Microsoft Office ドキュメントからの要件のインポート
Microsoft® Word や Microsoft Excel® で要件を作成して、Requirements Toolbox™ にインポートできます。要件をインポートする際には、Microsoft Office ドキュメントからの更新を許可することも、更新を許可せずにインポートすることもできます。これらのインポート モードの詳細については、インポート モードの選択を参照してください。
メモ
Microsoft Windows® プラットフォームでは、Microsoft Office からの要件のみインポートできます。
MATLAB® Online™ では、Microsoft Office ドキュメントからの要件のインポートはサポートされていません。
Microsoft Office ドキュメントから要件をインポートするには、次を行います。
要件エディターを開きます。MATLAB コマンド ラインで以下のように入力します。
slreq.editor
[インポート] をクリックします。
[ドキュメント タイプ] を
[Microsoft Word ドキュメント]
または[Microsoft Excel スプレッドシート]
に設定します。[ドキュメントの場所] フィールドの横の [参照] をクリックし、目的のファイルを選択します。
インポート オプションを設定します。Microsoft Office ドキュメントのインポート オプションの詳細については、Microsoft Word ドキュメントのインポート オプションおよびMicrosoft Excel スプレッドシートのインポート オプションを参照してください。要件セットまたは参照要件のインポートの詳細については、インポート モードの選択を参照してください。
[インポート] をクリックして要件をインポートします。
Microsoft Word ドキュメントのインポート オプション
Microsoft Word ドキュメントから、プレーン テキスト形式とリッチ テキスト形式で要件をインポートできます。グラフィックスやテーブルなどのコンテンツを含む要件をインポートするには、リッチ テキスト形式を使用します。
Microsoft Word ドキュメントから要件をインポートする場合、セクションのヘッダーおよび番号が [ID] および [概要] フィールドに入力され、セクションの本文が [説明] フィールドに入力されます。インポートされた要件のセクション番号を無視するには、[セクション ヘッダーのアウトライン番号を無視する] を選択します。[外部ソースからの更新を許可] を選択する場合は、アウトライン番号を無視することをお勧めします。これは、Microsoft Word ドキュメントに変更を加えてからインポートした要件を更新した場合に、セクション番号の変化によって生じる可能性がある予期しない動作の発生を防ぐためです。たとえば、ドキュメントの途中に新しいセクションを挿入すると、セクション ヘッダー内のアウトライン番号の一部がセクションの新しい番号付けを反映して変更されます。要件セットを更新する際、Requirements Toolbox は、アウトライン番号が変更されたセクションに対応する参照要件を削除し、更新された番号付けを使用してそれらを再挿入します。これにより、予期しない変更の問題が発生する可能性があります。
インポートされた要件の階層は、Microsoft Word ドキュメントの見出しの階層と一致します。
ブックマークはドキュメント内に永続的に保存され、重複できないため、要件をインポートする際には [ブックマークを使用して項目を特定し、カスタム ID として扱う] を選択することをお勧めします。
[検索パターン (REGEXP) の出現によって項目を特定] を選択し、正規表現検索パターンを入力すると、要件を選択的にインポートできます。正規表現の詳細については、正規表現を参照してください。
メモ
要件ドキュメントにイメージが含まれない場合、フォント、スタイル、または空白文字の違いに関連する問題を回避するために、要件をプレーン テキストとしてインポートすることを検討してください。
Microsoft Excel スプレッドシートのインポート オプション
Microsoft Excel スプレッドシートから、プレーン テキスト形式とリッチ テキスト形式で要件をインポートできます。プレーン テキスト形式では、テキストのみがインポートされ、スプレッドシートの各列が要件プロパティに関連付けられます。リッチ テキスト形式では、グラフィックス、レイアウトがインポートされ、複数セル範囲が取得されます。
メモ
Excel スプレッドシートにグループ化されたセルが含まれており、そのグループが折りたたまれている場合、表示されていないセル内の要件はインポートされません。
Microsoft Excel ファイルから要件をインポートする場合、行と列を指定するか、正規表現検索パターンを使用して要件を特定できます。[ワークシート名を項目 ID の接頭辞として使用] を選択して、インポートされた各要件のカスタム ID にシート名を付加することもできます。
列と行の指定による要件の特定
列と行を指定して要件を特定するには、[要件をインポート] ダイアログの [要件の特定] で、[行と列を指定] を選択します。
この方法で要件をインポートすると、[列の設定] をクリックしたときに、列を要件プロパティとカスタム属性にマッピングできるようになります。各列の下で、リストの項目を選択できます。[概要] または [説明] のどちらかにマッピングする列を選択しなければなりません。[<カスタム属性>]
を選択すると、要件セットに対し、列名で指定したカスタム属性名でカスタム属性が登録されます。要件のカスタム属性の詳細については、要件へのカスタム属性の追加を参照してください。
各列は、指定された個別のプロパティまたはカスタム属性としてインポートされますが、隣接する複数の列を結合できる [説明] プロパティと [根拠] プロパティはこの例外となります。[説明] と [根拠] に対して複数の列を選択すると、各セルの値が 1 つのフィールドに連結されます。
スプレッドシートの 1 つの列を、要件の一意のカスタム ID をもつ列にマッピングできない場合、インポート操作ではスプレッドシート内の行に基づき、一意のカスタム ID が自動的に生成されます。これらのカスタム ID は永続的でない場合があります。一意のカスタム ID をもたない列を明示的に選択した場合は、要件ドキュメントを後から更新できません。
列を無視して、インポートする行の範囲のみを選択することで、コンテンツを除外できます。列を無視するには、その列の上部にあるドロップダウン メニューから [<無視>]
を選択します。ある範囲の行のみをインポートするには、[インポートする行を指定] で開始行と終了行の番号を入力します。
メモ
[要件の特定] で [行と列を指定] を選択した場合、Microsoft Excel ファイルの階層を維持することはできません。
正規表現検索パターンによる要件の特定
正規表現検索パターンを使用して要件を特定するには、[要件をインポート] ダイアログの [要件の特定] で、[検索パターン (REGEXP) を使用] を選択します。正規表現の詳細については、正規表現を参照してください。
正規表現検索パターンを使用する主な利点は、Excel ドキュメントから要件をインポートする場合、一致した要件 ID が階層的であれば既存の階層を保持できることです。たとえば、パターン R[\d\.]+
は、ID が R1, R1.1, R2
などの要件に一致し、R1.1
は R1
の子として認識されます。また、正規表現に一致する要件のみをインポートすることで、要件を選択的にインポートできます。