されるサポート パッケージのリストを表示するには、
compiler.codetools.deployableSupportPackagesを参照してください。
例: 'SupportPackages',{'Deep Learning Toolbox Converter for TensorFlow Models','Deep Learning Toolbox Model for Places365-GoogLeNet Network'}
データ型: char | string | cell
ビルドの詳細を制御するためのフラグ。'on' または 'off'、もしくは数値または logical 1 (true) または 0 (false) として指定します。'on' の値は true と等価であり、'off' の値は false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は、matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off の logical 値として保存されます。
このプロパティを
'on'に設定した場合、MATLAB コマンド ウィンドウには、ビルド プロセス中のコンパイラ出力を示す進行状況情報が表示されます。このプロパティを
'off'に設定した場合、コマンド ウィンドウには進行状況の情報は表示されません。
例: 'Verbose','on'
データ型: logical
出力引数
ビルド結果。compiler.build.Results オブジェクトとして返されます。Results オブジェクトには以下が含まれています。
'excelAddIn'であるビルド タイプ以下のファイルへのパス:
GettingStarted.htmlAddInName_AddInVersion.dll(AddInName.bas'GenerateVisualBasicFile'オプションを有効にした場合)(AddInName.xla'GenerateVisualBasicFile'オプションを有効にした場合)
含まれているサポート パッケージのリスト
ビルド オプション。
ExcelAddInOptionsオブジェクトとして指定必須およびオプションの依存関係のリスト。
Dependenciesオブジェクトとして指定します。
バージョン履歴
R2021a で導入MATLAB Command
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