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plotResiduals
クラス: GeneralizedLinearMixedModel
一般化線形混合効果モデルの残差のプロット
構文
説明
plotResiduals(
は、1 つ以上の glme
,plottype
,Name,Value
)Name,Value
のペア引数で指定された追加オプションを使用して、glme
の条件付き残差をプロットします。たとえば、残差のタイプや、残差のデータ点のグラフィック プロパティを指定できます。
は、残差のプロットのラインまたはパッチのハンドル h
= plotResiduals(___)h
を返します。
入力引数
glme
— 一般化線形混合効果モデル
GeneralizedLinearMixedModel
オブジェクト
一般化線形混合効果モデル。GeneralizedLinearMixedModel
オブジェクトとして指定します。このオブジェクトのプロパティとメソッドについては、GeneralizedLinearMixedModel
を参照してください。
plottype
— 残差プロットのタイプ
'histogram'
(既定値) | 'caseorder'
| 'fitted'
| 'lagged'
| 'probability'
| 'symmetry'
残差プロットのタイプ。次のいずれかを指定します。
値 | 説明 |
---|---|
'histogram' | 残差のヒストグラム |
'caseorder' | 残差とケース順ケース順は、fitglme を使用してモデルを当てはめるときに、入力データ tbl で使用される行の順序と同じです。 |
'fitted' | 残差と当てはめた値の比較 |
'lagged' | 残差とラグ付き残差の比較 (r(t) と r(t – 1)) |
'probability' | 正規確率プロット |
'symmetry' | 対称性プロット |
例: plotResiduals(glme,'lagged')
ax
— ターゲットの座標軸
Axes
オブジェクト
R2024a 以降
ターゲットの座標軸。axes オブジェクトとして指定します。座標軸を指定しない場合、plotResiduals
は現在の座標軸 (gca
) を使用します。
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後ろにする必要がありますが、ペアの順序は関係ありません。
R2021a より前では、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name
を引用符で囲みます。
ResidualType
— 残差タイプ
'raw'
(既定値) | 'Pearson'
残差タイプ。ResidualType
と、次のいずれかで構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。
残差タイプ | 式 |
---|---|
'raw' |
|
'Pearson' |
|
以下の各方程式では、
yi は n 行 1 列の応答ベクトル y の i 番目の要素です。ここで、i = 1, ..., n です。
g-1 はモデルの逆リンク関数です。
xiT は固定効果の計画行列 X の i 番目の行です。
ziT は変量効果の計画行列 Z の i 番目の行です。
δi は i 番目のオフセット値です。
σ2 は分散パラメーターです。
wi は i 番目の観測値の重みです。
vi は i 番目の観測値の分散項です。
μi は i 番目の観測値の応答の平均です。
と は β と b の推定値です。
一般化線形混合効果モデルの生の残差に、非定数の分散があります。ピアソン残差はほぼ一定の分散であると見込まれ、通常、解析に使用されます。
例: 'ResidualType','Pearson'
出力引数
h
— 残差プロットのハンドル
グラフィックス オブジェクト
残差プロットのハンドル。グラフィックス オブジェクトとして返します。ドット表記を使用してオブジェクトの特定のプロパティ値を変更できます。これにはヒストグラムの表面の色や散布図のマーカー スタイルと色が含まれます。詳細は、プロパティ値へのアクセスを参照してください。
例
残差プロットの作成
標本データを読み込みます。
load mfr
このシミュレーションされたデータは、世界中で 50 の工場を操業している製造企業から取得しており、各工場が完成品の生産のためにバッチ処理を実行しています。同社は各バッチの欠陥数を減少させるために新たな製造プロセスを開発しました。新しいプロセスの効果をテストするため、同社は実験に参加させる 20 工場を無作為に選びました。10 工場では新プロセスを実施しますが、残りの 10 工場では旧プロセスの実行を続けます。各 20 工場で、同社は 5 つのバッチ (合計 100 バッチ) を実行し以下のデータを記録しました。
新しいプロセスがバッチに使用されたかどうかを示すフラグ (
newprocess
)各バッチの処理時間。時間単位 (
time
)バッチの温度。摂氏 (
temp
)バッチで使用する化学薬品の供給業者 (
A
、B
またはC
) を示すカテゴリカル変数 (supplier
)バッチ内の欠陥数 (
defects
)
またデータに含まれる time_dev
と temp_dev
は、摂氏 20 度で 3 時間の標準プロセスから得られる時間と温度の絶対偏差をそれぞれ表します。
固定効果予測子として newprocess
、time_dev
、temp_dev
および supplier
を使用して一般化線形混合効果モデルを当てはめます。工場特有の変動に起因して品質に差がある可能性を考慮するために、factory
別にグループ化された切片の変量効果項を含めます。応答変数 defects
はポアソン分布であり、このモデルの適切なリンク関数は対数です。係数の予測にラプラス近似メソッドを使用します。ダミー変数エンコードを 'effects'
として指定すると、ダミー変数の係数の合計が 0 になります。
欠陥数はポアソン分布を使用してモデル化できます。
これは一般化線形混合効果モデルに対応します
ここで
は、バッチ 処理中の工場 で実行されたバッチで観測された欠陥数です。
は、バッチ () 処理中の工場 () に対応する欠陥の平均数です。
、 および は、バッチ 処理中の工場 に対応する各変数の測定値です。たとえば は、工場 で実行されたバッチ 処理中に新プロセスが使用されたかどうかを示します。
および はエフェクト (ゼロサム) コーディングを使用するダミー変数であり、バッチ 処理中に工場 で実行されたバッチに対して、それぞれ会社
C
またはB
が加工化学薬品を供給したかどうかを示します。は、工場特有の品質変動に相当する、各工場 の変量効果の切片です。
glme = fitglme(mfr,'defects ~ 1 + newprocess + time_dev + temp_dev + supplier + (1|factory)','Distribution','Poisson','Link','log','FitMethod','Laplace','DummyVarCoding','effects');
ピアソン残差を使用して診断プロットを作成し、モデルの仮定を検定します。
ピアソン残差の平均が 0 に等しいことを視覚的に確認するため、ヒストグラムをプロットします。モデルが正しい場合、ピアソン残差の中心は 0 になっているはずです。
plotResiduals(glme,'histogram','ResidualType','Pearson')
ヒストグラムは、ピアソン残差が 0 を中心にしていることを示します。
ピアソン残差と当てはめた値をプロットして残差間の非定数分散の兆候 (不均一分散) を確認します。条件付きピアソン残差には、一定の分散があると予測されます。したがって、条件付きピアソン残差と条件付きの当てはめた値のプロットは、条件付き近似値において体系的な依存性を示さないはずです。
plotResiduals(glme,'fitted','ResidualType','Pearson')
このプロットは当てはめた値において体系的な依存性を示さず、残差間でも非定数分散の兆候がありません。
ピアソン残差とラグ付き残差をプロットして、残差間の相関を確認します。GLME の条件付き独立仮定は、条件付きピアソン残差がほぼ無相関であることを示します。
plotResiduals(glme,'lagged','ResidualType','Pearson')
プロットにパターンはありません。そのため、残差間で相関の兆候はありません。
バージョン履歴
R2024a: ターゲットの座標軸の指定
プロットのターゲットの座標軸は、入力引数 ax
を使用して指定します。
参考
GeneralizedLinearMixedModel
| fitglme
| fitted
| plot
| residuals
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