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upgradeadvisor
アップグレード アドバイザーを開く
構文
upgradeadvisor('modelname')
upgrader = upgradeadvisor('modelname')
説明
upgradeadvisor('modelname')
は、modelname
により指定されたモデルのアップグレード アドバイザーを開きます。このコマンドは必要に応じてモデルを読み込みますが、Simulink® エディターでモデルを開くことはありません。アップグレード アドバイザーを使用すると、現在のリリースを用いてモデルをアップグレードし、改善する際に役立ちます。
upgrader = upgradeadvisor('modelname')
は、プログラムによるモデルの階層の解析とアップグレードに使用できるオブジェクトを返します。出力を指定した場合、アップグレード アドバイザーは開かれません。関数 upgradeadvisor
の upgrader
オブジェクト出力と一緒に、analyze
と upgrade
のメソッドを使用できます。
モデルに対して推奨されるアップグレードをプログラムによって解析するには、
upgrader
オブジェクトを作成し、analyze
メソッドを使用します。モデルをプログラムによって解析およびアップグレードするには、
upgrader
オブジェクトを作成し、upgrade
メソッドを使用します。解析またはアップグレードを実行する前にオプションを構成するには、例を参照してください。
ヒント
プロジェクト全体をプログラムによってアップグレードする方法を示した例については、プロジェクトを使用した Simulink モデルのアップグレードを参照してください。
入力引数
|
名前またはモデルのハンドル。文字ベクトルとして指定します。 |
出力引数
|
モデルの階層をプログラムによって解析およびアップグレードするオブジェクト。 |
例
モデルのアップグレード アドバイザーを開く
vdp
モデル例のアップグレード アドバイザーを開くには、次を実行します。
upgradeadvisor('vdp')
現在選択されているモデルでアップグレード アドバイザーを開くには、次を実行します。
upgradeadvisor(bdroot)
プログラムによるモデルの解析とアップグレード
upgrader
オブジェクトを取得します。この例では、vdp
モデルの書き込み可能なコピーを使用します。load_system('vdp'); save_system('vdp',fullfile(tempdir, 'myvdp')) upgrader = upgradeadvisor('myvdp')
upgrader = Upgrader with properties: ChecksToSkip: {} SkipLibraries: 0 SkipBlocksets: 1 OneLevelOnly: 0 ShowReport: 1 RootModel: 'myvdp' ReportFile: ''
モデルに対して推奨されるアップグレードを解析するには、ライブラリ リンクとモデル参照に従って次を実行します。
見つかった問題に関するレポートが表示されます。analyze(upgrader);
モデルを解析してすべての問題を自動的に修正するには (自動修正が利用可能な場合)、次を実行します。
upgrade(upgrader);
このコマンドはライブラリ リンクとモデル参照に従って、モデル ファイルに対する修正を保存します。
見つかった問題と実行されたアクションに関するレポートが表示されます。
レポートの場所を検索するには、次を実行します。
reportLocation = upgrader.ReportFile
解析またはアップグレードを実行する前に、オプションを構成することができます。
解析またはアップグレードを実行する前に、スキップするチェックを指定します。チェックを右クリックして [ワークスペースにチェック ID を送信] を選択することで、アップグレード アドバイザーでチェックの ID を見つけます。その後、
upgrader.ChecksToSkip
プロパティを設定します。次に例を示します。upgrader.ChecksToSkip = {'mathworks.design.CSStoVSSConvert'}; upgrade(upgrader);
ライブラリ リンクまたはモデル参照に従ったり、外部モデルとして保存されたテスト ハーネスを解析したりすることなく、現在のモデルでのみアップグレード アドバイザーの実行を指定します。
upgrader.OneLevelOnly = true; % default false
ライブラリ リンクではなくモデル参照に従って、現在のモデルでアップグレード アドバイザーの実行を指定します。
upgrader.SkipLibraries = true; % default false
ブロックセットまたはツールボックスのアップグレード ファイルを含む、現在のモデルでのアップグレード アドバイザーの実行を指定します。
既定では、アップグレード アドバイザーはブロックセットまたはツールボックスのファイルをアップグレードしません。アップグレード アドバイザーは、upgrader.SkipBlocksets = false; % default true
ver
の出力とContents.m
ファイルの存在から、ブロックセットを検出します。解析またはアップグレードの後でレポートの表示をオフにするには、次のように設定します。
upgrader.ShowReport = false; % default true
ヒント
プロジェクト全体をプログラムによってアップグレードする方法を示した例については、プロジェクトを使用した Simulink モデルのアップグレードを参照してください。
ヒント
アップグレード アドバイザーは、Simulink の新しい機能や設定を使用するようモデルを変更することで有益となるケースを特定することができます。アドバイザーは、新しいテクノロジーへの移行や、モデルの階層構造のアップグレードに関するアドバイスを提供します。
アップグレード アドバイザーは、Simulink 内の変更と改善によりモデルの変更が必要になっていることが原因でモデルが機能しないケースも特定することができます。
アップグレード アドバイザーは、推奨されるアクションを自動的に実行するオプションか、あるいは手動で修正する指示を提供します。
代替方法
アップグレード アドバイザーは、Simulink エディターから開くこともできます。[モデル化] タブで [モデル アドバイザー] 、 [アップグレード アドバイザー] を選択します。
あるいは、アップグレード アドバイザーをモデル アドバイザーから開くこともできます。モデル アドバイザーの [タスク別] チェックの下で [Simulink の現在のバージョンへのアップグレード]
フォルダーを展開し、[アップグレード アドバイザーを開く]
チェックを選択します。
バージョン履歴
R2012b で導入