ダイハツ、AIを活用し “音”の自動判定を実現
主な成果
- 熟練者と同等の精度でのノッキング音を実現
- AIの見える化を促進し、AIへの認知度向上
- MATLABトレーニングによりAI人材の増加
近年、エンジンが高度化しており、分析対象となるデバイスが大幅に増えています。ダイハツでは、熟練技術者だけができていた、ノッキング音を聞いてレベルを判断する業務をAIでできないか取り組みを開始しました。
これには、深層学習と音響解析、両方の知見を活かせるツールが必要でした。また、データサイエンスを実務に活かすために、社内でのAI人材の育成が急務でした。
そこで、MATLAB®を活用したノッキング音判定とデータサイエンス教育に取り組みました。MATLABを採用した理由は、AI領域で実績が多かったこと、プログラミング経験がなくてもなじみやすいユーザーインターフェ―スであるためです。
特徴量抽出から機械学習を用いるところまで、ユーザーインターフェースを活用することで、分類モデルの作成を手軽に実現する事ができ、特徴量の検討などを短時間で複数回実施する事が可能になりました。
結果、一部では熟練者と同等の精度でノッキング音を判断できるようになりました。また、MathWorksの協力でデータサイエンス教育を実施し、AIを使ったことがない技術者が自分たちの業務に当てはめてAI活用を進める例も出てきました。