Dead Zone
ゼロ出力の領域の生成
ライブラリ:
Simulink /
Discontinuities
HDL Coder /
Discontinuities
説明
Dead Zone ブロックは、指定された領域内に不感帯 (dead zone) と呼ばれるゼロ出力を生成します。不感帯の下限 (LL) と上限 (UL) は、[不感帯の下限] と [不感帯の上限] パラメーターとして指定します。ブロック出力は入力 (U) と下限および上限の値に依存します。
| 入力 | 出力 |
|---|---|
U >= LL および U <= UL | 0 |
U > UL | U – UL |
U < LL | U – LL |
例
端子
入力
不感帯アルゴリズムへの入力信号。
データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | fixed point
出力
不感帯アルゴリズムを入力信号に適用後の出力信号。
データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | fixed point
パラメーター
不感帯の下限を指定します。[不感帯の下限] の値を [不感帯の上限] 以下に設定します。入力値が [不感帯の下限] より小さい場合、ブロックは [不感帯の下限] の値だけ出力値をシフト ダウンします。
プログラムでの使用
ブロック パラメーター: LowerValue |
| 型: 文字ベクトル |
値: UpperValue 以下のスカラーまたはベクトル。 |
既定の設定: '-0.5' |
不感帯の上限を指定します。[不感帯の上限] の値を [不感帯の下限] 以上に設定します。値が [不感帯の上限] より大きい場合、ブロックは [不感帯の上限] の値だけ出力値をシフト ダウンします。
プログラムでの使用
ブロック パラメーター: UpperValue |
| 型: 文字ベクトル |
値: LowerValue 以上のスカラーまたはベクトル。 |
既定の設定: '0.5' |
オーバーフローで飽和するかラップするかを指定します。
on— オーバーフローは、データ型が表現できる最小値または最大値のいずれかに飽和します。off— オーバーフローは、データ型によって表現される適切な値にラップされます。
たとえば、符号付き 8 ビット整数 int8 で表現できる最大値は 127 です。この最大値を超えるブロックの演算結果により 8 ビット整数のオーバーフローが発生します。
このパラメーターがオンになっていると、ブロック出力は 127 で飽和します。同様に、ブロック出力は最小出力値である -128 で飽和します。
このパラメーターをオフにすると、オーバーフローを引き起こした値は
int8として解釈され、意図しない結果が引き起こされる可能性があります。たとえば、int8として表されるブロック結果 130 (バイナリで 1000 0010) は -126 です。
ヒント
モデルでオーバーフローが発生する可能性があり、生成コードに飽和保護を明示的に組み込む必要があるときには、このパラメーターをオンにすることを検討してください。
生成コードの効率を最適化する場合には、このパラメーターをオフにすることを検討してください。このパラメーターをオフにすると、ブロックが範囲外の信号を処理する方法を指定しすぎないようにする点でも役立ちます。詳細については、信号範囲のエラーのトラブルシューティングを参照してください。
このパラメーターをオンにすると、飽和は出力や結果だけでなく、このブロックの内部演算すべてに適用されます。
通常、オーバーフローが可能ではない場合は、コード生成プロセスで検出されます。この場合、コード ジェネレーターでは飽和コードは生成されません。
プログラムでの使用
ブロック パラメーターの値をプログラムで設定するには、関数 set_param を使用します。
| パラメーター: | SaturateOnIntegerOverflow |
| 値: | 'on' (既定値) | 'off' |
Simulink® の線形化コマンドは、このブロックを状態空間のゲインとして扱います。コマンドでゲインを 1 として扱うようにするには、このパラメーターを選択します。コマンドでゲインを 0 として扱うようにするには、このパラメーターをクリアします。
プログラムでの使用
ブロック パラメーター: LinearizeAsGain |
| 型: 文字ベクトル |
値: 'off' | 'on' |
既定の設定: 'on' |
ゼロクロッシング検出を有効にする場合は選択します。詳細については、ゼロクロッシング検出を参照してください。
プログラムでの使用
ブロック パラメーター: ZeroCross |
| 型: 文字ベクトル | string |
値: 'off' | 'on' |
既定の設定: 'on' |
サンプルの時間間隔を指定します。サンプル時間を継承するには、このパラメーターを -1 に設定します。詳細については、サンプル時間の指定を参照してください。
依存関係
このパラメーターは、-1 以外の値に設定した場合にのみ表示されます。詳細は、サンプル時間が推奨されないブロックを参照してください。
プログラムでの使用
ブロック パラメーターの値をプログラムで設定するには、関数 set_param を使用します。
| パラメーター: | SampleTime |
| 値: | "-1" (既定値) | scalar or vector in quotes |
ブロックの特性
データ型 |
|
直達 |
|
多次元信号 |
|
可変サイズの信号 |
|
ゼロクロッシング検出 |
|
詳細
Simulink Coverage™ ライセンスがある場合、Dead Zone ブロックは判定カバレッジの対象になります。Simulink Coverage では、以下のパラメーターの値に基づいて判定カバレッジがレポートされます。
不感帯の下限
不感帯の上限
[不感帯の下限] パラメーターは不感帯の下限を指定し、判定カバレッジでは以下の内容が測定されます。
ブロック入力が下限以上であるタイム ステップの数 (真判定を表す)
ブロック入力が下限未満であるタイム ステップの数 (偽判定を表す)
[不感帯の上限] パラメーターは不感帯の上限を指定し、判定カバレッジでは以下の内容が測定されます。
ブロック入力が上限を超えるタイム ステップの数 (真判定を表す)
ブロック入力が上限以下であるタイム ステップの数 (偽判定を表す)
Dead Zone ブロックは論理ショートサーキットを使用し、[Simulink 論理ブロックをショートサーキットとして扱う] (Simulink Coverage) パラメーターの値を無視します。上限が真である場合、このブロックではそのタイム ステップの下限判定は評価されません。そのため、下限判定の総数は、上限判定が偽であるタイム ステップの数と等しくなります。
[整数オーバーフローで飽和] (Simulink Coverage) パラメーターを選択すると、Dead Zone ブロックは整数オーバーフローで飽和カバレッジの対象になります。詳細については、整数オーバーフローで飽和カバレッジ (Simulink Coverage)を参照してください。
Dead Zone ブロックは、入力信号を上限値および下限値と比較します。[関係演算子の境界] (Simulink Coverage) パラメーターを選択すると、Dead Zone ブロックは関係演算子の境界カバレッジの対象になります。詳細については、関係演算子の境界カバレッジ (Simulink Coverage)を参照してください。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
HDL Coder™ には、HDL の実装および合成されたロジックに影響する追加のコンフィギュレーション オプションがあります。
このブロックには 1 つの既定の HDL アーキテクチャがあります。
| ConstrainedOutputPipeline | 既存の遅延を設計内で移動することによって出力に配置するレジスタの数。分散型パイプラインではこれらのレジスタは再分散されません。既定の設定は |
| InputPipeline | 生成されたコードに挿入する入力パイプライン ステージ数。分散型パイプラインと制約付き出力パイプラインでは、これらのレジスタを移動できます。既定の設定は |
| OutputPipeline | 生成されたコードに挿入する出力パイプライン ステージ数。分散型パイプラインと制約付き出力パイプラインでは、これらのレジスタを移動できます。既定の設定は |
固定小数点の変換
Fixed-Point Designer™ を使用して固定小数点システムの設計とシミュレーションを行います。
バージョン履歴
R2006a より前に導入
MATLAB Command
You clicked a link that corresponds to this MATLAB command:
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