信号タイプ
さまざまなタイプの信号で、モデルのブロックを接続できます。たとえば、モデルには別のブロックの実行を開始する制御信号や、ライン ルーティングを簡略化するバスが含まれる場合があります。
次の表は、Simulink® 信号のタイプをまとめています。
名前 | 説明 |
---|---|
配列 | インデックスベースの信号アクセスを提供する合成信号。 |
バス配列 | 非バーチャル バスを含む連結された信号。 |
バス | 名前ベースの信号アクセスを提供する合成信号。 |
合成信号 | その他の信号から構成される信号。合成信号を参照してください。 |
連結された信号 | インデックスベースの信号アクセスを提供する非バーチャル合成信号。 |
制御信号 | 別のブロックの実行を開始するためにブロックに使用される信号。たとえば、Function-Call Subsystem または Action Subsystem を実行する信号です。制御信号を参照してください。 |
行列 | インデックスベースの信号アクセスを提供する 2 次元合成信号。 |
多次元 (N 次元) 信号 | インデックスベースの信号アクセスを提供する 2 より大きい次元の合成信号。 |
Mux 信号 | インデックスベースの信号アクセスを提供するバーチャル合成信号。"バーチャル ベクトル" とも呼ばれます。 |
非スカラー信号 | ベクトル (1 次元)、行列 (2 次元) または多次元配列 (N 次元) など、少なくとも 1 つの次元をもつ信号。非スカラー信号は合成信号の一種です。 |
非バーチャル信号 | シミュレーションとコード生成に影響する信号。バーチャル信号と非バーチャル信号を参照してください。 |
スカラー信号 | 一度に 1 つの値のみをサポートする信号。 |
可変サイズの信号 | モデル シミュレーション実行中に、値だけではなくサイズ (次元の要素数) も変更できる信号。 |
ベクトル | インデックスベースの信号アクセスを提供する 1 次元合成信号。 |
バーチャル信号 | もう 1 つの信号や、信号の集合をあらわす信号。バーチャル信号は図示のために使用され、機能的な影響はありません。バーチャル信号と非バーチャル信号を参照してください。 |
メモ
風速、タイヤ圧、水温など、アプリケーション固有のタイプをもつ信号もあります。アプリケーション固有のタイプに基づく信号のプロパティの割り当てまたは検証には、Simulink.ValueType
オブジェクトを使用します。
制御信号
"制御信号" とは、あるブロックが他のブロックの実行の開始に使用する信号です。たとえば、関数呼び出しあるいは Action サブシステムを実行する信号は制御信号です。ブロック線図の更新またはシミュレーションを行うとき、Simulink は一点鎖線を使用して制御信号を表すラインを描画します。
合成信号
複数の信号を "合成信号" にグループ化し、ブロック間で信号をルーティングし、必要に応じて構成要素の信号を抽出できます。多くの並列信号がある場合、合成信号はモデルの外観を単純化し、生成コードを明確にします。合成信号はバーチャルまたは非バーチャルのどちらでも構いません。
合成信号のタイプは次のとおりです。
バーチャル バス
非バーチャル バス
Mux 信号
連結された信号
バス配列
合成信号の詳細については、合成信号のタイプを参照してください。
バーチャル信号と非バーチャル信号
"バーチャル信号" とは、他の信号またはその一部を視覚的に表す信号です。バーチャル信号は、単に視覚的なものです。したがって、Simulink でモデルをシミュレーションするときは無視されます。また、生成コードでは存在しません。Mux ブロックなどの一部のブロックでは、常にバーチャル信号が生成されます。一方、バーチャル信号または非バーチャル信号のいずれかを生成する Bus Creator ブロックのような信号もあります。信号を生成するブロックがバーチャルである場合、その信号はバーチャルです。
"非バーチャル信号" は、シミュレーションとコード生成に影響する信号です。Vector Concatenate ブロックなどの一部のブロックでは、常に非バーチャル信号が生成されます。信号を生成するブロックが非バーチャルである場合、その信号は非バーチャルです。
バーチャル ブロックと非バーチャル ブロックの詳細については、非バーチャル ブロックとバーチャル ブロックを参照してください。